コンテナ
コンテナ
貨物を積載した「箱」である。
その昔、アメリカの陸上輸送会社がトラック輸送をそのまま海上輸送させる方式としてコンテナの海上輸送が始まった。
この会社が SEA-LAND社である。
当初は、別の方式として、RO/RO船も始まった。
また、当時のアメリカの陸上輸送の制限が35フィートであったため、当初は35フィートコンテナが主流となった。
わが国では、当時の国鉄で10フィートコンテナが流通しており、20フィートコンテナの導入も早かった。
その後、国際規格として、20フィートコンテナ、40フィートコンテナが制定される。
20フィートコンテナは、その後コンテナ船の輸送能力として20TEUの単位として使用されている。
尚、船舶用のコンテナは、海上コンテナと呼ばれている。
サイズは、20フィートコンテナの場合、長さ(L) 6,058mm(19’10” 1/2)、幅(W) 2,438mm(8’0”) 、高さ(H) 2,591mm(8’6”)
40フィートコンテナの場合、長さ(L) 12,192mm(40’0”)、幅(W) 2,438mm(8’0”)、高さ(H) 2,591mm(8’6”) が一般的である。
コンテナの種類には、一般の箱物の外にも色々とある。
- ドライコンテナ(Dry Container)
最も普及し、多種類の一般貨物輸送に使用されている。
20フィートコンテナ
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35フィートコンテナ
当初アメリカで始まったコンテナ輸送は、陸上トレーラーの規格に合わせたため、35フィートが採用され、シーランド社をはじめとする標準規格だった。
40フィートコンテナ
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45フィートコンテナ
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53, 48, 45, 40フィートコンテナ(模型)
積載ビットの規格は20、40フィートなのだが、ハッチ間の空間にオーバーさせた規格のものも出来ている。
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- オープントップコンテナ (Open Top Container)
嵩高物、重量物の輸送を対象とし、屋根部分を開放することによって、上部からの荷役を可能にしている。
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- サイド・オープン・コンテナ(Side Open Container)
長尺物を対象とし、コンテナの側部が開閉可能な構造となっている。
- 冷凍コンテナ/リーファーコンテナ (Refrigerated Container / Reefer Container)
冷凍・冷蔵貨物(果物、野菜、肉、魚貝類などの生鮮食品、フィルムなどの化成品)の輸送を対象とし、一般的に冷凍ユニットを内蔵、所定温度を保持できる。
断熱材を使用しているため、内寸は若干狭くなっている。
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- CAコンテナ (Controlled Atmosphere Container)
リーファーコンテナの一種で、コンテナ内の温度を一定に保ちながら、庫内の空気成分をコントロールできる。具体的には、コンテナ内部に窒素ガスを送る一方、酸素を排出する。これにより、青果物は「仮眠状態」となり、品質劣化が起きないまま輸送できます。
- クールテック・コンテナ(COOLTEC Container)
冷蔵貨物(果物、野菜、肉)などの生鮮食品の中で、より高鮮度が求められるカーゴの輸送を目的とし、通常の冷凍のコンテナより高度な温度制御でき、さらに湿度制御およびエチレンガス吸着の機能を持っている。
断熱材を使用しているため、内寸は若干狭くなっている。
- 液体コンテナ / タンクコンテナ (Tank Container)
モルト(原酒)、醤油、食料品、液体化学薬品などの液体貨物を対象とし、鋼製フレーム内にタンクを格納した構造となっている。
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- フラット・ラック・コンテナ(Flat Rack Container)
長尺物、重量物、またはコンテナ詰めできない大型貨物を対象とし、屋根部分、両側面、扉面を持たず左右および上方から荷役が可能な構造となっている。
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- フラット・ベッド・コンテナ(Flat Bed Container)
通常コンテナ詰めのできない大型貨物を対象とし、上部構造物をいっさい持たない。
そのため、積載は最上段のみとなる。
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- ベンコンテナ
牛、馬、羊などの動物のためのコンテナ。
窓や掃除口、排水口、餌箱などが備えられている。
- 自動車コンテナ(Car Container)
自動車を輸送するためのコンテナ。
床面と外枠だけの構造のものと、密閉タイプがある。
- バルクコンテナ(Bulk Container)
天井に積み込み用のハッチ、ドアの下に取り出しようのハッチのついた、断熱性、機密性に優れたコンテナ。
- ハンガーコンテナ
ハンガーに衣類を吊るしたまま輸送できるコンテナ。
コンテナ積載方法。
コンテナ船のカーゴハッチ上への積載は、台枠の上に載せる形となる。
ここで、サイズによって、ビット位置が若干異なる。
以下、20フィート、40フィート、45フィート、の例。
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MAERSK-SEALAND コンテナトレーラー
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コンテナトシャーシ固定装置
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⇒固定位置
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格納
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陸上コンテナ
現在、JRでは、6フィートコンテナ、12フィートコンテナ、20フィートコンテナ、31フィートコンテナなどが使用されている。
主力は12フィートコンテナで、20フィートコンテナが続き、目下31フィートコンテナを売り込んでいる。
12フィートコンテナなら5個、20フィートコンテナなら3個、31フィートコンテナなら2個を、台車に載せて運べる。
海上輸送に当たっては、12フィートコンテナ3個を、40フィートフラット・ラック・コンテナに積載して搭載する。
コンテナ 貨車
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参考
港の業務(貨物編)
港の施設(埠頭編)
港の施設(コンテナターミナル編)
コンテナ
新規作成日:2005年6月14日/最終更新日:2020年11月20日