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―灸法の民間傳承―「二日灸(二十日灸)資料集成」

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逆子(骨盤位)の鍼灸治療

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切診(触診)のコツ

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『品川区鍼灸師会の沿革』-品川のはり灸を支えた人々

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鍼灸外史―文学芸術にみる鍼灸

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ブレスレット・ネックレスのつけ方 使い方

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ブレスレット・ネックレスのつけ方 使い方

はじめに

高圧電流が流れた銅線で作ったブレスレット高圧電流が流れた銅線で作ったブレスレット
 最近、いろいろな健康ブレスレットやネックレスを着ける方が多くなりました。材質も、パワーストーン・ゲルマニュウム・チタン、或いは数珠などいろいろです。
 こういったブレスレットやネックレスは、4~50年くらい前の磁石のブレスレットやネックレスが始まりでしょうか。その後、平成4年 のVISA太平洋クラブマスターズで優勝 したジャンボ尾崎が、両端に金属球がついた金属製のちょっと変わったブレスレットをしていたことから一躍 有名になりました。金属球が付いた物だけでなく、両端が扁平のブレスレットも出て、飛距離が伸びる、パットが決 まるといってアマゴルファーも着けはじめ、更には、肩が凝らない、腰痛によいなど一 般社会人の人々まで流行り出しました。
 平成5年になって、雑誌『壮快』とのご縁で、「高圧電流が通った使用済みの銅線」で作ったブレスレットをいただき、試行錯誤して使い方を研究し、平成6年6月号の「銅の腕輪」特集で、読者の方々の体験談にコメントさせていただきました。
 平成8年には、「医道の日本誌」10月号に『健康ブレスレットを用いた下腿腓腹筋緩解法』と題して、健康ブレスレットの使い方を掲載いたしました。
 両端が開いたブレスレットですと何回も取り外して行くうちに金属疲労を起こしたりメッキが剥げたりするので、いつの間にか消滅しました。最近では完全なリング状のブレスレットや、留め金で脱着が出来るようなものが主流になっていますし、また伸縮性のある素材やゴム状のものを通した数珠やパワーストーンなどもよく見かけます。
 その後、いろいろと テストを繰り返し、鍼灸師の立場からブレ スレットの装着方法をアドバイスできるようになりましたので、改編して掲載いたします。

