はっちゃけ! 生徒会! 痛!
「ではこれより“裏”生徒会定例会議を行います」
威厳が支配するこの空間、誰も言葉を発する者は居ない…俺以外。
「離せ〜〜〜〜! 再び俺を拘束して何をするつもりだ!? やめろ、ショッ○ー!」
再び北川、久瀬、斉藤の阿呆トリオに拉致られた俺。
俺は確か優雅に劇場版ガンダム、「哀・戦士」を見ていたはずなのだが。
「うるさいぞ相沢。お前も「漢」ならば覚悟を決めろ」
「だまれ北川! お前ら前回(はっちゃけ! 生徒会! 参照)俺を売っておいて、再び拉致るとはどういう了見だ!?」
「拉致る、とは聞こえが悪いですね。私達はあなたを招集しただけですよ」
「椅子に人をくくりつけて置いて何言ってやがる!」
そう、俺は今椅子に括り付けられ、あまつさえ足枷までつけられていた。
今更ながら…これほどこいつらを殺したいと思ったことは無い。
いや、この件が終わったら一度決着をつけてやる(不退転の決意)
そんな俺の憤りをよそに、奴等はお構い無しに話を進める。
「前回の“裏”生徒会恒例のオークションですが…これは大成功を収めました。これも我らの切り札、『相沢祐一』の力があってこそです。そこで今日の議題は、彼にはもっと重要な役職についてもらおうか、という事です」
「まてコラ」
「彼の勇姿についてはここに居る皆様とて知っておられるでしょう。以前の秘蔵のビデオ…そして今回、新たに入手されたさらなるビジョンを見ていただきたい」
久瀬はそういって、ビデオデッキ―――いや、あれはPS2だな―――に、DVDを入れる。
すると巨大なスクリーンに映像が流れる。
………倉田印?(汗)
ああ、何ていうか非常に嫌な予感がしてきたのですが。
「あはは〜。可愛いですよ、祐一さん」
「はちみつくまさん。祐一萌え萌え」
「たわば!」
俺は思わずマッド軍曹の断末魔の台詞を元に吐血する。
あ、あ、あ、あれは…俺のトラウマにしてあの時の悪夢の夜!
全裸の俺が、同じく全裸の舞と佐祐理さんに押し倒されていた。
しかもご丁寧に手は緊縛されている。
か、完全無修正版ですか(超汗)
「祐一…こんな小さい時から立派だった。一体これで何人の女性を鳴かせて来たの?」
「ま、舞…お前何を言って」
ビシッ
反論しようとした俺が、いきなり佐祐理さんに叩かれていた。
いや、叩かれたと言っても、それは全然痛みを感じさせないような叩き方。
「あはは〜。『舞』じゃ無いですよ〜。さっきあれ程教えたじゃないですか〜」
「う…さ、佐祐理お姉ちゃん」
DVDの中の俺(まだ幼さの残る中学生時代の俺。フ、懐かしいな…)は、怯えを含んだ目で佐祐理さんを見上げた。
「う…」
佐祐理さんがそんな俺を見て、顔を恍惚とさせる。
「祐一さん…萌えですね〜」
そういって、その豊かな胸の中に顔を埋めさせる。
『漢』としてはかなり嬉しい行為だったということはハッキリさせておこう。
で、でも一体何故こんなDVDが!?
俺の混乱をよそに、行為はドンドン激しくなっていく。
「祐一、答えて。一体何人鳴かせて来たの」
舞はそういいながらも俺の耳に舌を差し入れる。
「な、鳴かせてきたも何も…俺はそんなに経験があるわけじゃないし…クッ!」
うわ、何て声を出してるんだ俺(汗)
あう…ぜ、全員まるで何かに取り付かれたようにDVDの内容を見ている。
「沢渡真琴…正直悔しかった。祐一の初めてが奪われてたなんて」
「あはは〜。大丈夫ですよ、舞。今はそれ以前の体なんですから」
佐祐理さんが俺と濃厚な口付けを交わしている。
俺は少し苦しそうに悶えるが、佐祐理さんはそんな俺の態度をまるで楽しむかのように、さらに濃厚な口付けを続ける。
「佐祐理…もう我慢できない。先に…」
「舞はずっと祐一さんを待っていましたからね〜。あ、でも次は佐祐理ですよ」
「わかってる。祐一…愛してる。お姉さんが教えてあげる」
「ま、舞…ムグッ!」
何かを言おうとした俺の口に再び佐祐理さんの口がかぶさる。
「祐一…」
「と、まあご覧の通りです」
………たっぷりと数時間も自分の痴態を見られた俺はまさに明日のジ○ー状態。
真っ白に燃え尽きちまったぜ…な、感じだ。
誰か俺を殺してくれ。
「流石だな、相沢。しかし…このDVDは男ならずとも、ソッチ系の女性にも売れると思うが」
斉藤が真面目な顔で恐ろしい事を言ってくれている。
「確かに斉藤の言うとおりだ。これらが捌ければ、俺達にもかなりの利益が転がり込む。だが、逆に言えば諸刃の剣…俺達が壊滅する可能性も十分にある」
「『火』の北川の言うとおりだ。どうするのだ? 『海』の久瀬」
………『火』の北川? 『海』の久瀬?
