米屋ときどき日記

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10/25 地域商品券

 本日54000ゲットありがとうございます。最近はネタ不足で、この日記も休みがち。毎日更新する兵庫県の花ふささんは、尊敬。最近はアクセス数増えているだけに、ごめんなさい。

 品川区には地域商品券がある。一枚¥500として使えて、登録店で使用できる。大手スーパーやコンビニでは使用できないので、我々のような中小な小売店ではありがたい商品券である。しかも区では敬老の日等にお年寄りの方にこの商品券をプレゼントして、後押ししてくれている。各商店街の売り出しの景品に商品券を出すことも多い。またリサイクルの景品に商品券も活用されている。なのに、この商品券でのお買い物を断る店も意外と多いのには驚く。また、商品券での買い物におつりを渡さないお店もあるという。せっかくのチャンスを断るなんて信じられない。

 お米券と比べれば換金する期間が短いのに。それとも米屋はお米券の換金の遅さになれているからであろうか。?当店は品川区商品券。大歓迎のお店です。ぜひご利用してください。ただし、品川区以外の地域商品券は使えません。お米券は全国共通ですので、ぜひ当店をご利用くださいませ。ちなみにお米券は一枚¥540で計算させていただいています。(全国共通です。)
10/23  今年も縁故米の季節

 日本シリーズ、ダイエー対阪神。まさに白熱した試合が続く。どちらもガンバレ!!。10月後半に入り例年通り縁故米が出回り始めた。今年は冷夏だからの希望的観測は、見事ハズレ。都会は米がないだろうかと、田舎から例年より一度の量が多く送られているようだ。地方の米屋さんからも多く、生産地の米屋さんにとってはチャンスかも。

 ようやく新米もひととおり出まわってきた。しかし、どれもこれも高いな。デフレの中、米だけがインフレなんて通じるのかな。先月の日経新聞のコラムに消費者物価指数は下がり続けているが、米の高騰が指数を上げる。と書いてあったけれども。当事者は困るのみ。
10/20  長野県浅科村産コシヒカリ

 土曜日から本日にかけて頭痛に悩まさせられる日々であった。肩こりから来るのだが、きつい。丸山さんの米に続いて、長野県の浅科村の若菜さん、依田さんの米が届く。自信持って販売できる素晴らしい米だ。この冷夏という最悪の状況なのに、「さすが」の一言。
10/15 不携帯

 相変わらず私の携帯帯電は不携帯だ。ほめられることではないが。しかし、車を運転しながら、携帯電話で会話したり、中にはメールうつの人には驚くというより、あきれる。危ないなぁ〜

 妻もヒマさえあれば携帯で友人に携帯でメールを送っている。さすがに、車の運転中はしないけれど。私は携帯のメールはめんどくさいので、一度も利用したことはない。友人にもメールはパソコンのアドレスにしてと断っている。パソコンのeメールだけで十分である。また、携帯電話するときは、つい相手のことを思ってしまう。もし相手が車の運転中、または会議中、あるいは大切な人との会話中だったらと思うと。だから、待ち合わせの時以外あるいは、緊急の場合以外ほとんど利用しない。友人にも普段は携帯は通じないと言ってある。だから、ふだんは妻以外からはかかってこない。だから余計不携帯になり、妻に怒られる。また、友人との待ち合わせの時、事前に今回は携帯電話もっていくからと、通じるよと連絡しているくらいだ。普段は店に電話してねと言っている。

 夕方の報道番組で携帯依存症の特番が放送されていた。いつでも、どこでも誰と繋がっていないと不安になるという気持ちが私には理解できない。そんなにがんじがらめに縛られて面白いのだろうか。一人だけの時間を誰にでもじゃまにされない時間は必要としないのだろうか。

 私はストレスたまると、趣味の山歩き。できるならば一人で、あまり人のいかない静かな山を好んで歩く。なんも考えずに、回りの景色に染まるように一人で行く。もっとも、この趣味も人からは変人だと思われることがあるが。
10/13 もち米 その3
 
 本日53000ゲットありがとうございます。
 
 ようやく新米も出回り、価格も前年と比べて高値ながら安定してきた。定まらないのがもち米。ここ数年価格の低迷や作りの手間がかかることから生産を控えたところに、そこに今年の大不作。米とちがって貯蔵米は無いにふとしい。もち米生産者から見れば、ひさしぶりに高値でさばけるチャンスである。だからでは、ないが12月の最大の需要期を控えて出し渋り、売り惜しみしている観もある。

