KOMEYA週間日記

言葉はあらいです。

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                 9/27  美味しい米求めて

  今年も新米の季節がやってきた。同時に宅急便が米屋になる季節である。

美味しいお米を探す季節でもある。米は一年一度の作物。昨年は良かったけれど、今年も良いと

は限らない。その逆もある。だから面白い。当店が今探しているのは、お買い求めやすい価格の

米である。金額はるのならば、ある程度、品質は安心できる面もある。仕入れも、ある意味では、

楽だ。また、新jas法により、いわゆる有機米は金持ちだけしか買えない米になりつつある。

その反面、ドラッグストァやディスカウントでは、中身がなんだかわからない米が売られている。

安い米の材料は豊富にある。この不景気の中、食費の切りつめなどで安い米を求める人が多い

のは、しかたない。しかし、表示偽るのは、いかにも、商品としての米ならではのこと。

他の商品ならば、こんなインチキまかりとおらない。

ビールでいえば、ラーガー買っておきながら、缶の中身は実は発泡酒だなんて、ありえない。

 当店は、今年はお買い得感あり、品質も価格も納得いただける商品を探し、お届けしたい。

丸新米として、いい意味でのブレンド米も視野に入れている。また、精米技術を磨きたい。

                        9/23 米とアレルギー

 減農薬栽培者の生産者や有機米の生産者と話して、アトピーについて誤解がある生産者が

以外と多い。つまり、減農薬・無化学肥料米は、アトピーの子供に玄米で食べさせるのが一番

であると。たしかに、一般のアトピーならば効果あるかもしれない。しかし、米アトピーであれば

話は別である。まず、玄米というより、糠質が一番良くないのだ。

  米アトピーにやさしいお米とは、タンパク質が比較的少ないお米、はっきりいって美味しくな

い。たとえば北海道のユキヒカリ。それを、完全にぬかをきれいに取りのぞくまで、精米。当然

白米の一番美味しい部分を削ってしまうのだから、よけいに味は、悪くなる。味は悪くても、米ア

トピーには、いちばんやさしい米になる。

  ただし、100%、米アトピーにやさしいわけではない。個人差もある。病院などで、適切なアド

バイスや治療が必要であることは言うまでもない。素人治療やまちがった個人情報に落ち至り、

アトピーを利用する悪質な民間治療には、じゅうぶん気をつけたほうがいい。

  ただ、ちかい将来、高血圧にやさしい米とか、糖尿病の人の米、米アトピーの人の米。

スポーツ選手の米などのような米などが品種改良され、生産されるのでは。

 話変わるが、昨日五輪柔道の篠原選手、不当判定受けて負けたにもかかわらず、一切のいい

わけしない。自分が弱かったから負けたと記者会見で。篠原選手の男の美学に感動。りっぱだ。


                         9/18  米の美味しさ

  以前、米の勉強会の講師で、お米の美味しい、そうでない原因は3つあると聞いた。

生産者の責任4割。米屋の責任3割。お客様の責任3割と。生産者の責任について、今さら

のべてもしかたあるまい。もちろん、そのなかには天候など、どうにもならないことも含む。ど

んな悪条件にも対処する技術や努力。また、その生産者の姿勢が大切である。

  米屋の責任は、いくら生産者が100%の米作っても、精米技術により台無しにしてしまうこ

ともある。もちろん、格下げ混米など論外。

  普通の商品ならば、生産者または工場と販売店の原因が全て。ところが、米の場合、買って

いただいたお客さまの炊き方次第で、どんなに品質の良い米でも美味しく炊けないことままある。

水加減やつけおき、研ぎ方、蒸らしなど。米を洗剤で洗ったなど笑い話にならない話もある。

最近は炊飯器の性質すぐれ、その差は少ない。むしろ、家庭の保存に問題あり。どんなに、

すぐれた米でも置く場所や日数における劣化はさけようがない。

  お米は、お客様に買っていただき、炊いて食べてもらっての商品。半完成品の商品。説得方

商品だけに、むずかしいし、面白みある。

今回の話は、千葉県食糧(株)斉藤政利さんの講演を元に書きました。


                         9/14  米の産直・2

  産直における長所は短所につながる。つまり、生産者自身作った米を売ると言うことは、

自分の米、または自分の地域の仲間の米しか売っていないことである。何度も、いうけれど