「ちょっと待て、何だその怪しげなコードネームは」
「フ、この定例会議の中では俺達は『聖斗隗四兄弟』では無く、南斗五○星の一人なのだ。喜べ相沢、お前は今日から『雲』の相沢だ」
「またこのパタ〜ンか!」
「ちなみに俺が『風』の斉藤だ」
ここまで来ると、山のフド○は一体誰だ? と聞きたくなってしまう。
「ああ、『山』は石橋だ」
あまりといえばあまりの言葉に俺は既に何かを言い返す気力もなくなってしまう。
お父さん、お母さん、私はこの町に来たことを非常に後悔しておりまする。
今からでもいいから迎えに来てくださいプリーヅ(混乱)。
「それよりも…あなたのお考えをお聞かせ下さい。我ら南斗五車○、いつでもあなたのために死ぬ覚悟はできております」
俺は断じて出来てないからな。
「了承」
………?
何だ? 今、もの凄い台詞を聞いた気がするのだが…いや、俺の勘違いだ、うん。
そうだよな〜。まさか秋子さんがこんな怪しげな会議に参加するわけないもんな〜。
うん、俺はきっと疲れているんだ。
ホラ、目を閉じれば向こうで手を振っている俺の祖父と祖母が…
「祐一さん、こんな時に非常に効き目のあるジャムがあるのですが」
「この『雲』の祐一、南斗の最後の将のために命を捧げましょう」
いきなり服従する俺。
だって…ねぇ。
世の中には逆らってはいけない人が居るわけでして。
でも…でも、
「秋子さん…こんな所で何をやってるんですか?」
暗かった部屋に明かりが着き、ハッキリとその人物の姿が映し出される。
うん、何時の髪型とは違うが、間違いなく秋子さんだ。
てかその手に抱えられたビンの中身は一体なんですか?(汗)
「フフフ…祐一さんが混乱なさるのも無理はありません」
秋子さんはそんな俺を見てどこか遠くを見つめるような瞳をした。
こんな状況で無ければ見とれるほど美しいのだが、いかんせん格好が格好。
何であの時のユリ○の格好なのですか?
ヘルメットの変わりにジャムのビンが握られているのに恐怖を感じてしまいますが(汗)
「相沢…ついにお前に真実を語るときが来たようだ」
北川が俺の方を優しく叩く。
「ええ、相沢君。我らがこのオークションを続けてきたのも、それが南斗の将、秋子さんの頼みだったからです」
「あ、秋子さんの?」
その言葉に俺は混乱してしまう。
だって…あの秋子さんがこんなアホな事を頼んだなんて考えられない。
本当に秋子さんなのか?
実は有線式サイコ○ュで遠隔操作された秋子さんとか?
ちなみに久瀬なら本当にやりそうで恐い。
まったく、馬鹿に金は与えるもんじゃないな。
「相沢君、今とてつもなく酷い事を考えていたでしょう」
「そんな事は無いぞ」
無論嘘だが。
「祐一さん、私は間違いなくあなた知っている水瀬秋子です」
…ああ、認めたくない現実をさらりと言ってのける秋子さん。
ゴメンナサイ、俺もう人間不信になりそうです。
「そして語らなければなりません、何故このような事になったのか…」
秋子さんはそう言って、遠い目をする。
俺は既に全てを諦めていた。
「何でこんな校則を出すんです! これでは学校が寒くなって人が住めなくなります! 萌えの冬が来ますよ!」
「学校に居る者たちは自分の事しか考えていない! だから抹殺すると宣言した!」
「人が人に罰を与えるなんて!」
「私、水瀬夏彦粛清しようと言うのだ! 秋子!」
「エゴです! それは!」
…聞かなきゃよかった。
俺はどうしてあの時目覚めてしまったんだ(涙)
あのまま眠っていれば俺はまだ清い体でいられたのに。
しかも自分の叔母の怪しげな過去を聞かされてゲンナリ。
秋子さん…あなただけはマトモであると信じていたのに(涙)
「そしてあの人はついに決行したんです。学校寒冷化作戦を!」
「…具体的には何を?」
「学校中の女生徒のブルマーを集めてそれを一気に燃やす「お願いしますからそれ以上言わないで下さい」
「あらそうですか? ここからが面白くなるのですよ」
一見ア○ロとシ○アの戦いだが、俺が助勢したくなるのは間違いなくシャ○の方だな。
ただ、ギュネ○みたいなへタレはちとゴメンだが。
○エスの悪霊がついてきそうだし。
いや、すでにあゆという悪霊がいるだけで十分なのか?
