ジュンイチチーム

 

 

 

 

 

 ジュンイチ・アサクラ

 

 大魔導士を祖母にもつ、一応普通の人間。(2章時点では18歳)

 魔導士としては出来損ないであり、単独では本当に普通の人間程度の能力しかない。

 特殊能力といえるのは、人の夢を見れること、そして和菓子を作り出す事。

 しかし、サクラ ヨシノと共にあることで、その真価を発揮することになる。

 

 大魔導士が祖母にいながら、普通の両親の下で育った少年。

 しかしながら、祖母から魔導士であることを継いだ方の家系の子供であるサクラと対の様な関係であった。

 更に、2人は幼馴染でもあり、互いを大切に想っていたので、祖母がちょっとだけ手を加えている部分がある。

 その上に、ジュンイチはサクラとの契約し、ある特定条件かでのみ戦う力を持つことができる。

 護るという戦いの力を。

 

 ジュンイチの戦闘手段は『守護』のみ。

 祖母の遺産でもある特殊な盾の能力と制約もあり、攻撃手段を一切持たない。

 しかし、守護に専念しているかぎり、勇者の攻撃すら防ぎきる事ができてしまう。

 

 更に、ジュンイチには魔導士としての役割がある。

 それは、サクラとリンクすることで、サクラの魔法処理を分担処理することができる事と、魔力の供給である。

 本来、ひとつの魔法処理に対して、複数人数で行うと単純な人数での処理軽減計算はできない。

 何故なら、所詮他人同士であるが故に、完璧な連携はできない為、どこかで無駄が生まれるからである。

 それも、儀式魔法として、複数人数で行うことが大前提の魔法ではなく、通常の戦闘魔法の行使なら尚更だ。

 

 この場合、例えば、信頼し合い、姉妹でもあるアヤカとセリカでも短縮率はせいぜい20%程度。

 一卵性双生児の兄弟姉妹の魔導士でも、良くて30%短縮である。

 

 それを、サクラとジュンイチであるなら、短縮率を限りなく50%に近い精度で行うことができる。

 しかも、サクラもジュンイチも処理能力は超一流の領域である。

 二人がいれば、単純足し算でも並の魔導士の10人分の処理能力を持つことができる。

 そして、ジュンイチの魔力量はサクラよりも大きく、総合して普通の魔導士の10人分近い魔力量を持つことになる。

 

 並みの魔導士10人分とは、中規模の儀式魔法を行えてしまう領域である。

 もし、サクラが攻撃型の儀式魔法を習得した場合、二人はたった二人でありながら、戦略魔法を使うことすらできてしまうのである。

 

 

○主な武装

 ・服(ヨシノ仕様)

  ハツネ島に来てから着ている服。

  魔法によって編まれ、島の力を持ってアーマー並の防御力を誇る。

  

 ・移さざる蒼の晶鏡

  ターンブレイカーとしての機能を持つ、名称不明の蒼い晶鏡。

  嘗て祖母が使っていたという事実以外は一切謎の代物である。

  その意味を己の中の答えをもって世界に告げるた時、その能力を展開する概念武装。

  2章の中では、最初は優秀な対の盾として、最終決戦では、あらゆる攻撃を無かったことにするものとして登場する。

  しかし、最後にみせた姿すら、その機能のすべてなのかはジュンイチにも解らない。

 

 

○習得技能

 ・夢見 EX

  ハツネ島の桜の大樹の力をもって、他者の夢、特に戦闘に関連する経験の夢を見ることができる。

  つまり、他人の持つ経験を仮想的に得る事ができるのである。

  このシステムにより、ジュンイチはさしたる実戦経験を持たずして、勇者の攻撃を見切ることができた。

 

  尚、勿論、経験を活かす為の実践訓練もしてこそである。

  アサクラ家に居た時は、散歩と称して出かけた先で行っていた為、ネムは訓練をしていた事を知らなかった。

 