米は一年一回の作物である。当然、できの悪い年もある。いつぞやの日本全国大不作ならば

ともかく、今年のように産地格差の大きい年は、逆に言えばチャンスである。たとえば、今年

胴割れ被害の大きい米の生産地の米屋ならば、周りの農家の米も店も胴割れ米だらけ。

  そこで、胴割れの被害少なくて、他県産の品質良いお米仕入れて売れば、いいのでは。

産直農家は、「今年は天候不順で、米はなにしろ自然が相手。今年はちょっとでき悪いが、

かんべんして。」と。もちろん、その生産者の信者客は、しかたないわねぇ〜と、一応納得。

でも、なにかにのおり、訪問先で、あるいは贈り物などで、もし他県産の品質の良い米食べた

ならば〜。あら、oo産の米って美味しいのねぇ〜。今度、買ってみようかしらになる。まして、

産直にこだわる人ならば、米の味についてもうるさいはずだ。同じ金だすならば、美味しい、品

質の良い方を求めるのは当然だ。

  もちろん、米屋にすれば、いかに良質な産地の米を仕入れ、精米技術をみがき、販路拡大

また、情報戦略などの努力は必要であることは、言うまでもない。

  でも、書きながら気づいた。これが、国産米と輸入米におきかえたならば。高い国産の米より

安くて、有機認証の取れている豪州産無農薬コシヒカリなどが販売されたならば。もはや、産直

vs米屋なんて、言ってられなくなる。こちらの方が恐い。


                     9/11 米の産直について

  以前、ひろゆうさんのHPの掲示板に大阪の米屋さんと産直の生産者のやりとりがあった。

産直生産者いわく「産直が支持されるのは、顔の見える安心して買えるお米である。」と。

しかし、ここ数年産直販売もいきづまったように感じられる。たしかに、農協に出荷するよりは

儲かる。しかし、今やどこもかしこも、産直だらけ。いわゆる過当競争。また、宣伝費や代金回

収の問題もある。また、新米ときは消費地での縁古米の影響も受けないわけにはいかない。

  しかし、米の産直の一番の問題点は、一年一度の作物である。当然、美味しくない年もあ

る。また、あつかう品種も少ない。しかも、自己満足の世界に陥っている生産者が意外と多い。

たとえ、その土地柄の天候不順によって、品質が落ちたとしても、せまい自分の地域の他の田

圃と比べて、格段の差があると。ところが、われわれ米屋は、ひとつの地域だけで商売している

わけではない。A県A地区の米が悪くても、B県B地区の米が今年は、抜群にすぐれていること

がわかれば、当然A県A地区の米は、今年はおつきあい程度にとどめ、本年はB県B地区を中

心にしようとなる。

 ところが、自己満足におちいっている生産者は、あくまでも、おらがとこの地区でしか見ようとし

ない。他県産の米を買ってまで研究しようとしない。いや、たとえ買ったとしても、おらの米が一番

の気持ちは変わらない。目隠し食味テストしないかぎり、無理だろう。

  われわれ米屋は、消費者の一番間近にいる。お客様の好みは千差万別。その有利性をもっ

ともっと利用しない手はないと思うのだが。

                       9/4 宮城白鳥農場

  9/3仲間の米屋さんと栃木の米生産者田悟作さん、総勢9名で宮城県栗原郡の白鳥さん

の田圃見学に行きました。まずは、白鳥さんの案内で岩手県花泉町の古代米の生産者、佐藤さ

んの黒米や赤米の田圃見学。会社の退職金を全て古代米の生産に取り組み、始めはやはり変

わり者と見られたけれど、全国的に認知され、今や観光資源のない花泉町にとって、なくてはな

らない人に。主に、黒米「あかむらさき」を栽培。もともと野生種にちかい稲だから、農薬も肥料も

いらなくて栽培できるそうです。が収量は一反で5俵以下(普通栽培の米9〜10俵、減農薬米で

8俵)。玄米販売の他、古代米のそば、うどん、おかゆ、もち、民芸品も販売しているとか。当店で

も、この秋から、花泉の古代米を販売します。

  続いて、メインである白鳥さんの田圃見学に。ササロマン、ひとめぼれの田圃を見学。今年は

稲の生育が早く、来週より刈り取りになるそうです。同じく作り手のプロ農家の田悟作さん、稲穂

見て、素晴らしいの言葉の連続。プロから見て、そういわざるえないほどの稲穂ならば、今年は、

期待大だろう。今から楽しみ。倒伏の苗もなく、たっぷりと実をふっくらとつけている。見た目には、

被害粒が少ない。白鳥さんいわく、昨年以上の品質を保証できると。

 白鳥さんファンの皆様、新米に期待してください。

本日3000ゲット  ありがとうございます。


              8/28 ワインブームと新jas法(隠されたワナ)