 そこで、輸入もち米の枠の拡大や暮れに向かって前倒し輸入を政府は、加工業者の希望により認める方向にある。輸入枠にはない、もち粉は大幅に国内に入り、コンスターチともち粉のみで作られた、「おもち」「切り餅」はますます増産されるだろう。とくに、鏡餅なのように、食用としてより縁起物・お飾り用としては。

 国産のもち米がこれだけ高騰すれば、一番の需要業者である和菓子屋さんは輸入もち米でまかなうこともありえる。加工された和菓子に、国産・輸入の表示は義務づけられてはいない。

 バブルはいつかは、はじける。が、これにより、何度も言うけれど、もち米離れにならなければいいのだけれども。
10/6  待ち米来る!!

 待望の新潟県の丸山さんのお米が届いた。さっそく試食。この冷夏の中で、よくぞ、これだけの美味しいお米を今年も変わることなく生産できたものだ。こんな素晴らしい生産者とおつき合いできて、幸せ者である。
10/5  雑感

 毎日楽しみに見ていた石川県の「万年さん」のHPが突然閉鎖?されていた。万年さんの大ファンである私は寂しい限り。一日も早く復活して欲しいな。

 米屋仲間と話しているとき、ときどき今だに「うちの卸が〜」とか、「おたくは、どこの卸」とか聞いて来る人がいる。年老いた人ならばともかく、若い米屋さんでも同じセリフ言う人がいる。昔からの米屋ではない私には理解できない。また、卸以外の業者をヤミ米屋と称して一段階低く見って発言さえする。たしかに、業者はピンからキリまであるが、信用のできる業者を自ら探して取引することさえしない。もちろん、それまでに授業代も払わなければならないこともあるが。

 10年前の米パニック時は、米屋と卸の結びつきが強くて、前年の実績がなければ米不足の時は買えなかった。しかし、今や小売りと卸の垣根はなくなり、卸は一番米を買ってくれる量販店を大切な顧客として、普段は口うるさいだけの玄米取引の中小の小売店から取引を切っていくのが現実である。卸も年々競争が激化していき、中小の卸は大手の卸によくて吸収。悪くて倒産に追い込まれていく。もはや、中小の小売り店の卸に対しての過去の実績など、これからますます無いに等しくなっていく。

 おっと、私も人のことアレコレ言っている余裕はない。ただ言えるのは米屋にとってライバルは同業の米屋ではなくなった。それもずいぶんも前に。今思えば同業者の動向だけ見ていられた頃は幸せの時期だったのかな。今はそんなことは言ってられないけれど。
10/3  新潟コシヒカリ入荷。縁故米も出回る。

 ようやく新潟コシの新米が入荷。来週の水曜日に秋田県の大潟村のあきたこまちが入荷。こんなに遅い入荷は米屋を(正式に当店が米屋になって18年しかたっていないけれど)やってから初めてのこと。10年前もこんなことはなかった。ただこの時はその後入荷が続かず米騒動になってしまったが。今年は仕入れ価格は高いけれど、全く無くなるという心配は今のところはない。(と思う。)それにしても、高くなった。昨年までの新潟コシの仕入れ値で秋田産あきたこまちが買えない。新潟コシは昨年の魚沼コシ並の価格。まさに、バブルたけなわ。餅米は、それ以上。値上げを見込んであるところにはあるんだろうな。もち米バブルは一日も早くはじけて欲しい。

 しかし、それと同時に遅れていた縁故米が今年もやはり出回り始めた。今年は、米不足・米の高騰という条件があっていつもより一度目の発送の量が多いようだ。生産者から送られるのはもとより、地方の米屋さんからも多いと思う。10年前の米騒動の記憶があるので、今の内に都会の親戚へ送くってやろうの親子心かな。今年の贈り物に米ほど喜ばれるのはないかもしれない。贈答用・快気祝い・逆縁故米?、ご利用の際はぜひ当店をご利用ください。 
10/1 リサイクル回収ボックス

 10月。隣の品川駅には新幹線の新駅が今日からスタート。東京都は全国一厳しいディーゼル車規制を。これにより少しでも東京の空がきれいになればいいのだが。ただ国は除去装置の補助金をもっと早めに、そして打ち切ることなく出すべきだと思う。(公害病のぜんそく持ちの息子を持つ親としては。)品川区は路上タバコ禁止。大のタバコぎらいな私にとっては個人的にうれしいニュース。品川区に止まらず全国の都市に広がって欲しい。もっとも、最低限のマナーが守られていれば、こんな条例は必要ないのだけれども。(ポイ捨てなど)

