私はこれの第一作を実は見たことが無いのですが、スパイ大作戦は、何度か見たことがあります。 あ、言うまでもないですけど、M:Iシリーズは、テレビシリーズでおなじみの「スパイ大作戦」の映画版です。 有名なのは「なお、このテープは自動的に消滅する」という指令の最後のセリフ。 その印象からすると、今回のM:I-2はアイテムが近代的でした。 テープ、いやディスクでもない。 サングラスとは。 いやはや。

この映画の魅力は、なんと言っても主人公の「カッコ良さ」ですね。 前作は知らないですけど、トム=クルーズ演じる主人公「イーサル=ハント」は、とにかくカッコいいです。 オープニングからやってくれます。 絶壁をイーサル=ハントがよじ登っているんです。 しかも、これがスタントで無いというのだから・・。 山に登るものの端くれから見ると、ああいうことができるというのはすごい、というか憧れです。

ヘリからビルへ突入するシーンもそうですね。 「まだここで失敗するわけないな」 と、ひねくれたことを考えつつも、やはり驚いてしまいます。 「カッコいい」と。

もちろん、映画というのは作られた映像です。 実際にはNGだってあるでしょうし、アングルを変えれば別の見え方をするでしょう。 ですが、それを再構成するのはやはりジョン=ウー監督のなせる技ですね。

ジョン=ウー監督のカースタントは定評がある(らしい)のですが、確かにそれはその通りでした。 バイクで逃走しながら、車を拳銃で爆発させる...。 えっ、本当にこんなことできるの?とか思いつつも、ぐんぐんと引き込まれました。 最後のバイクでの一騎打ち、格闘も、カッコいい。 一見、バイクであんな動きをしても、な〜んにもならないと思うが、それは違うんです。 あれは、スパイ同士の戦いではなくて、男同士が、自分のプライドをかけて戦っている...私にはそう思えました。

とまあ、こう書くと極めておもしろかったように見えますけど、実際全く不満がなかったというわけではないです。 例えばシナリオですが、これはすぐ先が読めてしまいました。 「あ、ここでこうするな」とか、「これってこういうことでしょ?」と言うのは、だいたいその通りでした。 つまり、「意外性」が無いんですね。 スパイアクションなら・・・と求めるのは贅沢すぎるのでしょうか。

「あーあ、お金損した。もう見るもんか」と言う映画ではありません。 「テレビでやるならビデオは撮っておこう」と言う映画です(たとえが謎?)。 (ただ、最近はWOWOWやらSKY PerfecTV!やらスターチャンネルやら、有料放送ばかり新作映画をやるので、地上波の民放ではいつやるのやら・・)