 以下の文は、有機農産物確認団体の代表、岩泉 好和氏の講演を元にして書きました。

 10年前ならば海外旅行のおみやげと言えば、ウィスキーやブランディ、スコッチ、ワイン等が

相場でした。いわゆる関税により、国内でこれらの外国産のウイスキー等はべらぼうに高かった

のは、記憶にあると思います。しかし、今関税の引き下げや、いわゆるディスカウント店では、以

前と比べてかなり安く購入できます。ジョニ黒など、サントリーのだるまなみの価格ですね。

 さて、10年前の欧州では、ソニーやナショナルなどの家電メーカーやトヨタなどの自動車等の

輸出により、地元のメーカーに大打撃を与えておりました。そこで、欧州はいわゆる関税を引き上

げ、対抗処置をしましたけれど、一向に日本からの輸出量過多は減りません。たとえ、関税上げ

ても、日本製のステレオなどは性能良く、人気は衰えなかったのです。そこで、次の処置として、

日本製の輸入品の陸揚げは、すべて、マルセイユ港でなくてはならないと決められました。

欧州全ての輸出品の陸揚げをです。小さなマルセイユの港では、船もたくさん入港できません。

陸揚げするのに、えらい時間を要するようになってしまいました。これじゃ〜イカンと、日本のメー

カーは、泣きつきました。それならば欧州産の製品を買ってくれということになり、ソニーやその他

の輸出メーカーは化粧品ならびワインを大量に仕入れ、国内へ輸入販売。また、外圧を利用して

時の政府を動かして酒税の大幅な改正に至りました。さらに、大量のワインさばくために、ワイン

ブームを作りだしたのです。いわゆる赤ワインは健康にいいというやつです。このブームは、国内

のワイン業者でもなく、酒問屋やメーカーではなく、畑違いの家電メーカーによって、演出作られた

ものなのです。

 そして、今、新jas法が施行されます。これも、表向きは消費者保護と言っておきながら、海外へ

輸出たくらむ工業界の思惑があるのです。彼らにすれば、食べ物は全て輸入品にしてもかまわな

いと思っているくらいですから。


                    8/22  栃木の田悟作さんの田圃

 20日、栃木の上三川町の田悟作さんこと武子さんの田圃を訪た。とっても、がっちりした稲で

田悟作さんの米作りの情熱を感じる。このまま行くと、刈り取りは10月上旬になるそうだ。田悟

作さんの稲作りの基本は、無農薬・栽培期間中の無肥料。田植えまえのレンゲを植えて、それ

を肥料、元肥とする。以後、化学肥料はおろか有機肥料も与えないそうだ。そんな、田悟作さん

のお米、今から楽しみである。


                        8/17  篤農家

 あまりにも、日記更新しないので、週間日記となってしまった。万年少作さんの日記に、篤農家

について、「篤農家とは、実績のつみかさねた農業人のこと。まわりと同じことしているようでは篤

農家とは、いわない。一歩まちがえれば変人扱いされる」と。たしかに、当店のつきあいのある農

家の人たちは、はじめは回りから白い目で見られた。農協から指示された農薬や化学肥料使わ

ない。空中散薬はさけてくれと文句はいう。村社会のこと。そのきびしい目に耐え、少しずつ賛同

者や消費者の支持を受けていく。まして、普通の米より高く売れる。となると、やがって、どこでも

有機米やら減農薬栽培がもてはやされ、白い目を向けていたことさえどこかへいってしまう。

 消費者にとって安全なお米が求めやすくなっていくのはいいけれど、?印つく米が多くなってき

たのも事実。

 追加価値よりも、自己主張おしつけの米や自己満足の米が多くなってきた。真の篤農家は以外

と少ないと思う。当店としては、そんな本物の篤農家から選ばれる米屋になりたい。