 ・精製(和菓子限定) S+

  ジュンイチが使える唯一実用的な魔法。

  精製できるのは和菓子限定であるが、その精度は一流職人の業の結晶すらコピーする。

  主に妹達に与える為に使う。

 

  ときどき餌付けの為に使う事もあるらしく、それを切欠に陥落した者もいるとかいないとか。

  

 ・見切り A+ (S+)

  相手の攻撃を見切る防御時限定の先読み能力。

  すくなくとも、敵が単体である限りは攻撃を直撃される事はまずない。

  ただし、これは相手に攻撃しないことが大前提の精度である。

 

  ハツネ島上ではこの能力はS+まで上がる。

  ジュンイチの状態が正常であるならば、勇者ですら攻撃を当てる事はできない。

  

 

○絶技

 ・ターンブレイカー EX

  蒼の晶鏡をもってあらゆる『攻撃』という概念は、この概念の前に『無かった』とされる。

  効果範囲は現状最大で半径30mの球体状。

  時間としては『死』の概念が成立していなければ10秒くらいの範囲で有効。

 

 

  

 サクラ・ヨシノ  

 

 大魔導士の血を引くハツネ島を管理する少女。(2章時点では一応18歳)

 

 『夢』の研究をする大魔導士の家系であり、それを継いだ者。

 しかし、その研究の基盤である世界樹の亜種の桜の大樹が、世界の負の夢に耐えられず、2章の事件は起きた。

 その際、サクラの夢の一つであった、ジュンイチが自分のことを覚えている、という事の派生の一つで、成長がなくなってしまっていた。

 

 ただ、この事件であるが、ハツネ島のシステムは、ユウイチが見ても尚、『臆病』とすら言えるくらいの多重の安全装置と余裕があった。

 たとえ世界中で戦争が起きたとしても、その20倍以上の負の夢に耐えられるよう設計されていたのだ。

 

 しかし、不幸な事に、この時代、世界中で戦争が起こり、更には魔王の出現もあった。

 更に、ユウイチが行った奇跡の誘導の為の悪行も少なからず影響を与えている。

 たとえ、魔王の出現の後も、ユウイチが通った後も希望が芽生えたとしても、悪夢が生成されたことには変わりないのだ。

 勿論ヒロユキとユウイチ達の事だけではなく、この時代では本当にいろいろな事件が世界中で起きていた。

 それらすべてが重なり、本来ありえざる事態として、今回の事件がおきてしまったのである。

 

 だが、逆に言うと、この事件により、魔王にすらなりえた負のエネルギーをまとめて浄化できた事になる。

 どこかで不幸を生む筈だった闇を払う事ができたのだ。

 

 

 大魔導士の血をひくサクラは、その技術を受け継いだ事もあるが、自身も魔導士としては優秀である。

 その中でも、原初の魔法をたった1つの制約で使えるというものがあり、表世界にでれば、歴史に名を刻むだろう。

 

 本編で暗示され、外伝でユウイチとヒロユキに『人間ではない要素がある』と判断されているが、実際は99%以上人間である。

 ユウイチもヒロユキもそう判断したのは、サクラの祖母の掛けたジュンイチとサクラが『対』となれる仕掛けに因るもの。

 因みに、その仕掛け、ユウイチ達のクラスだかこそそう見えただけであり、生活には何の支障も無いものである。

 

 

○主な武装

 ・魔導士セット

  服とマントと帽子と箒。

  オーソドックスな魔導士の持ち物。

  ただし、代々使われているものもあり、見た目が普通であるのに、その性能は下手な高級品よりも高い。

 

○習得技能

 ・魔導 S

 ・高速圧縮言語 S

 ・多重思考回路 S

  基本、速射性、同時発動全てSと、魔導士としては間違えなく超一流。

  しかし、戦闘用の魔法は習得していない。 

  あくまでサクラは研究者である。

 

 ・原初の魔法 S+

  唯一つの制約をもって(正確には一つではないが)、原初の魔法、『願いを形にする』というものを実現できる。

  一つの制約とは、『人が幻想とするもの』であり、つまりは普通に存在するものはできないのだ。

  すごいことはすごいのだが、日常では全くの無意味であり、なかなか使いどころが難しい。

 

