えー、この設定2では、祐一達の能力について明かしたいと思います。

これから本編に入るにあたって、ある程度の情報は開示しておくべきでしょうし……

ですが、全部は書きません。

“奥の手”は秘密にしておきたいもので。

いずれ話の中で披露することになる時までとっておきます。

というわけで、各キャラに、奥の手とか隠している力とかがあると思ってください。

それでは、祐一から。










相沢祐一(タイプA) 『生命』のドミネーター

能力名 : 真紅なる炎帝(フェニックス・ソウル)

効果 : 『生命』を支配することが可能な能力。
     具体的な効果は以下の三つである。

      @生命体に生命エネルギーを与える。
      A非生命体に生命を与える。
      B???

     @は、対象とする生物が死んでいない限り、どんなケガでも病気でも完治させることができる。
     使用回数に制限はないが、自分に使用することはできない。
     また、一度使った対象に再度使用するためには、二十四時間の間隔を空けねばならない。

     Aは、何らかの物体に一時的に生命を貸し与えることができる。
     生命を貸し与えた物体には、一つだけ命令を与えることが可能。
     生命を貸し与えられたものは、その命令に絶対に従う。
     ただし、効果は五分間しか持続せず、また、二十四時間以内に五回しか使用できない。

     Bは、奥の手というべきものであり、まだ不明(ただし、鳳翼がなくては使えないものである)。
     なお、このBの効果は、Aの効果と、密接な関係にあるらしい。





倉田佐祐理(タイプS)

能力名 : 高き学習能力(ソウル・マスター)

効果 : 他者の能力を習得し、自分の能力として使用することができる。
     習得した能力は、生命エネルギーで創ったファイルに収められ、そこから引き出すことで使用できる。

     ただし、習得可能な能力は、最大で十種類。
     ファイルが一杯の状態で新たな能力を習得すると、習得した全ての能力が消えるので注意が必要。
     ファイルは、能力を消去すれば空きができるので、その状態なら新しい能力を習得可能。
     そのため、佐祐理は常に、習得数は“九”に固定している。
     ちなみに、一度消去した能力は、二度と習得することはできない。
     なお、タイプAの能力は習得不可。

     習得条件は以下の通り。

      @相手の名前と、その能力の名前を知ること。
      A実際に相手の能力をその目で確認すること。
      B相手のエネルギーを、絶対量の半分以下まで減らすこと。
      Cファイルに備わっているカッターナイフで、相手の体のどこかに十字傷をつけること。
      D以上を全て満たした上で、キーワード『コツを掴みました』を口にすること。

     これら全てが満たされた時、ファイルに空きがあれば、能力を習得できる。

     現時点で佐祐理が習得している能力は以下の九種。

      @ 極北の空気(サイレント・ワールド)

      A 真実と嘘の境界線(ライ・アンド・トゥルース)

      B 反射防壁(ミラー・シールド)

      C 妖精の祝福(フェアリー・ヒール)

      D 秘密の小箱(ブラック・ボックス)

      E その場限りの演技(トリッキー・システム)

      F 絶えざる供給(マジカル・ショット)

      G 精霊達の息吹(ブレス・オブ・ロード)

      H 博愛主義者か暴君か(スペシャル・コミュニケーション)

      I なし

     それぞれがどんな能力かは、まだ秘密、ということで。





川澄舞(タイプC)

能力名 : 優しき子供達(マイ・フェア・レディ)

効果 : 物質に物理的に干渉可能な、意思を持った分身とも言えるエネルギー体を呼び出すことができる。
     なお、呼び出す際に、人の目に見えるようにも見えないようにもできる。
     また、彼女達は、他人のエネルギーのパターンを記憶できるため、人の追跡や探索が容易であるという特技を持つ。

     最大で五体まで同時に出現させることができる。
     しかし、一体の強さは、呼び出す数が増えれば増えるほど弱くなる。
     また、呼び出した彼女達の受けたダメージは、舞に返ってくるので注意が必要。





天野美汐(タイプS)

能力名 : 優しき者の遊戯(フォックス・ブレス)

効果 : 対象に幻覚を見せたり、催眠状態にして操ったりすることができる。
     能力発動の条件は以下の通り。

      @ものみの丘の土を、対象の体のどこかに直接付着させる。
      Aその上で、対象の頭部に直接指で触れる。
      B過去二十四時間において、以上二つの条件が満たされるまで、対象に自分の存在を認識されないこと。

     土が落とされるか、能力発動から十分が経過すると、能力は解除される。

     なお、幻覚を見せるか操るかは、もちろん自分で選ぶことができる。
     加えて、幻覚の内容も選択可能。

     ただし、操る場合、対象に自身を攻撃させることはできない。
     早い話、自殺させることは不可能ということである。





柚木詩子(タイプM)

