King Biscuit Flower Presents Renaissance
Renaissance


【前置き】
ルネファンなら聴いた人みんなが絶賛するというキングビスケット!!
感動的でベストライブ盤で、とにかく素晴らしいということでした。
それも日本盤がいいという。なのに捜しても見つからない。困っていると全国津々浦々でみんなで捜索に協力してくれるという。ああっ、なんてありがたいんでしょう。愛の手の素晴らしさを感じました。だとしたら何が何でも日本盤をGETしなけりゃ気がすまない。私の負けずギライがヘンなところで目覚めました。

そうしてようやく手にしたキング・ビスケット!
今思い出しても感動で涙が滲んできます。ルネの素晴らしさにルネファンの皆さんの親切心と良心がプラスされて忘れられないCDになっています。
コレを聴く時は「拝聴」状態になってしまいます。もったいなくて「ながら」状態では聴きたくないのです。

前置きが長くなってしますね。
でも私がキングビスケットを語る時、このことは切り離せないのです。


オープニングの“プロローグ”からして、オーケストラを導入している効果がありありと発揮されています。
非常にテンション高いです。
そして始まった“Can You Understand”! ああっ、アニーったらなんて美しい声を出すんでしょう。ふっくらと丸みのある艶やかな声です。高音部の伸びは心地良く、時を忘れて聞き惚れてしまいます。
温かみもやさしさもある声。
もうこの声を聴いただけで十分!英国特有のアクセントは、アニーが歌うと格調高くてクリアです。
私の一番好きな女性ボーカリスト アニー・ハズラムの歌声!その最高のパフォーマンスを耳にしたら、感動しないわけがありません!!

ルネの演奏に入る大きすぎないオーケストラの音色は、まさに至福の時。
カーペット・オブ・ザ・サンのサビに入るオーケストラの心地良さといったらないです。

そんなシンフォ的な味付けがシンフォシンフォしないのは、テリーのドラムスに負う部分が大きいと思います。しっかりとリズムを刻みながらも抑える時は抑え、ここぞという時は力強く派手めに叩きます。さりげないけれどよく聴くとテクニカルです。
クラシックとロックを結ぶ重要なパートです。

ジョン・キャンプのベースは、相変わらず“リード・ベース”として機能しています。ベースを超えたベース。
リズムを取りながらこんなにメロディアスなベースはそうないでしょう。
ベースがこのようにリードをとると下品になりがちなんですが、ジョン・キャンプのは上品です。出すぎないんですね。

マイケルのアコギは私は割と好きなんです。Can You Hear Meの中で聴こえるアコギは最高です。
私がこんなにルネッサンスが好きなのは、アコギがあるからなのかも知れません。もうちょっと音が大きくてもいいくらいです。

そして、ジョン・タウトのピアノ!
アニーのボーカルと相性バツグンの心地良い響き!
格調高く、メロディ重視です。テクニカルなのにテクニカルに走らないのがまた素晴らしいです。
でしゃばらずにアニーをしっかりとサポートしてくれています。彼のメロディの展開はなぜにこうもしっくり来るのでしょう。

こうしたメンバー達が奏でたキング・ビスケット!
ピークにあった彼らの集大成です。
ホントにいいアルバムに出会ったものです。感動また感動の連続です。
皆様、お勧めしてくれてありがとうございました。