 品川区の商店街では、先月からリサイクル運動の一環として空き缶・ペットボトルの回収ボックスを設けた。空き缶等ボックスに入れるときに、専用のカードを入れるとそのカードにひとつにつき一点ポイントがつき500ポイントで¥500の品川区商店会の商品券と交換できるしくみだ。これがけっこう人気があり、回収ボックスに並ぶ人が絶えない。とくに、子供(小学生)がちょっとした小遣いかせぎ。というよりポイントを貯める快感を求めて地域限定ミニブーム。

 我が家も息子が夢中になっており、今まで週一度資源ゴミに出していた缶ビールの空き缶は、貯まることなく息子が回収ボックスにせっせと運んでいる。もっとも資源ゴミに出しても区認定の回収業者が来るまえに、それで生計を立てているおじさんが自転車・リヤカーで持って行かれてしまったけれど。今や資源ゴミに出す前に我が家の空き缶は息子によって消えていく。これが我が家でなく各家庭に広がって行ったら?資源ゴミをねらっていた、あのおじさんは?
9/29  おそろしい仮定・米屋にとって(来年も冷夏だったならば)

 本日52000ゲットありがとうございました。

 先日の新潟コシヒカリの入札前の大量の放出(価格の安定化のため)により、入札事前予想の値上げ感が一服し、最悪の高騰にならずにすんだ。が、この影響が来年の端境期にどのような影響をもたらすなのだろうか。このまま新米の早食いが進めば、端境期が多いに心配。再度の大高騰になりかけない。ブレンド米が市場から認識されて冷や水をささない限り(個人的には不本意だけれど、高騰のことを思えば、有る程度ブレンド米が価格市場の安定に一役買うと思う。)

 昨日、米MLのメンバーで新宿でミニオフ会。大阪の樽本米店さん。東京の浮須米店さん、池田米店さん、小峰米店さん。埼玉の芝崎米店と一杯やりながら新米の情報交換。そのとき「もし、来年も冷夏で不作だったら」の意見が。あまりにも重たすぎる話しに一同考え込んでしまった。過去の歴史において二年続けての不作は珍しいことではない。まして、毎年異常気象(昨年までの夏は異常な高温)なのだ。もし、来年も冷夏になれば10年前の騒動以上の大パニックに。そのとき、米屋が米を仕入れて売れることができるのだろうか。
9/27 新米・複数年数米

 昨日は業界注目の自主流通米入札。事前に談合?が合ったのか、新潟コシ・魚沼コシは最悪の高値の予想がはずれてホっとした。それでも前年比30%以上の値上げである。千葉・茨城コシは落札率は低かった。末端が動いていないのに、ムード(冷夏・不作の報道など)がこの一ヶ月の異常な新米の高値に繋がったのかもしれない。

 日経新聞の朝刊に「政府在庫の古米・古古米の販売数契約数量が昨年の実績の5倍以上の約21万トンに登っていることが農水省の調べでわかった。冷夏で2003年産米の収穫が遅れている上、政府が9月に緊急放出した昨年産の在庫米も品薄のためだ。外食や小売り向けのブレンド米としての需要が多く、契約量はさらに膨らむと同省は見ている。」

 「古米や古古米はブレンド米などとして販売される見通しだが、日本農林規格(JAS法)法はブレンドされた個々のコメの年度産表示を義務つけていない。このため消費者に古米混入の有無がわかりにくいという問題が浮上する可能性がある。」(日経新聞より)

 新米・またはoo年産100%の表示をしなければ、古米・古古米ブレンドでも「新潟産コシヒカリ100%」と表示・販売できるわけである。ブレンド米において、複数原料使用米の表記は必要だけれども、複数年数米使用の表記は必要としないことだ。これを悪用する業者は今後増えるだろう。
9/25 高値薄利

 作況指数が発表された。前回平年並みとされた秋田県も不良に。北海道・青森・岩手・宮城県は著しい不良に。平成5年以来の不作、と報道。明日の自主流通米の入札を控えて意図的と感じるのは考えすぎだろうか。政府は備蓄米があるから10年前のように米の緊急輸入はしないという。しかし10年前は米は一粒も輸入しない政策であった。今ではミニアムアクセスにより、黙っていても年々輸入されて、一部は援助米に。大部分は備蓄米に積み上げられていく。