第1章 流行当初のブレスレット

(1)淵源
 流行当初のブレスレットの素材は銅で、その淵源に ついては、『人間医学便覧』(83頁、監修:杉靖三郎・間中喜雄、発行:エンタープライズ社)には、「リュウマチの痛みを銅によって和らげる方法は何世紀もの間よく知られている方法である。…腰痛症、坐骨神経痛、関節炎の痛みまで取れるようだ。… 腕輪、特殊裏地つきの皮の時計バンド、またはブレスレットやネックレスに加工した銅を直接皮膚につければよい。…南アフリカでは銅を身につけている土着人は種々の痛みとは無縁である…なぜ銅が効くのか?アメリカの研究者はほとんどのリウマチ患者が銅不足をひき起こす成分を体内に持ち合わせていることを発見した。…」と記さ れています。
(2)当時の製品
流行したブレスレット製品流行したブレスレット製品
 流行当初の製品は、スペイン・FUNSAN社「バイオマグネットリング・ハンフォ・オリジナル」、スペイン・RAYMA社「ライマブレスレット」、イギリス・SABONA社「サボナブレスレット」の三社を中心に、スペイン・BIO―RAY・S・A社「バイオ・レイ」、フランス・DELTALIP社「カッパーソンブレスレット」、フランス・DONIVER社「ドニバー健康ブレスレット」など、知る限りでも国内外十数社から多種多様のブレスレットが販売されています。FUNSAN社とRAYMA社等のブレスレットの両端にはそれぞれ「球」が付いているが、SABONA社とDONIVER社のは全体が平板となっています。日本製品の中には、両端の球部に磁石をはめ込んだものもあります。
 日本で流行したブレスレットですが、スペインに度々行く患者さんの話では、つけている人を見掛けることはほとんどないというのも皮肉なことです。
(3)原理
 FUNSAN社のカタログには『スペインでは既に70年以上前から、高圧電流に使用した電気ケーブルを腕に巻き付けておくと、体の調子が良くなるという言い伝えがあり、医学技術が無かった当時は、老いも若きもケーブルを腕に巻き付けると言う事が流行していたそうです。…電気物理学上、銅線を筒に巻き付けると磁界が生じる理論は、既存の事実として証明されていますが、…リングを腕に装着すると発生する超微小の磁界が身体にとって有害なイオン(電気)を取り去り、神経系の不快感を取り除いたり、血行を促進させるのです。リングの素材となる銅軸に、18,000ボルトの高電圧を20秒間帯電させ製造しています。これによってリングの素材の分子に+-のイオンが形成され、装着時の人体に程良い、超微小磁界の発生を促す。』と記載されています。
 RAYMA社は『イオンの働きで生体電流の乱れを整え自律神経のバランス調整により、ベーター波の働きで心不全・高血圧症・静脈瘤・生理痛等、アルファー波の働きで筋肉痛・ストレス・腰痛・肩こり等の症状を良くしていく働きが在ります。…人間の体は約60兆の細胞からできており、健康な状態で70ミリボルトの電圧を持っていて、ごく小さな「電池」のような働きをしています。この細胞が病気になるとエネルギーストックが失われて体調に変調をきたします。ライマは傷ついた細胞が発するエネルギーを受け、球状と球状との間で共振状態に入り、反対のエネルギーを生み出し、細胞を再び充電し正常な状態に戻します。また神経網に作用し、自律神経(意志とは無関係に内臓や血管などの働きを支配している神経)のバランスを調整する働きがあります。人間の脳波には五種類あり、その中でもベータ波とアルファー波が注目されていますがライマはこの脳波を出やすい状態に導いてくれます。』と記されています。
(4)装着部位
 ライマによると、心不全・心悸亢進・高 血圧症・心筋梗塞・狭心症・脳血栓・痔疾・静脈炎・静脈瘤・溢血・生理不順・筋肉性リュウマチ等の循環系を中心とした症状には、ベータ波の働きを出すように、左手首の内側に球状の両端が当たるようにはめる。神経の落ち込みと緊張・ストレス・焦燥感・恐怖心・心身の倦怠感・頭痛・筋肉痛・関節の痛み・腰痛・不眠症・喘息・糖尿病・夜尿症・不能症・不感症・心理的不妊症等の神経系を中心とした症状には、アルファー波の働きを出すように、右手首の外側に球状の両端が当たるようにはめる。また、両球部の間隔は1~3センチ位で、球部が常に肌に触れるように装着します。
 各社のブレスレットについても、概ねこのような装着法を基準にしています。しかし、一応の装着法を示しながらも、医療器具ではないため、各社への問合わせには医療効果というよりも、「着けていると体の調子がよい」「肩や腰が楽になる」或いはファッション性プラスαといった説明に終わっています。
(5)ブレスレットが発する気
銅ブレスレットが発する気銅ブレスレットが発する気
 ブレスレットの効果は、両端のターミナル部の 磁界発生に由来すると思われます。ブレスレットを右手または左手に持ち、ターミナル部を反対の手掌にかざして、1~3センチの距離で上下すると磁界感覚を得ることができます。それは温熱感やフワフワとした反発或いは吸引感、時にはピクピクした痙攣感、ピリピリとした通電感であったりします。その感覚は、気功訓練で行う―左右の手掌を向い合わせ、左右の手掌の中心に意識を集中して手を離したり近づけたりする―気の感得法に相似しています。このことは、ブレスレットが磁界発生により、「気」の調整や生態電流の調整を行う働きがあることを示していると考えます。