 

○絶技

 ・原初の魔法 EX

  ハツネ島の力と、ジュンイチの力と、『人が幻想とするもの』という制約の下に繰り出される『カタチとなった願い』。

  2章では、『敵しか燃やさない炎』を具現している。

  ちなみに、『敵しか燃やさない』という『幻想的』なものであり、その分激しく燃費が悪い。

  魔力の予備タンクでもあるジュンイチがいてこそできた魔法である。

 

  制約があるので、『原初の魔法』としてはS+ランクだが、攻撃手段としてはEXになる。

 

 

 

 ネム・アサクラ  

 

 夢見る普通の少女。(2章時点では18歳)

 

 アサクラ家の養女であり、ジュンイチとは血の繋がらない兄妹。

 ちなみに、誕生日が同じなので、周囲では双子だという事になっている。

 ジュンイチが兄扱いなのは、ジュンイチが自らそれを望んだからである。

 

 2章に登場する人物としては極々一般人。

 半ば場違いなくらい普通である。

 普通で無い部分としては、医療能力があり、毒が扱えた、というくらいだろう。

 その他にも魔王の戦いの場に行くこと自分で決められたので、実は普通じゃないところもある。

 まあ、恋する乙女は時として勇者にも並ぶ事すらあるということだろうか。

 

 

○主な武装

 ・服(ヨシノ仕様)

  ヨシノの屋敷に来てから着ている服。

  防御効果の他に暗器を仕込むことができる。

 

 ・暗器

  主に毒付の針。

  因みに、毒といっても麻痺毒。

  一応即死させる毒も調合できるが、ネムは使わなかった。

  

 

○習得技能

 ・医療技術 B+

  教会で教えてもらったものと、後は独学の医療知識と技術。

  ちゃんと教えてもらったことはなく、この若さでB+ランクは実は天才の域。

  国のテストに通れば今の能力レベルでも医者でやっていける。 

  

  尚、医療知識と技術は薬の知識と技術であり、毒もその中に含まれる。

 

  最終決戦前のユウイチの煽りによってこと『応急処置』の速度と的確さはS-相当に急成長している。

 

 

○絶技

 特になし

 

 

 

 ヨリコ  

 

 サクラの侍女であり祖母につくられた侍女精霊。(二章時点では一応18歳らしい)

 ハツネ島の機能の管理制御補助の役割がある。

 

 人が作り出した精霊。

 ジュンイチの見立てはほぼ正しく、祖母が自らの使い魔であった猫を、キキーモラを基盤に、人だった霊を使って創り上げたもの。

 霊とはいっても、残留思念の塊に近かったものが、年月を経て精霊化しかけていたものであったらしい。

 

 ヨリコは人である要素が多く、ホムンクルスと呼べなくもないが、それでも属性としては精霊にあたる。

 人に近い器としての肉体を持っており、寿命もほぼ人と同じらしい。

 そして、人同様、肉体が死ぬと、そこで基本的に死亡となる。

 

 尚、Hなこともできるし、その部分は人と同じ感じらしい。

 生殖機能はある条件下によって可能。

 まあ、ぶっちゃけるとジュンイチとなら子を成す事ができる。

 が、その事はサクラもヨリコ本人も知らない。 

 

 サクラとは依り代の契約を結んでおり、サクラがある一定上のダメージを負うとそれを肩代わりする。

 女2人で生きていく上で、サクラが治療魔法が使えるので、必要として交わした契約である。

 

 

○主な武装

 ・エプロンドレス

  侍女としては武装といえるもの。

  結構高性能でいろいろな場所からいろいろなアイテムが出てくる。

  出すより仕舞う方が大変らしい。

 

○習得技能

 ・侍女 S

  どこに出しても恥ずかしくない、というよりも自慢できる家事能力。

  2人で住むには広すぎるヨシノ邸を単独で管理できるだけの能力である。

   

○絶技

 特になし