■源 真里さんより 2013年 6月27日 木曜
以下はメルマガ「【日刊☆こよみのページ】2013/06/13 号」に掲載されていた記事です。
南部めくら暦に言及していたので一報させていただきました。
□「荷奪い」は「入梅」?
岩手県盛岡、旧南部藩には南部盲暦(田山盲暦、盛岡盲暦など)と呼ばれる 文字を使わず絵だけで表現した暦がありました。
盲暦は、「めくらごよみ」と読み、文盲の人のための暦の意味があります。
文字が読めなくても、暦が読める(?)ようにという工夫です。
日付についてはサイコロの目で表したり、暦に掲載される雑節や暦注を関連した行事の絵や語呂合わせの連想ゲームのように絵で表したりと、なかなか面白い工夫が施されていて、眺めていても面白いものです。
◇「荷奪い」は「にゅうばい」
この南部盲暦では、入梅の項に泥棒が馬の背に乗せた荷物を奪う絵が描かれています。
泥棒が荷物を奪う → 荷奪い → にゅうばい → 入梅
というわけです。
絵を見てまず、「これは何かな?」と考え、その意味がわかると思わず手を打ってしまうものが結構あります。
他にも芥子の実に濁点がある絵や、禿頭の男の絵があったり・・・。
この盲暦を作った人たちの工夫の程には、感心してしまいます。
まあ、中には現在だと説明されないと、全然意味がわからないものもありますが、それはしかたがないですね。
今回は、梅雨の時期と言うことで「荷奪い」を取り上げましたが、この南部盲暦にはこれからも、話の種が無くなったときには登場してもらおうかと思っています。
でも「絵暦」なのに絵がないメールマガジンで採り上げるのは難しいかな?
本日は、「荷奪いは入梅」という南部盲暦からの話題でした。
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