第2章 最近の素材とその効果

(1)マイナスイオン効果
 森林の中を歩いたり、滝の傍にいると、爽やかですがすがしい気持ちになります。これは森林や滝のマイナスイオン効果といわれています。これは、マイナスイオンには鎮静的(消炎・鎮痛・鎮静・精神安定・疲労回復)な働きがあるからです。また逆にプラスイオンには亢進的(発痛・興奮・イライラ)などを起こす作用があります。
例えば、頭痛や肩凝りがあると頭部や肩部にはプラスイオンが集まり、膝が腫れると膝にプラスイオンが集まります。そのような時に、マイナスイオンを当てると消炎鎮痛作用が働くのです。また、マイナスイオンは体をリラックスさせる副交感神経が働いて、脈拍や血圧が安定させると言われています。さらに、マイナスイオンは細胞を活性化し、新陳代謝が盛んになるといわれています。
(2)磁石
 磁石にはプラス面とマイナス面があります。磁石のマイナス面も、前項のマイナスイオンで記したようにマイナスイオン効果があります。磁石のブレスレットやエレキバンなどもマイナス面を皮膚に接触するように製造されているのが基本ですが、最近では、磁石のプラス面とマイナス面の両方を組み合わせて磁界を作り、効果の増大を図っているものもあります。効果としては、磁石の磁力線が血液中のヘモグロビン鉄に働きかけて血行を促進し、新陳代謝を盛んにすると言われています。
(3)ラジウム
 ラジウムは放射線を出す天然鉱石で、ラジウムが水を通過するときに発生するのが気体であるラドンです。ラジウムやラドンは温泉として有名ですが、ラジウム鉱石をブレスレットに組み込んでいるものもあります。
ラジウムの効果は、マイナスイオン効果と遠赤外線効果(保温・新陳代謝の促進・免疫力の向上・自律神経の安定・殺菌抗菌用)、ホルミシス効果(鼻梁の放射線であれば健康にとって良好に働く)があると言われています。
(4)ゲルマニュウム
 ゲルマニュウムは、金属と非金属の中間に位置する半導体元素で、無機ゲルマニュウムは土の中に広く分布しています。朝鮮人参やサルノコシカケ、靈芝、にんにくなどは、土から無機のゲルマニュウムを吸収して有機のゲルマニュウムに再合成します。朝鮮人参やにんにくなどの温補作用は有機ゲルマニュウムの働きによるものといわれ、注目されました。また、体内の酸素を増大し、老廃物を汗や尿として排泄し、細胞の働きを活発にして免疫力を高めるといわれています。
(5)チタン
 チタンの特長は、軽くて強い、腐食しにくい、イオン化傾向が高く生体電流を整えやすいために、プラスイオンで乱れたイオンバランスを整え、血流を良くし新陳代謝を促進するといわれています。
(6)トルマリン
 トルマリンはケイ酸塩鉱物の総称で、結晶を熱すると帯電するため、電気石とも呼ばれています。最近、トルマリンがマイナスイオンを発生する、遠赤外線効果がある、有害な電磁波を吸収するなどと言われています。
(7)セラミックス
 セラミックスの語源は、粘土を固めたものという意味で、広くは陶磁器を指し、教義には金属を高温処理して焼き固めたものを指します。最近では、シリコンなどの半導体や炭化物・窒化物などの成形体や粉末などの総称として用いられているようです。セラミックスは遠赤外線効果があるともいわれ、天然鉱石をセラミックス化したり、各種のブレスレットの表面を保護する目的でコーティングに用いられているものもあります。
8)効果に対する疑問や批判
これらの健康ブレスレットに対して、ほとんどの科学者は疑問や効果がないと批判しています。森林や滝のマイナスイオンはとにかく、磁石やラジウム、ゲルマニュウム、チタンなどをブレスレットとして用いてもマイナスイオンや遠赤外線を放出するとは思われない。例え放出するとしても微量で全身のイオンバランスを整えたり、血行を良くしたり、生体電流を調整したり、細胞を活性化するとは考えられないなどの批判があります。