 政府としては、輸入米の備蓄米はともかくとして国産米の古米の在庫を減らすチャンスである。もうじき古米の仲間入りする平成14年産の在庫は少なく、13・12年産をはけるチャンスである。しかし冷蔵庫に保存されているとはいえ、常温に戻したときの老化は年度が古くなるほど早いという。まして備蓄米の大多数を占めるのは平成8〜9年産米。超古米。加工用(糊)または家畜のエサとしてか使い道はない。もちろん食べられないことはないけれど、味はともかく臭いは食としては適さない。

 政府はやっきになって便乗値上しないようにと、注意を促すけれど仕入れが高騰すればどうにもならない。すでに前年の同月と比べて¥6000以上値上がっている米さえある。さらに、たとえ仕入れが例えて¥100値上がったとしても、それをそのまま値上げできないのが、現状。¥100値上げしても、せいぜい¥40値上げできればいいほうで、平均適には¥30〜¥20程度の値上げしかできず、利益率は低くなり高値薄利販売になっている。さらに消費が伸び悩んでいるのに。

 10年前の米パニック時は消費量が一割減った。今年の冷夏・不作によりますます米離れが加速しなければいいのだけれども。
9/22 山高ければ...

先週の暑さが忘れてしまうくらい涼しいというより、小寒い一日。

心配されていた台風は関東・北陸に上陸することなく通り過ぎていった。今稲にとって最後の一番大切な時に台風による倒伏や水没にならなくて良かった。ただでさえ冷夏で収穫が大幅にダウンしている状況なのに。しかし連休中のこの雨の影響で稲刈りがまた遅れてしまうことが懸念される。とくに兼業農家にとって連休の雨は大きな痛手である。

 北海道の米屋さんが朝早く来店。札幌の太田さん、ML仲間である。がお逢いするのは初めて。北海道から東北へ国道4号線を車で南下して来られたとか。青森・岩手・宮城のまだ青い田圃(普通この時期は黄金色になっている)に大きな不安と危惧を感じられたと。北海道も、もち米の生産地は冷夏により壊滅的な影響を受けたいると。そして、北海道・青森の業者が大量に関東の新米を買いあさり、それが市場の高値に繋がっていると。それに刈り入れの遅れが伴い、さらに平成14年産の早すぎる貯蔵米へのシフトやJAS法が絡み、端境期の米不足・価格の高騰に繋がっている。不作とはいえ、全く流通量がゼロではない。来月には東北や北陸産の新米が出回る。山高ければ谷深しというが。 

 太田さんより貴重な情報やアドバイスをいただき、朝から有意義な一日になった。
9/17  厳しい年の始まり

 祝ベイスターズ今期初の三連勝。祝100敗阻止。でも、ベイにはまだすごい記録が達成されようとしているのですよ。それは、プロ球界初の借金独り占め。これは戦前も戦後も二リーグ分裂後も記録ないんだって。つまりベイ以外の5球団が貯金または貸し借り無しということ。まさにトホホの大記録。達成できるか。

 さて。当店も14年産の銘柄米の売り切れが続出してきた。今、店先は寂しい限りである。新米に向けて商品も大幅に新規に組返す。銘柄によっては、15年産は仕入れないのも出って来る。たとえば魚沼産コシヒカリ。あまりにも高騰の場合は店頭からはずすかもしれない。また、宮城ひとめ・ササは契約栽培の生産者の採れ具合によっては年内で売り切れてしまう場合も想定できる。(そうならないように、願いたいけれど。米づくりは天候に大幅に左右されるので、しかたがない。)

 また、10月より入荷する長野県の依田さんの米は、数が少ないため月限定の本数。そしてたぶん3月までは売り切れてしまうだろう。このように目まぐるしく店頭の米の種類はその月によって大きく変わることだと思う。とくに15年産に限っては。全て本物100%で売るためには、しかたないし、資金力無い、倉庫もない当店では無理はしたくてもできない。自然体で行こう。

 まずはHP大幅にリュニューアルしなくては。それにしても例年以上、厳しい年が始まった。(米は一年に一度の作物。今月・来月が米にとって新年度になる。) 
9/16 アクセク数

 本日51000ゲットありがとうございました。なんだろう、このところのアクセス数の多さは。(当店としては)今までは小学生の授業での米の質問が多い5月で、9月はたいしたことないのに。もっとも、私のHPを見ていただく大半の方は同業者だと思っていますが。はっきりいって、この日記話半分として読んでください。真に受けて損したり、恥をかいても当店は一切関知・責任もちません。間違っても勉強のためと、力込めて読まないように。本当の本当に責任持たないよ。