「そして私は人の萌えの奇跡を見せるために…」
なんて嫌な奇跡なんだ。
いや、俺も分からない訳でも無い。
名雪に猫耳をつけたり、あゆにゴスロリの格好をさせたり、真琴の狐耳にはだけ留まらず、美汐に狸の耳をつけさせたり(後で美汐にこっぴどく絞られたが)、栞と香里とちょっとSMが入ったような事をやったり、舞と佐祐理さんとで巫女服プレイ等もさせたこともある。
…今思えば非常に鬼畜なような気がしないでもないが、俺は北川達のように痛い人間では無いはずだ、多分(この辺がちょっと弱気)
「そういう訳で祐一さんには是非雲の祐一として…」
ジャムの瓶を持ってる限り、それは交渉ではありません、秋子さん。 でも逆らえない俺がいる(涙)
いかん、このままでは俺はラオ○に殺されてしまう。
生憎俺は○壁背水掌は使えない。
拳王は…いや、香里以外にいないし(汗)
じゃあ北川と斉藤はあっさりと香里に殺されるのか。
その部分は妙に納得できるな。
「で、結局は何を言いたいんだ?」
今思えば結局の所話の趣旨が全然理解できていないのだ。
ただ、秋子さんがこの阿呆共の黒幕だったり、俺に怪しげな称号が増えただけなのだが。
…十分すぎるほど痛いのだが。
「相沢、俺達が今苦しんでいるのは、相手国との国力の差だ。俺達と相手の国力の差は大きく、俺達は相手の国力の30分の1しか持っていない。しかし、お前の協力があればその国力の差を大きく縮めることができる。そうすればザ○を量産して、○ム、ズ○ックの開発も早くなるだろう」
「確かにな。ジ○ンにおいて、ド○、ズゴ○クをいかに早く生産するかは大きいからな」
実際に歴戦の勇士ラン○・ラル大尉であれば木馬を落とすことも可能。
これもマ・ク○がド○を大尉に回さなかったのが原因だ。
素直にドズ○中将の意見を聞いていればラ○大尉も黒い三連星も死なないのだ。
偉大なるはド○ル閣下。
策略が1なのが信じられないくらいです。
こうなればビグザ○を量産してジャブローを攻めるしかありません!
「続きをいいか? 相沢」
「ああ、すまない。どうやら俺は○ズル中将と熱く語り合ってきたらしい」
あの人は漢の中の漢だからな。
ただガ○マがドズ○を扱えるようになるかどうかは謎。
「で、一体俺が何の役に立つんだ? 生憎おれはジオニッ○社の人間だからな、ド○の開発には関わっていないんだ」
「大丈夫だよ相沢。お前にはそれ以上のもの…いわばルウム戦歴からゲルグ○を使うくらいの働きをしてくれる。これならジャブローも一ころだぞ」
ムゥ…確かに。
ルウム戦歴からゲ○ググを使えれば連邦などあっという間に落ちるだろう。
ただ、その時にはまだプロトタイプガンダ○すら開発されていないので、ビームライフルを作ることは出来ないのではないかと思うのだが。
何しろビームライフルの標準装備は○ルググまでかかったからな、ジオンは。
「て、納得するな俺。確かにゲルグ○の生産は魅力だ、何度も言うように俺が協力出来ること等無いと思うのだが」
久瀬はそこでフ…と笑みを浮かべた。
その手には何故かビデオカメラが握られていた。
「そのビデオカメラで一体何をする気だ?」
「相沢、俺達が言ってた会話を忘れたのか?」
こいつらが言っていた会話…?
生憎俺は自分の都合の悪いことは直ぐに忘れる人間でな。
「あなたのビデオは高く売れるのですよ。非常にね」
久瀬がそう言うと、ドアから人が入っている。
………ちょ、超兄貴?