第3章 健康ブレスレット・ネックレスの付け方 使い方

ブレスレットをつけている方のほとんどが何気なく付けているだけなようです。実は右手に付けた方が良い場合と、左手に付けた方が良い場合があります。また、付ける向きもそのまま付けた方が良い場合とひっくり返して付けた方が良い場合があります。
(1)原理
①疲労はふくらはぎ(腓腹筋)や脛の筋肉(前脛骨筋)に出る
 本来、四足動物の骨格である人間は、二本足で立つことによって、腰痛・肩凝り・膝痛・内臓下垂など宿命といえる病気を持つことになりました。また四足で4等分されていた体重を二本足で支えなければならなくなりました。二本足で立つ疲労は足腰に出てきますが、特にふくらはぎ(腓腹筋)や脛の筋肉(前脛骨筋)に疲れや筋肉の緊張が現れます。その疲労は筋肉的な疲労だけでなく、内臓や精神的な疲労でも敏感に出てきます。従って、ブレスレットやネックレスを付けるためには腓腹筋や前脛骨筋の緊張を確認する必要がありますが、直接的には腓腹筋の緊張を確認するだけで十分に対応できます。
②人間の動作は手足が左右交叉する
 前述したように人間の基本的な骨格は四足動物と同じです。四足動物の歩行は、右前足と左後ろ足、左前足と右後ろ足が対になって一緒に動きます。人間も歩くときは右手と左足、左手と右足がそれぞれ交叉しながら動きます。手をゆっくり振れば反対側の足の運びもゆっくりになり、手を素早く振れば反対側の足の運びも素早くなります。このように足の運びは手の動作によってコントロールされます。したがって、右足の腓腹筋が緊張していれば左手にブレスレットを付けると右足の運びが軽くなります。(艸寿堂ホームペイジ→体のしくみ→人間は四足動物をご参照ください)。
(2)腓腹筋の緊張や重さのチェック法
 ふくらはぎ(腓腹筋)の疲労の症状には、筋肉の強張り(硬直・引き攣れ・こむら返り)や重さやだるさ(鬱血・浮腫み・筋無力感)などがあります。筋肉の強張り感や重さやだるさは、混在して感じる時もありますし、それぞれ単独に感じることもあります。筋肉の強張りはいわゆる筋肉痛から痙攣など筋肉系の症状ですが、重さは静脈の鬱血があったり浮腫みがあると重くなります。だるさは、体力が低下していたり、長期の疲労で疲労回復機序は働かないことを示しています。
①仰臥位でのチェック法
 まず両足を伸ばして仰向けに寝ます。次に、足を伸ばした状態でゆっくりと左右交互に30度くらいまで上げ下げをします。3回くらい繰り返してどちらの足が重いかを確認します。次に、両足を伸ばしたまま左右の足首を交互に反らして曲げたり(背屈)、反対に伸ばしたり(底屈)します。反らしたときはふくらはぎの筋肉が伸展され、脛の筋肉(前脛骨筋)が収縮します。反対に足首を伸ばすと脛の筋肉(前脛骨筋)が伸展され、腓腹筋が収縮します。どちらの足首を反らしたり伸ばしたりするときに筋肉が硬く感じるかを確認します。時には右足が重く、左足が筋肉の硬いなど左右とも異常を感じることもありますが、重さと硬さを比較してつらい方の足を患側とします。
②腰かけ位でのチェック法
椅子などに腰かけてテストする場合は、膝の力を抜いて大腿を30°位まで持ち上げたり下ろしたりして左右の足の重さを比較したり、足首を交互に曲げ伸ばしして左右どちらの足の筋肉が突っ張るかを比較します。
 仰臥位でも腰かけ位でも通常の場合は、結果は同側に出ます。しかし、例えば、右腰痛があって、仰臥位で右足を挙げる時よりも左足を挙げたときの方が右腰に痛みを感じるような時(左足を挙げるときに右腰で支える)は、仰臥位と腰かけ位で結果が異なる場合があります。そのような時は時間をおきながら何回かテストを繰り返すと少しずつ楽になってきます。但し、ぎっくり腰などの急性劇症の痛みに対しては効果は期待できないと思いますので、専門的な鍼灸治療をお受けください。
(3)ブレスレットを使ったテスト法
①仰臥位でのテスト法
 仰臥位のチェック法で重かったり硬かった足の反対側の手の平にブレスレットを載せます。例えば、右足が重ければ左手の平にブレスレトを載せます。そしてチェック法と同じように患側の足を持ち上げて軽快するかどうかを確認します。もし、軽快しないようでしたらブレスレットをひっ繰り返して、もう一度足を挙げて確認してください。1回のテストではっきり分からない場合は何回かテストしてみてください。
仰臥位でのテスト(足を持ち上げる)仰臥位でのテスト(足を持ち上げる)仰臥位でのテスト(足首を曲げ伸ばす)仰臥位でのテスト(足首を曲げ伸ばす)








