魚梁瀬森林鉄道

 安田川線
 高知県東部に広がる魚梁瀬の森には、1911年に開業した日本でも最も古い森林鉄道の1つがあった。安田川線は、安田川沿いに海岸にある田野の貯木場までを結んだ、森林鉄道の幹線にあたる路線である。魚梁瀬ダムの建設に伴い、1958年に廃止された。
 田野〜馬路間は、多くのトンネルや橋梁が残されている。下の4件はすべて、森林鉄道として初の重要文化財となっている。
2012.7 法恩寺跨線橋
橋の下が廃線跡
2012.7 エヤ隧道
2012.7 明神口橋 2012.7 オオムカエ隧道
 馬路の町の入口には、線路と崩れかけた橋が残されている。列車が走っていたとは思えない危なっかしさである。
2012.7 五味隧道 2012.7 五味隧道の入口
 河口隧道の手前、ミラーの脇に近年まで客車の車体があったはずなのだが、完全に撤去されてしまっていた。安田川線と奈半利線との合流点はそのまま車道の合流点となり、この先は魚梁瀬ダムの底に沈んでしまった。
2012.7 河口隧道 2012.7 安田川線と奈半利線との合流点
 馬路の町はずれに、馬路森林鉄道という遊戯施設がある。ただこれは廃線跡との直接の関係は無く、車両ももちろん別のものである。
2012.7 馬路森林鉄道
 奈半利線
 奈半利線は、安田川線の輸送力不足を補うため後から建設された路線である。ほとんどの区間が道路に転用されていて、鉄道時代の立派な橋が現在も使用されている。下の2つの橋はいずれの重要文化財である。
2012.7 二股橋 2012.7 堀ヶ生橋