「フンッ!」
「ムウン!」
「ハァッ!」
やばい、何て暑苦しい光景だ。
いや、これは人が見ていい光景じゃない。
しかもワセリンを塗りたくった体は不気味な光沢を発していた。
「久瀬、貴様一体何をさせる気だ」
「何簡単なことですよ。あなたと女性を絡ませると私達の危機ですから、あなたを漢と絡ませようと…」
「却下だ却下! 貴様俺に死ねと言うつもりか!?」
「と、まあ冗談はこのくらいにして」
秋子さんがそう言うと、あっさり引き下がる超兄貴達」
「冗談なんですか? 本当にそれを信じていいのですか!?」
あまりの出来事にちょっとビビル俺。
いや、あんな超兄貴に蹂躙されるくらいなら死んだほうがマシだぞ、マジで。
「心配ありません、祐一さん。きちんと祐一さんの相手は用意してありますから」
結局体を売ることには変わらないのですね、秋子さん。
「大丈夫だ、相沢。お前の取り分もきちんと計算しているからな」
そういう問題じゃないだろう、北川。
「さ〜て! 栄えある相沢祐一のお相手となる人はこの人です!」
いきなりドラムロールが鳴り響き、カーテンの向こうに一人の女性のシルエットが見える。
…? 見た感じ、俺の知らない人のようだが。
ジャーン!
カーテンが開かれ、そこにいた人物とは…
「やっほ〜、祐ちゃん久しぶり〜」
底抜けな陽気な声を上げながら俺に抱きついてきたのは…
「ま、真琴姉さん!?」
「うん、そうだよ」
姉さんはそう言いながら俺の目を覗き込む。
真琴を精神的にも肉体的にも大人にさせた女性がそこに居た。
ただし、来ている服は何故か教師の服装。
いや、別に何がどうと言うつもりも無いのだが。
「何で真琴姉さんが?」
「祐ちゃんに会いたかったから。秋子さんにこの話を持ち掛けられた時、私は直ぐに飛びついたんだから」
真琴姉さんが俺に触れるか触れないかギリギリのキスをする。
う…結構恥ずかしいな(赤)
この人は昔からそうだ、何時も俺をからかうが、決して不快じゃない。
むしろ真琴姉さんの暖かさが気持ちよくある。
…ん? ちょっと待て。
真琴姉さんがいると言うことは…
「じゃあしよっか」
真琴姉さんはいきなり俺の唇をふさぐと、俺の服に手をかける。
手を封じられている俺にはそれを防ぐ手立ては無い。
「って待った! 3馬鹿トリオ! 一体どういうつもりだ」
何時の間にか見事な撮影準備を始めていたバカ達に問いかける。
「決まってますよ。国力増強のための必要な行為です」
「心配するな。これは神聖な儀式。それを邪魔するような無粋な真似はしない」
「俺達は神聖なる儀式のためには己の欲望を抑えることも可能なのだ」
そういう奴等の目にはいやらしい表情は一切浮かんでない。
むしろ何かに挑むような、そんな目をしている。
だからといって、そういう事をしていい訳では無いのだが。
「秋子さん!」
「祐一さん…あなたの成長、姉さんにも伝えておきますから」
そう言いながら水瀬印のついているビデオカメラを俺に向ける。
止めてくれないのですか? 秋子さん(汗)
「祐ちゃん。今他の人を見るのは無粋よ」
そう言って俺の手枷と足枷を外す真琴姉さん。
「ね、姉さんはいいのか? こんな事…」
「ごめんね、祐ちゃん。実は私…見られる事に快感を覚えちゃったみたいなの。さっきもね…私と祐ちゃんの初めての時の見てたんだけど…私、凄く興奮した」
俺の体を抱き上げ(この細腕の何処にこんな力があるかは謎)、何時の間にか用意されていたベッドに俺を沈める。
「ね、姉さん!」
俺は最後に残った理性で何とか真琴姉さんを留めようとする。
無駄とわかっていながらも。
「祐ちゃん。祐ちゃんがいない間、私が何をしてたかわかる? わからないよね。私ね、祐ちゃんの今までの行為、全部見てきたんだ。それを思うと…だんだん腹が立ってきたわ!」
いきなり俺の頬を掴むと、ムニ〜と引き伸ばす姉さん。
「いひゃいいひゃい」
「祐ちゃん! 初めて私とした時『俺、真琴姉さん以外としないよ』とか言ってたのはどうなったのよ! それが今では従姉弟と母子丼は当たり前、姉妹丼、コスプレ…この浮気者!」
「いだだだだだだだだ!」
か、関節が! 関節が悲鳴を上げている!