②腰かけ位でのテスト法
 腰かけ位でも患側と反対側の手の平にブレスレットを載せてテストをします。このときに肘は力を抜いて90度位に曲げてください。
腰かけ位(腿を持ち上げる)腰かけ位(腿を持ち上げる)腰かけ位(足首を曲げ伸ばす)腰かけ位(足首を曲げ伸ばす)










③ターミナル(留め具、ジョイント)部の位向きを変える
 ブレスレットの効果は、前述の第1章(5)の「ブレスレットが発する気」で、両端のターミナル部の 磁界発生に由来すると思われることをのべました。流行当初のブレスレットは両端が離れていましたが、最近のブレスレットは留め具がついていたり、或いは伸縮性の素材が多く、環状になっています。それでも、留め具の部分や文字列の中央部分をターミナルとしてとらえることができます。ターミナルの向きを変えてみるのは、ブレスレットだけでなく、次に述べるネックレスでも同じです。
ターミナルを後首に持ってきたり前に持ってきたりしてテストしてみてください。そうするともう少しはっきりとした効果を期待することができます。
ターミナルの向き(指寄り)ターミナルの向き(指寄り)ターミナルの向き(手首寄り)ターミナルの向き(手首寄り)







(3)ネックレスのテスト方法
①仰臥位でのテスト法
 仰向け位では、実際にネックレスを首に装着してブレスレットと同じようにテストします。
②腰かけ位でのテスト法
 腰かけ位でのチェック方法は、ネックレスを王冠のように頭に載せてブレスレットと同じようにテストします。軽快する向きがわかったら、そのままの向きで首に装着します。
(4)まとめ
健康ブレスレットやネックレスには何らかの生体電流を調整する作用があると考えています。疲労によって生体電流の流れが滞り、肩凝りや腰の張り、下肢の突っ張りや重さだるさだけでなく、全身の不調を覚えやすくなります。ブレスレットやネックレスを漫然とつけているだけでなく、お身体の違和感を覚えるようなときには、テストをして装着しなおすと良いと思います。
なお、当院では、治療に来院されている患者さんだけしか、健康ブレスレットやネックレスの付け方や使い方をご指導しておりません。健康ブレスレットやネックレスの付け方だけのご指導はしておりませんのでご容赦ください。

第4章 鍼灸治療と健康ブレスレット

 腓腹筋の緊張や筋力低下については、日常の鍼灸臨床の中で重要視していますので、本章は鍼灸医学の理論面から考察を加えたいと思います。
(1)腓腹筋診断法
 腓腹筋の筋緊張を反対側の手の要穴で緩解するシステムは、すでに故 宮脇 浩志先生氏が構築 され、その詳細は「陰陽六行の鍼術」宮脇浩志著.創医会出版.昭和54年11月1日発行および「メビウス環状配経法」宮脇浩志/臼田裕子著.谷口書店出版.1990年発行に詳しく示 されています。
 その基本理論は本田修氏の子午流注によ る腓腹筋診断法に繆刺法などを組み入れたこと で、この診断法の特色は、刺針効果が施術者の側からも患者の側からも即時に判定で きることにあります。
 簡単な配経法については、艸寿堂ホームペイジ→鍼灸治療(予診)→腓腹筋検査、鍼灸治療(施術)→鍼灸治療の原則nに記載してありますが、例えば、右足の腓腹筋の内葉(陰側)のⅡの高さに緊張〔Ⅱ(-)〕があれば、左手の少陽三焦経の外関あるいは陽池を取穴します。また左足の外葉(陽側)のⅢの高さに緊張〔Ⅲ(+)〕があれば、右手の少陰心経の通里または神門を取穴すると即効的に腓腹筋の緊張が緩解します。
(2)手の平は手首の横断面
電流の流れと磁界の向き電流の流れと磁界の向き
 健康ブレスレットのテスト法で、ブレスレットを手の平に載せてテストすることは前述しました。これは手の平は手首の横断面と同じと考えているからです。上肢には、手の太陰肺経、手の厥陰心包経、手の少陰心経、手の陽明大腸経、手の少陽三焦経、手の太陽小腸経の三陰三陽経の経絡が流れています。手の平を手首の横断面と想定すると下図のようになります。