 米屋がお客さまの支持を無くした一番の理由が、各下げブレンドと食管制度に守られたための

殿様商売。お客さまのことより、自分のことを優先した結果である。食管制度の改定された4年前

が第一の米屋の振り落としならば、今年の秋は、その第2弾となるだろう。

 長い間、免許という特権に守られた酒屋さん、はたして、これから。米屋と違ってヤミ酒屋という

のなかった。米屋以上の淘汰が始まるのでは。

 話が脱線してしまった。時の流れに負けないよう、がんばりたい。


                    8月8日  千葉県野栄町

  6日、千葉県野栄町の生産者を仲間(平塚の真壁米店・小田原の岩田米店・大磯の戸塚米

店)と訪ねる。千葉県野栄町は、自称日本一、減反を守らない、農協へ出荷しない産地。JAへ

集荷率は、わずか2割しかないとか。他の産地では、減反など守らないと村八分されてしまうの

だが、ここでは、赤信号みんなでわたれば恐くない。仮に村八分でもしたならば、町村民みんな

が村八分になってしまい、全く意味がない。それだけに、国からの補助金はゼロ。甘たれた気持

ちはない。自分たちが作ったものは、自分たちがさばかなくてはならないのだ。

 今年も厳しい暑さにみまわれたが、夜間は風があり涼しい。美味しいお米の条件はそろった。

昼夜の温度格差の大きいことは、米の味に大きく作用される。代表の佐瀬さん「今年はこのまま

だと、最高の品質の米になると」しかし、単純に喜んではいられない。今までのように、追加価値

つければ高く売れる時代は終わった。」と。これから、ますます厳しくなっていく環境。
 
 時の流れに流されないよう、時の力に負けないよう、頑張っていきたい。

                    8月5日 2100回突破!

  ホームページ開設してから、二ヶ月とちょっと。知らない間にカウンターが2100回越えてい

た。もっとも、そのうち100回近くは、自分自身で開いたようなもの。でも、こんなに早く2000

を越えたのは、予想外。ショピングモールやサーチエンジンなど登録してはいない。力のある

方のホームページに双方リンク貼らしていただいたことが、良かったのだと思う。まさに、人だ

のみ。でも、やぱり、うれしいな。明日への活力となる。でも、ネット社会って不思議だ。

 一度も会ったことのない人と、交友が始まる。ネットで情報集めるだけでなく、このような出会い

を大切にして育てていきたい。

  あいかわらず誤字、脱字多く、は、口の悪い仲間に、いつも指摘される。大目にみてやって下

さい。日記も神戸の田圃やさんみたいに毎日更新できればいいのだけれども。

さて、taisaさんのHPみてから、寝るとするか。


                 8月1日 源さんという人

  ここのリンクでも、紹介してあるが、キムチの源さん。思えば思うほど、すごい人だと思う。

一度、源さんのキムチや漬け物食べたことがある人ならば、誰でも味に魅せられてしまう。

素材に、こだわるため手のかかる無農薬栽培を自ら行い、塩、醤油にこだわり、一切の化学調味

料を使用せず、しかも無添加で、ひとつひとつ手づくりで作りあげる。手づくりだから大量生産でき

ない。普通ならば、こんなに手間と苦労とかけたのだから、多少価格が高くなってもしかたない。

現に、そういったこだわりの高価格な漬け物・キムチ屋さんが多い。が、彼のポリーシか。

誰でも、気軽に買える価格である。しかも、彼は、あえて無農薬野菜ならび無添加で売り出してい

ない。あくまでも、味で勝負している。

 今、世の中、二極化している。高級化、大衆化。かれは、高級なる大衆化をめざしているのか?

味も素材も腕も一流。価格は大衆向きという。すごい男だ。彼はきっと大バケするのに違いない。

  一度、ぜひお会いしたいと思っている。