「姉さん痛い! 痛いって!」
「そのくらいの痛みが何よ! 私の痛みを思い知りなさ〜い!」
「ギャァァァァァァァァ!」
「なあ久瀬。予定と違ったものが撮られていないか?」
額に冷や汗を浮かべた北川が久瀬に問いかける。
問いかけられた久瀬も困ったように、
「…まあこれはこれで売れそうですけど。まあ自業自得、ですよ」
「同感だ」
斉藤も少々呆れた表情で二人を見ていた。
「ム!? 見ろ、二人とも」
北川が急にシリアスな表情になり、ビデオを再びまわし始める。
「ね、姉さん…」
「ダメよ、祐ちゃん。祐ちゃんは今までお姉さんに意地悪ばっかりして来たから、今度はお姉さんが意地悪するのよ」
「どちらかと言うと俺がいじめられた気が…クゥ!」
その光景を素早くビデオに収めるバカトリオ。
「流石は相沢…どうやらあの女性をもう篭絡したらしいな」
「これで我がジオ○公国…いや、生徒会の予算も増えるというものです」
「祐一さん…立派になって」
「祐一〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
「ちにゃ!」
怒りのキックが俺に炸裂し、ライダーに蹴られた怪人の如く吹き飛ぶ俺。
ララ○…時が見えるよ。
「何しやがる! 名雪!」
「うるさいんだお〜! 祐一は浮気者だと思ってたけど、まさかこんなのまであるなんて!」
名雪が取り出したのは一本のDVDだった。
「なんだよ、そのDVDがどうかしたのか?」
「その口、二度ときけなくしてやるんだお〜。ぽちっとな」
名雪がDVDビデオを再生すると(学校である。ちなみにPS2で再生。なんてあるかは聞くな)、薄暗い部屋で女性に押し倒されている一人の男が…ってアレ俺じゃん!
俺は首を回して久瀬達を探すが…い、いねぇ!?
あ、あいつら俺にこの事態を押し付けて逃げやがった!?
『祐ちゃん、ここが気持ちいいんだよね。クス、祐ちゃんお姉さんの大きな胸、好きよね〜』
『姉さん…気持ちいい。俺もう…』
『いいのよ、祐ちゃん』
「祐一…私達を裏切った罪は重いんだお〜」
「ま、待て、名雪! 誤解だ! これは北川達に嵌められて…」
「ハメタのは祐一なんだお〜」
なんて卑猥な表現をするんだ、名雪。
「相沢君。どういうことだかキッチリ、ハッキリとさせてもらうからね」
拳にカイザーナックルを嵌めながら香里が恐ろしい目で俺を睨む。
今の香里はまさに拳王、俺みたいな雑魚は一瞬でひでぶだ(涙)
「久瀬〜北川〜斉藤〜! 絶対に決着(ケリ)をつけてやるからな〜!」
俺の断末魔の悲鳴は学校中に響き渡った。
あ、でも真琴さんとの夜がメチャクチャ興奮したのは俺だけの秘密な。
「クシュン!」
「おや、風邪ですか?」
「いいえ。きっと誰かが私の事を噂してたんですよ。若くて綺麗だって。ねぇ、『山』の石橋先生」
「ハッハッハ。それは生徒の前では内緒にしてくださいよ」
「久瀬〜北川〜斉藤〜! 絶対に決着(ケリ)をつけてやるからな〜!」
「おや、また相沢の悲鳴が響き渡っているな〜。お、さらには1年生と3年生までもが教室に…相変わらず退屈しない日々だ」
ギャアアアアアアアアアアアア!
「クス」
「どうしました? 沢渡先生」
「いえ、祐ちゃんの生傷がまた増えるかな〜って」
「そうですね。さてと」
ガラガラガラガラ
「HRを始めるぞ〜。今日はいきなりだがこのクラスの副担になった…」
これまた日常なり。
あとがき
ゴメンナサイ。
退屈しのぎにこんなSSを書いていました。
ちなみに某所で公開している連載SSとは何の関係もございません。
管理人の感想
親交あるセトさんからSSを頂きました。
漫画やアニメのネタテンコ盛。
果たしてあなたは全て分かるか?
内容は……や、何と言うか祐一哀れ。(笑
男としては美味しい状況なんでしょうけどねぇ、人としての尊厳が。(爆
彼女らを押さえ込める甲斐性があれば、ハーレムくらい作れそうですけどね。
この後の祐一君の生き様は、きっと伝説になる事でしょう。
……多分どう転んでも血は見るでしょうけどね。(笑