能力名 : 春風の加護(フェアリー・クロス)

効果 : あらゆるエネルギーを吸収し、絶対的な防御を実現可能とする布を創り出すことができる。
     ただし、吸収したエネルギーは蓄積され、その許容量には限界がある。
     限界を超えてしまうと、ペナルティーとして、それから二十四時間、能力の使用が不可能になる。
     ちなみに、限界を超えた分のエネルギーは、当然詩子に返ってくる。
     なお、吸収したエネルギーは、吸収してから二十四時間後に消滅する。





里村茜(タイプM)

能力名 : 何処までも深い蒼(ミスティック・ブルー)

効果 : 伸縮、硬柔に加えて、形状も自由自在に変化可能な武器を創り出すことができる。
     つまり、剣のようにも槍のようにも鞭のようにも、その形状や性能を変化可能ということである。
     これは、近距離でも、中距離でも、遠距離でも、戦うことが可能ということを意味している。
     もっとも、彼女の真骨頂は、そんな次元ではないらしいが。





上月澪(タイプM)

能力名 : 最強の近衛騎士団(ナイツ・オブ・ラウンド)

効果 : 十二人の強力な騎士達を創り出すことができる。
     騎士達は、澪に絶対服従であり、その命令に従い、敵を殲滅する。
     なお、一定量のダメージが与えられると、消滅してしまう。

     ただし能力使用後は、消滅していようといまいと、使用した時間の十倍の時間だけ使用不可能になる。
     また、連続で三十分間使用した場合、その後強制的に十時間の眠りにつくことになるので注意が必要。

     彼らは近衛騎士団なわけだが……





川名みさき(タイプS)

能力名 : 真実を見通す眼(センシティブ・アイ)

効果 : 失った目の代償として得た能力。
     目を通して、あらゆるエネルギーの質や量を、正確に感知することができる。
     その精度は極めて高く、どんなに巧妙に隠していようとも、彼女に見通せないものはない。

     また、対象が生物の場合、能力のタイプを識別でき、漠然とだが能力自体についての情報も得られる。
     ただし、そのためには、対象が、生命エネルギーを開放していることが条件。
     つまり、相手が能力を使うなどして、一定量以上のエネルギーを展開している状態でなければならない。

     彼女は、早い話が、極めて高性能なセンサーを身につけているようなものである。
     それ故に、隠されたトラップや、隠れている人間を発見することなどもできる。
     また、幻覚や錯覚に惑わされることもないため、利用価値は極めて高い。





深山雪見(タイプS)

能力名 : 秘密の部屋(シークレット・ゲート)

効果 : 六畳間相当の広さの異空間を創り出し、所有している。
     創り出した空間には、物は自由に置けるが、人間は同時に一人しか入れない。

     ちなみにバス、トイレ付き。
     上下水道は、自分達の本拠地に繋がっている。

     主に、貴重品や武器、飲食物の保管庫として利用している。
     当然、神器もここに保管してある。





七瀬留美(タイプP)

能力名 : 舞い踊る戦姫(ヴァルキリー・フォース)

効果 : 生命エネルギーを一時的に、爆発的に増大させることで、身体能力を飛躍的に高めることができる。
     まさにタイプPの理想型と言える能力。

     効果は、最大三十分間持続させることが可能。
     純粋に強いが故に、これは自身の性格もあるだろうが、搦め手でこられると弱い。
     逆に、単純な力勝負なら負けないのだが。










と、以上のようになります。

ちなみに、今まで何度か書いてきた『ドミネーター』とは、そのまま『支配するもの』という意味です。

この世界において、タイプA能力者は、このように呼称されます。

その理由は、タイプS能力者との違いを明確にするためです。

タイプAの能力者は、世界で最大十三人しか存在できないのですが、彼らは『ドミネーター』の言葉通り、何らかの事象を支配することができます。

で、祐一が支配できるのは、『生命』というわけです。

タイプAは、普通の能力者には到達し得ない、人間の限界を超越した領域に到達できる、極めて特殊なタイプです。

タイプAの存在を認識している者には、タイプA能力者は、『神の領域にある者』とも呼ばれます。

ただし、やはり限界は存在し、祐一も、死んだ生物を生き返らせたりすることはできません。



えー、割と抽象的な表現が多かったので、理解しにくい部分は多々あったかもしれませんが、詳しいことは本編をお待ちください。

実際に使われているところがあれば、多少は理解しやすくなると思いますので。

それでは、これからも頑張りますので、よろしくお願いします。