 阪神タイガース優勝おめでとうございます。ベィファンでも感動しました。また、ベィはタイガース優勝の一番の功労者です。そこのところは忘れずに。そして来年は意地でも二倍・三倍にして返してくださいね。(まさに、負け惜しみそのもの。)
9/15   長野県浅科村にて

 長野県の魚沼と言われている浅科村。若き生産者依田さん宅を訪ねる。浅科村は浅間山と蓼科山に囲まれた盆地。日照時間が日本一長い、男性の長寿年齢が日本一。そして五郎衛米の産地として(関東より関西の方が有名)知られているところ。長野新幹線の開通により交通のアクセスは格段に便利になった。

 依田さん宅に泊めていただき、依田さんの米に対する情熱・熱意を深夜遅くまで話しを伺うことができた。「米が常に一番いい環境においてあげられることが大切。」たとえば、田植えの時、密植せず少なめに植え、稲と稲との風通しを良くする。田植え直後は、回りの生産者から「隙間だらけ」と言われたとか。ところが、風通しを良くしたことから、分枝が進み、苗もしっかりとし病気知らずの丈夫な稲に育ち、多くの出穂を生んだ。そして今稔ろうとしている。翌日、じっくりと依田さんの田圃を見学。そこには、健康そのものの稲が今、たわらかに稔ろうとしていた。刈り入れは10月前半になるという。

 ここは、標高600メートルの地。新潟の山間部ではイモチ病が目立つが、ここではイモチのかけらもない。はるかに標高が高いのに。依田さんに、田圃の見方をレクチャーしていただいた。畦の見方を見れば作り手がわかる。これは先週の新潟の五十嵐さんと全く同じ意見。良き作り手の条件というところだ。

 米MLの仲間でもある若菜さん宅へ。ここで最高のもてなしを受けた。若菜さん、自ら栽培して育てたソバ。自ら臼をひき、そば粉に。苦節15年独自で悪戦苦闘して作り上げた、手打ちそば作りの技術。もちろん、つなぎもなければ、余計な混ぜ物はない。秘密はそば粉に混ぜる水の分量にあり。目の前でそばを打ち、湯出てごちそうしていただいた。「美味い。」おせいじぬきで美味い。その喉越しの快さ。歯ごたえの良さ。前日から風邪気味で全く食欲のなかった私が、それさえ忘れるように箸が動く。「美味い」最高のごちそうだ。こんな美味しいソバをごちそうになり私は幸せ者だ。

 依田さんも若菜さんも、このHPやMLで知り合った人。メールの交換から、本当の出会いに。まさにあいてぇ〜革命である。依田さんの米のくわしくは、近いうちに別のコーナーにおいてUPします。 
9/12 もち米 その2

暑い。暑い。暑い。なんじゃいこの暑さは?今さら遅いわい!。

 昨日も書いたけれど、今やもち米は業界においてはパニック状態である。毎日価格が上がり、おまけに仕入れられない。まさに、バブル。12月を控えて下がる要素は正直言って少ない。もち米の最収穫期が例えば7月であれば、多少バブルがはじけることはありえるが、現実には10月に最盛期を向かえ、一番の重要期が12月なんて。期間が短すぎる。当然、産地の業者や生産者にすれば、最も高値で売り抜こうという気持ちもわからないではない。なんせ10年ぶりに高値で売れるチャンスだから。

 しかし、こんなに高くなって、暮れの「のし餅」は売れるのだろうか。いくらで、売ればいいのだろうか。鏡餅なぞ、お飾りなら100%国産のもち米でなくてもいいと消費者は思うのではないだろうか。もち粉とコンスターチで、できたお飾りでいいと思うのではないのだろうか。のし餅や、切り餅にしても、あまりにも高価ならば、もちもどきでもいいと思うのではないだろうか。これによって、ますますもち離れが進むのかもしれない。

 グッチやシャネルならば、スターテスとしていくら高くても売れる。本当に美味しい餅米。それも有名銘柄100%使用を使った「のし餅」。う〜ん。逆の発想で売れるかな。最高級特別栽培米新潟魚沼産みやこがねもち100%使用。超予約限定品。できあがり2k一万円。(あくまでも、フィクションです。当店ではこんなことはできません。)売れたりして。

 ただ、餅米がここまで高騰させた一番の原因は価格の低下を長年続けさせた流通業界にも責任がある。もしこれが米ならば。とんでもない騒動になっていただろう。(う、13年前のもち米パニックを思い出す。あのときも同じセリフを行っていた。そしてそれは二年後現実のものに。)あまり。価格の安さばかり追って生産者の意欲をなくししてしいるのが一番の原因だろう。

