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◆[第395回]暦の会レポート 


                                  平成26年5月18日(日)10時
                                  集合=函南駅改札前 参加者=14名
          

月光天文台「世界のカレンダー展」見学会と三嶋暦師の館での講演会

今月は恒例の三嶋詣の月。例年は三島駅集合でしたが、岡田会長の講演時間等との関係で、今回は10時過ぎに函南駅に集合。参加者は会員12名に加えて、岡田会長の御関係でNHKの原田さんと、小川の関係で地元の三島製紙におられた鈴木さんが加わり、総勢14名となりました。
【月光天文台】お迎えいただいた月光天文台の車2台では乗り切れず、駅前のタクシーも1台利用。天候に恵まれ、天文台までの高原状の一帯は新緑がたいへん美しく、短いながらも快いドライブとなりました。天文台では、五味台長はじめ、蒔田さんほかの職員の方々の丁寧な解説付きで望遠鏡を通した黒点の姿や天文写真を拝見した後、目的の「世界のカレンダー展」を観覧。20回目を迎えた本年は、53の国と地域・国際機関のカレンダー114点が、ヨーロッパ・アフリカ・中近東(西アジア)・アジア・北米・中南米・オセアニア・そして日本と、大きく八つのブロックに分けて展示。テーマは「世界の祝祭日」。ヨーロッパの特徴は「週末が日曜日」であり、伝統ある重厚な建築物や教会等の絵柄が多いこと、またアジアのミャンマーでは4月17日に伝統的新年を迎えるが、その前の4日間には水祭りがあり、前後の休日を合わせると10連休になるなど、興味深い解説をしていただいた。また天文台に併設されたもう一つの見どころ「地学資料館」では、カニの化石や珪化木、フジツボの化石展など、時間の許す限り観覧。そして、恒例の玄関前での記念撮影をすませ、再び館の車で函南駅へとお送りいただきました。いろいろとありがとうございました。
【桜屋での昼食】函南からは予定より一列車遅れて乗車。三島駅から修善寺線への乗り換えに手間取って、三島広小路駅到着は12時を回ってしまい、目的の桜屋の周辺は順番待ちの人、人、人。30分余り待った後、ようやく二階に通され、お一人を除いて皆さん同じ鰻重を堪能。参考までにお代は3,750円也。各自で支払いを済ませた後、1時半過ぎに暦師の館へと出立。
【三嶋暦師の館】途中、三嶋大社では本殿でのお参りは略して総門で手を合わせ、暦師の館へと足早に向かう。到着時にはすでに岡田会長の講演は始まっており、座敷には多くの暦師の館の会員で埋まっていました。お話のタイトルは「江戸時代の時刻法」。岡田会長手作りの資料をもとに、〈1.定時法と不定時法〉の違いについて、〈2.古代・中世の官制・天文・暦法〉、〈3.江戸時代の天文・暦法〉、〈4.一日の始め 天文・暦法/武家/庶民〉について、お話いただきました。このところ体調も今一つという中で、しかも好物の鰻重を召し上がらずに講演なさると聞いてとても心配でしたが、相変わらず絶妙なユーモアを交えてのお話は皆さんに好評でした。そして館内の展示物を観覧したあと、こちらで解散。さすがにお疲れのご様子の岡田会長と、足に痛みを覚えるとおっしゃる吉成世話人はタクシーで三島駅へ。他の会員の皆さんは三々五々、徒歩で駅へと向かいました。   
                                        (レポート=小川益男 暦の会理事)