今更紹介するまでもない、スターウォーズシリーズ最新作です。 スターウォーズを知らない人はあまりいないと思います。 元々スターウォーズシリーズは9部作であり、過去に上映されていた3作品は、以下に挙げる三つの作品でした。
Episode I The Phantom Menaceはこれらより過去を描いた作品となります。 邦訳はそのまま「ファントムメナス」となっています。 このphantomはこの場合かつて滅んだとされるシスを指すと考えられることから、敢えて訳せば「忍び寄る脅威」とでもなるでしょうか。 なお、Episode I上映にいたり、スターウォーズシリーズは6部作になりました。 スターウォーズを見る機会が減ったのはファンとして残念なことです。
スターウォーズは一つの「神話」であるとジョージ・ルーカス製作総指揮は語っています。 そう言われて見ていると、私たちが普通思い描く「神話」とは違うものの、ルーカス氏が言いたいことがなんとなくわかります。 感覚的なことなので、うまく文字には書き表せませんが、壮大な世界で超能力の使い手の織りなす物語と言う点で共通しているでしょう。
しかし、はっきり言ってしまえばスターウォーズは「娯楽作」です。 難しいことを考えなければならない、とは必ずしも言えません。 むしろ逆で、主人公達の活躍に興奮し、感動すればそれはそれでよいのです。 この点は、これまでのシリーズ全てに共通している部分で、もちろん、今回のEpisode Iについても同様です。
一般には、Episode Iは期待はずれだった...、そう言う声が多いです。 確かにこれはそう思います。 過去の3作を見たときの興奮が無くなっていました。 もちろん、私が精神的に少し成長したのかもしれないのですが、たぶんそれが原因ではないでしょう。 主人公がまだ成長していない子供のため、「強さ」を発揮できないところに原因の根幹があるように思います。
過去3作では、ルークやハン・ソロの戦いぶりに興奮し、楽しんでいました。 が、Episode Iの主人公アナキンは、「幸運」によって勝利を収めていたのです。 それでは、どうしても惹かれる部分は少なくなってしまうでしょう。 が、逆に強すぎても冷めてしまうと図らずもEpisode Iは示してしまいました。 二人のジェダイ騎士、クワイ=ガンとオビ=ワン、はっきり言って彼らは強すぎます。 完成された強さには、逆に魅力がないのです...(はじめこそ「ジェダイってこんなに強いのか!!」と興奮はしましたが)。 また、最近のゲームを見慣れているせいか、対戦のシーンがどうしても「のろま」に映ってしまいました。 時代劇のチャンバラシーンの方がまだよく見えるのは私の錯覚でしょうか...?
しかしながら、CGを多用した映像にはやはり驚かされます。 この辺は「ああ、スターウォーズだ」と思わせる辺り、流石です。 「他の追随を許さない」とはとても言えませんが、「らしさ」は持っていたと思います。
私がおもしろいと思ったのは、アミダラ女王の服装でした。 髪型からして武家の女性であり、服装は着物をアレンジしたようなものでした。 もちろんこれは意識してやったものであり、ルーカス氏が日本好きと言うことを端的に教えてくれます。
総合的に言えば、過去3作を見たことのある人には楽しめると思いますが、スターウォーズは初めて、と言う人には、ちょっとつまらないかもしれません。 見るなら、IV、V、VIの後にするのがよいでしょう。