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事務局通信(2006.2.16)
ややこしや「九条の会」と「ノーウォー展」 という意見について

最近、美術家から聞いた掲題↑のような疑問について考えてみました。(事務局 加藤義郎)

複数の「美術・九条の会」から参加の呼びかけがあったが、よく分からない。(YEさん)

「憲法九条を守ろう」と大江健三郎氏ら9人の著名文化人が「九条の会」アピールを発表した のを受けて、これを全国に広めようと各地、各分野に多くの「会」ができています。
現在は「美術・九条の会」という名称は一つしかないと思いますが、以前「(略称)美術九条の会、 正式名称『九条の会』アピールを広げる美術の会」から、「アピールの呼びかけ人のお願い」 と資金カンパ協力の要請(2005年5月24日付)の郵便が、「美術・九条の会」会員にも、私にも、 送られて来たことがあります。

名称の違いは、(略称)の方に「・」が無いだけですから、私たちの事務局へも問い合わせが幾つもあり、 相談した結果、先方事務局へ「会発足への祝辞」を述べるとともに、「紛らわしい略称の改変」を 求め、電話で話し合いました。
その「略称」は6月18日の発足・新聞発表では「九条美術の会」と変わっていて、後日送られて きた封筒→には「九条美術の会」(「略称」の文字無し)と、正式名称よりも何倍も大きな活字で 印刷されていることから、事実上、名称を変更したものと理解しました。

同会は、上野の美術団体である主体・新制作・光風・自由・独立、また無所属の美術家、評論家 など9名の発起人をおき、「美術にかかわるすべての方々に『アピールへの賛同』をお願いして いく予定」と書かれています。事務局は「日本美術会」のそれと同じ。私加藤宛てにも「呼び かけ人」に名前を出すようにとの呼びかけがあったと先に書きましたが、それより50日ほど 前に私たちは「美術・九条の会」という、同じ主旨の活動を始めていましたので、個人としての 意思表明は一つの会で十分、と考えてお断りしたことがありました。

どちらの会にもまだ参加していないYEさんは、この二つが判然としなかったようですが、私の 説明で解ったそうです。前述のように「美術・九条の会」会員に対する 「九条美術の会」から の呼びかけに応じて、そちらにも氏名を公表した人も幾人か居ます。ある画家は「お付き合いで 断るわけにも行かず…」と言っていましたが、その人たちの名前は美術家仲間や世間に影響を 与えるような著名な人たちですから、幾つの会に名前を出すのもいいと思います。

「ノー・ウォー展」は2つに分かれたそうですね。去年は横浜に出品したが遠いので、今年は 埼玉のほうに出そうと思う。(TTさん)

突然こう言われて驚きましたが、よく聞いてみると昨年の丸木美術館での 「今日の反戦展」 と混同しているためと分かりました。50名を超える「ノー・ウォー美術家の集い横浜」賛同者が出品した ことで、「2つに分かれた」と誰かが言ったジョークが、まことしやかな噂となって流れている ようです。TTさんにはその場で解ってもらえましたが、他にも本気でそう思っている人がいない とも限りません。「ノー・ウォー」は今や世界語と言ってもよく、展覧会のタイトルや団体の 名称に類似したものが多いですから…。

■ノー・ウォー美術家の集い横浜web
■美術・九条の会web