当店も、今ある14年産が無くなれば、もち米の新米は大幅に値上げになる。国産100%でしかたないとはいえ心苦しい。高値薄利販売。最悪だ。
9/11 もち米

 夏本番?。連日の猛暑である。おいおい、今さらなんだよ。である。

 今、米以上、異常なのは餅米の急騰である。米と違って貯蔵米・つまり古米がない。ただでさえ足りない14年産。そこに追い打ちをかけるようなこの夏の冷夏。とくに、餅米の大生産地である北海道での不作の影響が大きい。新米の刈り遅れも響き、今や毎日価格が上昇。ダメ押し適に、農家・業者の出し惜しみや投機的在庫の積み上げ。プラス、回りの状況からのあおりを受けて、必要以上在庫の積み増し。(資本力と大きな倉庫のある店)これら全ての条件が絡み回り、異常な高値になっている。

 もち米は、昔から生産者にとってバクチ的要素があった。価格の変動・上下の変動があまりにも大きかった。とくにここ数年、餅米の相場は下がりに下がり、農家は生産意欲を無くした。米よりも栽培の手間がかかり、また収量もおちる。さらに、輸入もち粉の広がりと共に、餅米はますます価格は下がり、作り手は餅米に目を向けなくなってきた。そして、いつのまにかに在庫(古米)は消え、現物のもち米も姿を消していった。かくして14年度産さえ需要量がまかないうえに、この冷夏。人が注目・騒ぎ出したときは、もう遅い。

 しかし、あまりにも高くなった餅米。はたしてその価格を市場・つまり菓子屋さん・もちのメーカーが受け入れられるだろうか。まして、デフレの今。輸入もち米使用ならまだましで、もち粉・コンスターチのみで作った、いわゆる、まがいもの?のもちが昨年以上出回るのでは。そして、それが日本人のもち離れを加速するかもしれない。されならば、まだしも、お正月のお飾りの鏡餅は、食べることはできない、セトモノ作りの本当の意味でのお飾りになってしまうかも。

 今年の米は冷夏の影響もあり、はっきりいって高い。しかし、来年猛暑で大豊作。減反の緩和も少しは影響したとする。米は一転。暴落へ。そこにWTOの決定。工業製品輸出大国である日本は、有る程度の農産物の自由化・関税の引き下げ・ミニマムアクセスの増加を認めざる得なくなる。と、なると米の価格の暴落と共に生産者の意欲をなくして。農村の高齢化はますます進み・・・・・それから数年後、冷夏が襲い、今度は米。そのものがない。このシュミレーション。あり得ないことではない。
9/9  ムム!

 暑い。この都会のムダ?な暑さと日照を北陸・東北の米どころに送りたいくらいだ。天気予報みるかぎり相変わらず北部北陸から東北にかけて、天気がよく無い。せめて、絶対に台風だけは来て欲しくはない。

 昨日、朝からTVニュース・大手新聞の報道で福島のある業者が古古古米のアメリカコシヒカリをブレンドした米を会津コシヒカリ100%として東北・関東のスーパーに卸していたのがわかり、その業者の社長が逮捕された。たしかに、これは消費者を騙したサギであり、弁明の余地はない。しかし、その背景にある不当のスーパー・ディスカウント店の圧力はなかっただろうか。特売・二割引セール。利益を削られるのは納入業者だけなのである。

 いくら、大量仕入れといっても、米の原価には限りがある。工業製品ではない。一年に一回しか収穫できない作物なのだ。まして、場所を指定しまうと、全体量は限られてしまう。原価を割って、精米をして、袋づめして、そして各店に配達して、いくら薄利とはいえ、利益を取らなければ会社としてはやっていけないだろう。それに、追い打ちかけるように、仕入れ側からの過度の要求。とても、まともな商品なぞ卸せるわけはない。断る勇気も必要だと思う。断ることにより大きな売り先を失うだろう。見かけ上の売り上げも減る。でも、一番大切な信用を今回のように失うことはなかったであろう。

 納入先のスーパーや量販店は、私たちはなにも知らなかった。騙された。もう、その業者から一切出入り禁止すると、被害者となる。自ら過酷な要求をしておきながら。過去の雪印の不正問題も価格ばかり追う過当競争が一番の原因だと思う。
9/8  新潟県にて・その2

