「泣かない泣き砂」
今日も目が覚める・・・
体が重い、昨日の疲れがまだ溜まってるようだ
蚊にも刺されたらしくて足がかゆい・・・
そ−いえば寝ているときに「良くこんなとこで寝てるわねェ」って声が聞こえた
あと散歩中のおじいちゃんがこっちの方を凝視していた(笑)
前が団地になっている、見世物になるのは嫌なのでここはさっさと出ることにした
コンビニで飯を買い、地図で現在地を確認
昨日は無理して走ったせいか、随分目的地の能登半島まで近づいている
さくさく福井県を抜け石川県に入る
ここもひたすら海岸線沿いルートを選んだ
石川県には千里浜ドライブウエイなるものがある
今浜〜千里浜約8km、砂の上を走れる道路があるのだ
大型バスも通れるので下砂もしっかり固められている
走ってみて道路という感じはしない
海水浴場がすぐ隣にあるせいなのか?
道路を走ってるよりも水着のお姉ちゃんをみてる方が楽しかった(笑)
制限速度も30kmだし
まっ、土産話にはもってこいだからみんなも走ってみるといいかも
海水浴場がないときはもっと奥のほうまで走れるようだ
次に能登金剛センターに向かった
んー特に感動は無し
巌門とかも見てきたけど
中が洞窟のようになっていて涼しかったことくらいかな?
巌門は源義経が小船を隠したらしい?
遊覧船は700円、みんなも乗ってくれば?(自分は乗らなかったけど)
佐渡でも似たようなところがあったなぁ(貧乏人は遊覧船に乗れません)
ヤセの断崖、金剛センターからは目と鼻の先
自殺の名所として知られている、それはなぜかというと・・・
写真じゃ、ちとわかりにくい?
4文字熟語だと断崖絶壁ってやつ
自殺できるけど、絶壁から下を見ると、足がすくむ
自殺するなんて気は起きないね
でもずっと見てると吸い込まれそうになる
誰かが海の底で呼んでるのかもしれない
やってきました、今日の本命
泣き砂の浜(琴が浜)
実は今日この砂浜を見つけるまで泣き砂がどこにあるのか
わからなかった、ばか者は自分です
どんな音が泣くのか、期待100%で砂浜に降りてみた
ぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっぐっ
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
泣かんぞ!こらぁ!
くっそーだまされたか・・・
ぐっぐっぐっぐっぐっぐっきゅっぐっぐっ
?おっ今変な音がしたな
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
結局音がしたのは2回だけ
無駄なエネルギーを使ってしまった
泣かない原因は海の汚れだろう
いたるところにペットボトル、紙、その他容器などが捨ててあった
これじゃなくわけもないか・・・
結局期待は失望に変わった(失望したのは人間ね)
今日はとりあえず見るべきところは全てみたので
あとは寝るところを見つけるだけ
うまいことに門前町で温泉をみつけたので
体を休めてから
近くのスーパーで食材を買い
キャンプ場に向かう
30分ほどで到着
・・・
・・・
?
「当キャンプ場は水不足のために8月10日から閉鎖しています」
はぁ?なんですと?
ほんとだ蛇口ひねっても水でないね
うーん目の前が海でロケーションは最高なんだけどなぁ
そこには外人さんのカップル(うらやましいわぁ・・・でも二里とも歩きで旅をしているようだ)
がテントを張っていたので話を
聞いてみると今日は一日許可をもらったとのこと
ということで俺も管理人らしき集落の人に尋ねると
この集落は水不足が深刻で自分達の水の確保にも四苦八苦しているので
他人様をとめれる余裕はないらしい
もうちょっと先のほうにもキャンプ場があることを教えてくれた
(この家に子供がいて俺のバイクを見てかっこいいと言ってたけど
おじちゃんは余計じゃ!コラ!)
俺は外人さんに別れの挨拶して先のキャンプ場
海岸線沿いの道に夕日が重なる(写真は汚いけど)
一生心に残しておきたい風景だ
写真が汚いという人、きれいな写真は見せてあげない、自分でみてきなさい
きっと感動するから
肝心のキャンプ場だが、ここはオートキャンプ場
おそるおそる値段を聞いてみるとバイクだからおまけで千円とのこと・・・
高いぞ!払えるか!ってことでここも×
この先の輪島市にキャンプ場があるという情報をくれる
まさか輪島市まで行くとは思ってもいなかった
でもそんなことよりも2時間前に買った肉が
常温になっていることが心配な俺だった(笑)
なんとか峠道を超えて輪島市のキャンプ場につくと
管理人らしき人が居なくなっている
ちょっとした柵があってどうやって中に入ろうかなと悩んでいると
おっちゃんが助けてくれた
おっちゃんは車で能登半島を旅しているとのこと
最初は友人とバイクでツーリングする予定だったけど
友人はキャンセル、仕方ないので一人で車を使って走るらしい
なんと四国も旅していたとか!
バイクは荷物を降ろして駐輪場に置くことにした
ビールをもらって座談会
自分は米を炊く(今日は炊きすぎた)
その一時間後に原付で旅してる子が来た
なんと東京から3日で能登半島まで来たそうな・・・
3人で旅の思い出を話しているとキャンプ場の先の砂浜で
村おこしのイベントをやっていた
暗闇の海から突然船が現れて
太鼓を叩きながら迫力の演技
両端のたいまつからは火の粉が激しく散っている
(どうやら今日は予想外に風が強いらしくて沖の船も流されていた)
思いがけない出来事でちょっと得した気分
今日は良く眠れそう・・・