下田尚利【いけばな】
たいへん難しい状況です。だからこそ声を大きく
強く拡げていかねばなりません。
建畠覚造【彫刻家】
最近の国、公立美術館が、当局?の圧力で右傾化
が進み、前衛が阻害されつつある事に、疑懼の念
をいだきます。右傾化は美術だけでなく、全てに
漲っています。
日夏露彦【美術評論家】
いま激しさを増す反日デモの背景には、憲法9条
を反古にしようとする一部日本人の画策への危機
感があると思われます。
創ったのがだれであれ、人類最高のルール・“文化
国家”への保証といえる憲法9条は、国際的視野
で創造しようとする美術家にとっても、誇るべき
条項としてアピールするしかありません。
明治憲法と軍国主義のもとで、いかに自由な創造
が捻じ曲げられ、萎縮したか、その歴史の痛みと
惨めさを振り返れば、ごく当然のアピールといえ
ます。
美術は政治・社会と関係ないと思い込むことが、
創造を圧殺する勢力に利する歴史の教訓を、いま
あらためて思い返し、広く美術家のみならず市民・
学生に“憲法9条を守り、誇りにしよう”と呼び
かけるしだいです。
(*注・4月18日記者発表時に配布したもの)
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ワシオ・トシヒコ【美術評論家】
残念なことに、
「戦争を実際に体験したことがないので、良く
も悪くもわからない」
という若者がいる。
そのために、わかろうとする読書であり、映像
鑑賞などではないのか。
これまで、いったい何を学んできたのだろう。
それでは、「これからアメリカの戦争を積極的
に請け負い、ナマの現場へ送ってやろう」とする
戦争利権屋たちの思う壺ではないのか。
九条の意義を説き、そうした若者たちが一人でも
少なくなるように努めなければならない。
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