 豊栄町を後にして、新潟から信越線で新津駅に。ここで、真壁さん(平塚市の米屋さん)新ヶ谷さん(鎌倉市の米屋さん)戸塚さん(大礒の米屋さん)と待ち合わせ。向かえに来ていただいた生産者and集荷業者の五十嵐さんに案内をお願いした。水原町の無農薬米の生産者小見さんの田圃へ。向かう車中で五十嵐さんは、「10年前(平成5年の米騒動)より作柄は、悪いですね。10年前は、ここはそんなに作柄は悪くなかった。なんせ、天気が悪い。日照時間が足りなさすぎる。気温が低い。」と。「でも、全く採れないということではないですよ。平年並みにはならないが、大不作というほどではない。ただ、刈り入れがだいぶ遅れるな。それと、これからの季節に台風がこちらに来ないことを願うばかり。」 

 「空が広いなぁ〜」と真壁さん。水原町の田園地帯へ。田圃を見ながら五十嵐さんの説明は続く。「米も作り手によって、いろいろですわ。田圃見れば一目瞭然です。このヒエだらけの田圃は、いかに。手抜きしている証拠ですな。」「あれ、この田圃は、手前だけ出穂(立穂の状態)のまま成長止まっているのかな。奧の方は正常(頭たれている)なのに。」「あ、それは除草剤のせいですわ。畦に除草剤まいたのですわ。稲にかかれば稲も枯れます。」そして、小見さんが待つ「無農薬米・紙マルチ栽培」の田圃に。驚いたことに、無農薬栽培なのに、今回見てきた田圃の中で一番生育がよく、頭も良くたれている。小見さんが、いかに日頃から手間暇をかけて大切に大事に育て来たのだろう。小見さんから、栽培の話しをじっくり聞くことが出来た。(くわしくは、後日にupします。)
9/7  新潟県にて・その1

 新潟県の水原町の無農薬米の生産者を神奈川県の米屋さん、新ヶ谷さん、真壁さん、戸塚さんと訪ねる。午前中時間できたので、一人豊栄町の福島潟へ趣味の花の撮影に。本当は新潟市の生産者、丸山さん訪ねたかったけれど、枝豆の収穫の最盛期に加え、米の収穫準備に大いそがしの時に行ったら迷惑になるだけなので、次回、彼の仕事が落ち着いたときに改めて行くことにした。

 豊栄町から福島潟へ向かうタクシードライバーさんとの会話。「(田圃を見ながら〜)けっこう稲穂、頭たれているね。(不作)言われるほどひどくは、ないんじゃないの」「一週間から十日おくれているね。収量も落ちていると思う。ここらはまだいいけれど、山間部はイモチ病の影響は大きい。問題はこれかからの天気。刈り取るには有る程度土が乾いてくれなければ困る。けれど、良い天気が長続きしない。ここらへんは、ほとんどが兼業農家。土日で刈り取りをする。その土日に雨が降れば収穫が一週間遅れてしまうよ。」「でも、有給とれるのでしょう」「この不景気の中、そんなことしたら、リストラの対象になってしまう。」

 福島潟は、渡り鳥の飛来地・水生植物オニバスの北限の自生地として有名なところ。オニバス・カカブタ・コウホネ・ミズアオイ等を撮影することができたが、野草を探索するより福島潟周辺の稲穂を見る時間の方が多かった。早稲種は頭を下げ、コシヒカリはようやく頭を下げ始めているところ。遠目には普段の夏の終わりの田圃と変わりはない。8月末ごろの。しかし、葉より低い穂が目立ち、一部倒伏している稲穂は、実りすぎて倒れているとうより、栄養が足らなくて?倒れているような感じである。(見た目には。正確には分からないけど)

 実際は収穫してみなければ、分からないけれど、思っていたより(冷害)ひどくはないのではないのだろうか。と思えた。
9/5 新米入荷して。

 ようやく、待望の新米入荷。ほっとする。来週からは当店では、新米の種類も増え、やや品不足気味の店頭もかっこつく。今年から来年にかけて、ひとつひとつの銘柄を一年間店頭に並べるのは無理かもしれない。が、あえて無理はするのはよそう。米は、野菜と違って一年に一度の作物。そして、他の農産物と同じで常に相場は動く。食管理制度が、合った時代はある程度統制品として価格は維持されてきた。しかし、管理より自由化を国民が選んだのだから、リスクも受け入れなくてはならない。上がる時もあれば下がるときもある。