(3)ダイオードブレスレットの作成
電流の流れと磁界の向き電流の流れと磁界の向き電流の流れと磁界の向き(ダイオードクリップ)電流の流れと磁界の向き(ダイオードクリップ)
 経絡には経絡の気が流れる方向があります。手の太陰肺経・手の厥陰心包経・手の少陰心経の三陰経は胸から手先の方向へ、手の陽明大腸経・手の少陽三焦経・手の太陽小腸経の三陽経は手先から頭顔部の方向に流れていきます。
経絡の流れる向きを考慮して治療する時は、陰経では鍼を手先に向けて刺入すると「補」、胸に向けて刺入すると「瀉」に働きます。「補」とは虚衰した状態を補って充実させることをいい、「瀉」とは亢進した状態を鎮静させることをいいます。
 ターミナル部に磁石を埋め込んだブレスレットですと、磁界の方向がわかるのですが、ほとんどのブレスレットは磁界の方向がわかりません。そこで、ダイオードを用いた手製のブレスレットを用いると市販のブレスレットの磁界の方向を確認することができます。ダイオードと磁界の方向との関係は下図の通りです。
 また、手製のダイオードクリップは下図のように赤クリップにダイオード(10D‐1)を取り付けました。さらにコードをチューブで覆い、もう片方のコードの端に黒クリップを取り付ければ完成です。
ダイオードクリップダイオードクリップダイオードブレスレットとネックレスダイオードブレスレットとネックレス











(4)ブレスレットとダイオードブレスレットとの同調
 市販のブレスレットだけでは磁界の方向はわかりませんので、ブレスレットを付ける向きがわかったら、次にダイオードブレスレットを用いてテストをします。市販のブレスレットとダイオードブレスレットが同調すれば腓腹筋は緩解しますし、市販のブレスレットとダイオードブレスレットの向きが逆になっていると腓腹筋は却って緊張します。同調したダイオードブレスレットの向きから磁界の方向、つまり補瀉に対する対応が可能になります。
(5)鍼治療とダイオードブレスレットとの併用
鍼治療とダイオードブレスレットの併用鍼治療とダイオードブレスレットの併用
 経絡の流注による補瀉迎随とダイオードブレスレットによる磁界の方向を併用して、補瀉作用を強化することができます。例えば、右腓腹筋のⅠ(+)に緊張があり、肺ー腎虚証があれば左手の「列欠または経渠」を取穴します。このとき流注に添って置鍼した上で、ターミナル部が「列欠または経渠」に当たるように、またダイオードブレスレットの磁界の向きが指先に向くように装着すると肺経の補法作用を強化することができます。

まとめ

健康ブレスレットやネックレスを付けている方はとても多いのですが、ほとんど全員といって良いほどただ着けているだけのようです。またメーカーやショップの方も特に付け方の説明も無いようです。人間の体は、仕事や家事、姿勢や習慣、体の歪みなどによって日々変化します。体のねじれが長期化すると、雑巾しぼりのようにどんどん体が硬くなってきます。しかし、どんなに硬く絞った雑巾でも、逆回転するとあっという間にほぐれます。
健康ブレスレットやネックレスもいつも同じ向きに着けずに、普段より疲れたり、肩が凝ったり、腰が重かったりした時に向きを変えてみると良いと思います。また上述したテスト法やチェック法で確認するのも良いでしょう。
 鍼灸院には、健康ブレスレットやネックレスを着けて来院される患者さんも多いと思います。鍼灸師の先生方には是非ご検証いただいて、患者さんにご指導してくだされば幸甚でございます。