平成15年9月21日

この日は記念日。
品川区区民大会で、初の金メダル。
これまで銀メダル4回、銅メダル2回だった。

初めて銅メダルをGETしたときはうれしくて、これが宝物と思っていた。
それが、組み合わせの妙で、銀メダルも取れるようになると、金メダルへの思いが強くなっていった。

これまでは、優勝への思いが強くなかったのかも知れない。
決勝まで行ってがんばったんだから、準優勝でもいいじゃないのとも思っていた。
かといって、この日の優勝への思いが強かったのかというと、そうでもない。
何も考えず無心でプレーしたというのが近い。


今回の大会は。。。家の事情で、バレーの試合は最後かもと思っていた。
予選の田園戦で負けて、23日の試合はないものと思っていた。
自分自身、23日の試合に出られるかどうかわからなかったので、勝っても負けてもどうでも良かった。田園戦の頃は、大きな悩みを抱えていて、眠れぬ夜を過ごし、多忙のため、食事も満足にできず、毎週2kgずつ減り、合計5kg痩せてしまった。
そんなことなので、体調は最悪。
体力がないので、アタックのキレも今一歩。続けて打つとへばっていた。
でも、正美ちゃんの調子が良くて、チームは調子が良かった。
私の思いは、最後まで体がもつかということ。貧血で倒れるんじゃないかと思ったが、何とか最後までもてばと、常に思っていた。トスが来れば、みっともないプレーはしたくないので、腕を伸ばし、練習不足でタイミングが今イチでも、体裁を整えていた。
自分としては、もっとプレーできただろうと思う。チョロで決まったアタックもいっぱいあった。でもチームメートは、よくやったと言ってくれた。ブロックがいい場面で出たりもした。

だから、田園に勝った時は、「終わった。最後までもった」という安堵の気持ちが大きく、勝ってうれしい気持ちと、「これで来週も試合で時間をあけなきゃ」という気持ちもあって複雑だった。

さて、21日。
どうにか時間は作れた。
まる1日大丈夫。決勝まで行ける!!
私もその後1kg体重が増えて、パワーも戻ったはずだ!!
その甲斐あってか、うまく決勝までコマを進めた。
相手はアタッカーズ。
攻守のしっかりした大本命だ。

しかし、今となっては、どこがどうして勝てたのかわからないが、相手のミスにつけ込んで勝ってしまった。おそらく、まきちゃんと正美ちゃんのブロックが強力だったんだろう。
相手のアタッカーがブロックを嫌ってふかしてしまったのがブロックの凄さを物語っている。
私は、ここはストレートしかないと、スピードは遅いものの、丹念にコースをついたストレート打ちが功をなして、効果的に決まっていた。
自分で言うのもナンだが、私はクロス打ちが得意。アタッカーズは、そんな傾向を計算に入れて、徹底したクロス打ち対策をしていたはずだ。私は以前のようなパワーは期待できなかったので、コース打ちにしたのである。

クローバーの弱さである、連続サーブカットミスも少なく、着々とポイントを重ね、クローバーはストレートで勝った。
勝因を考えても、なかなか思いつけないほど、不思議な勝利だった。相手に力を出させなかった。。。これが今大会共通する戦い方だった。

ずっと雨だったが、のぶっちとさだおちゃんが車で送ってくれて、ビデオまで撮ってくれ、最高の1日だった。

私にとっては、別の意味でも記念日。
これからの生活をスタートさせる、有意義な1日だった。
この試合が、私を力づける、最高の思い出となろう。
どん底の中でも結果を出せた。無心で一生懸命にプレーしたら、結果が出た。無欲の勝利。
これほど、「勝つぞ〜〜〜〜」と思わずに勝った試合はない。
上がってきたトスに合わせて打っただけ。はっきり言って、チームメートのおかげだ。私は引っ張ってもらっていた。だけど、チームメートは、私のプレーで引っ張られたと言う。
まぁ、どちらでもいい。大切なのは、みんなで一体となって楽しんだということ。

私は、そんなクローバーのチームメートのひとりひとりを誇りに感じる。