 考えてみれば、米の価格は今まで安すぎたのかもしれない。米の価格が下がれば当然生産者のやる気もそそぐ。今回の不作は有る程度、正常に戻るのかもしれない。いや、食べ物として米を見直す時期なのだと思う。

 今年の世界的な異常気象により、欧州や中国では熱波による穀物の大幅な生産減だという。とくに、農業国から工業国めざすアジア諸国における穀物や農産物の収穫が激減している。日本では余っている米も世界的から見ると大幅に不足している。幸い米国の穀物が今年は例年なみの収穫だから、世界的大凶作にならなかったが、もしそうなれば、ますます軍事力以上に米国の世界支配が強まるだろう。

 話しは大きくなりすぎた。今年は、無理してひとつの銘柄を追わない。一年の途中で売り切れも当然ある。それに変わる銘柄をそのとき、あれば探そう。無理して品質だけは絶対に落としたくはない。
9/4 腹をくくる。

 我が家の屋上において栽培しているバケツ稲は過去最高の出来になりそうだ。種まきが6月中程というかなりの遅め。(忘れていたため)先月末からの東京の好天気と暑さのときに出穂。花盛り。一番お日様の欲しいときに理想的にふりそそいだ。分けつ数も多く、穂の数も多い。スズメに食べられなければ店のアクセサリになる。ちなみに品種は「はえぬき」

 さて、いよいよ米屋に米がなくなってきた。端境期・新米の出遅れ・冷夏・十年前の記憶と。卸に米屋に売る玄米はなくなり、あってもすぐに消える。大田区の米屋の友人の話だと、同じ米が一日で価格¥2000もupしたとか。しかし、スーパーには、米がある。あいかわらず特売もしている。新米の原価がどんどんあがっているのに、スーパーの価格はそのままの据え置きである。品種によってはスーパーで仕入れた方が安いのもある。(袋の中身をみないで、価格だけを比べてみれば)量販店の超価格安米は論外として。

 ただ、ビールなど酒類とちがって米は中身がちがう。キリンビールは、一般の酒屋でもスーパーでも、ディスカウント店でも、どこで買っても同じ。大きな精米機で一度にたくさん精米するのと、30kgずつ精米ていねいにするのはちがう(はずだ)。白くするだけが精米ではない。

 この一年、腹をくくらなければならない。来年の今があるか、ないか。それは、今からの行動ひとつひとつにかかる。勝負の年でもあり、最大の危機の年でもあり、飛躍の年でもある。まず、動く。
9/3 停電

本日50000ゲットありがとうございました。

 夕方、激しい雷雨が。これじゃ〜商売にならないと思いながら、TVニュースを見ると城北地区では一部停電していると、告げていた。人ごとのように聞き流していたならば突然、すべての電源が切れた。あわてて店外に出ると商店街は闇の商店街に。?いくら不景気だからといって、本当に闇の商店街になってしまったのではシャレにもならない。雨上がりの蒸し暑い商店街は、いつもとちがって人だかり。(普段は夕方の商店街でキャチボールができるほどの人通りなのに)家の中に居ても、クーラーも扇風機も使えないのならば外にいた方がいくぶん涼しい。

 幸い東京電力の人たちが一生懸命に直していただき一時間で灯りがともなった。皆口々に、「あ〜明るい」と。改めて知る文明の利益かな。
9/2  if?

 この暑さ・日照りが一ヶ月前であったならば。しかし、もし今年も例年通り7月中旬に梅雨があけ、小笠原高気圧に覆われる暑い夏であったならば、今はどうなっていただろうか。一時的にJAS法関連で一部人気銘柄米が姿を消したかもしれないが、新米が西からどんどん出回り、価格は新古逆転。さらに、来期からの減反緩和による営業上の問題から新潟コシなどの有名銘柄米以外の産地の売り込み競争が加熱、値引き合戦、さらに産直の加速化が進み、縁故米が飛び交い、今とは異なる悩みや苦しみがあっただろう。一俵一万円を切る米も登場もありえる。

そして、それは来年の今、現実化しているかもしれない。かなり高い確率で。
9/1  売りはあり、買いはなし。

 八月後半から今日。米を売ることより仕入れることの方が難しかった。おそらく来週一杯同じ傾向が続くだろう。そして、今が新米の一番の高値なのかもしれない。(これ以上の高値の更新しないでね。お願いだから)売り惜しみ、出し惜しみも水面下で広がっているのだろう。川上が玉を持っていれば10年ぶりの高値販売のチャンス。川下のしかも河口に近い小売店はヤキモキするばかり。当店の店売りの米の品種も少なくなってきた。