最近(執筆日に注意)i-modeが非常に流行っていますね。 このページを観ている方でi-modeを知らない方は、よほど未来になってi-modeなんて過去の遺物にでもならない限りいらっしゃらないと思いますが、念のためオフィシャルサイト(テキスト版)へリンクを張っておきます。

余談ですが、NTTDocomoの「グラフィックス版」と言うページは非常に重いです。 本当にネットワーク事業者のWebサイトなんですかね? テキスト版の方には「For MOBILE」とか書いてあるし。 LynxみたいなテキストブラウザをデスクトップPCなどで使っている人はどこを観ればいいんですか? そもそも英語テキスト版のページもないみたいですし。

私は本当に今日(2001/04/10)まで「あんなに画面の狭い携帯電話でWebページを観るなんて耐えられない。なんであんなに売れているのか不思議だ」と思っていました。 私の携帯電話はauですが、まあEZWebにしたって事情は同じです。 私は携帯電話に電話・電話帳・ショートメッセージ以上の機能はいらないと思っている位(E-mailも余計じゃないかと思いますが、各社のショートメッセージに互換性がない以上仕方ない)なので、液晶の機能はもちろんモノクロで4階調くらいしか表現できません。 最近のものはハイカラーがでたりするみたいで、うちにあるPC-9821よりも色がでているじゃないか、と思ったりするのですが、やはりあの画面の狭さはどうにもならないところでしょう。 とは言いつつもNTT Docomoはいつの間にやら日本で最大の契約者数を持つISPになってしまっていたようです。 ここまで来るともはや「不思議」「理解できない」と言う言葉ではすまされないレベルです。

で、今日、ふとひらめいたのです。 思いっきり今更な感じですが「通信速度や情報量にあれだけ制限があるのにこれほど売れているのは、実はとんでもなく凄いことなんじゃないか?」と。

i-modeに代表される携帯電話でのWebサイト閲覧は、パーソナルコンピュータ(以下PC)などを扱えない人でも気軽に使えることが魅力である、と以前どこかで解説されていました。 私のように7年もPCを使っていると、携帯電話の文字入力は逆に難しいと思うのですが、ボタンがたくさんあると難しく感じてしまうのは確かにそうかもしれません。 まあ、携帯電話の場合はハードの大きさという制限のためにああいった入力方法を採用しているわけですが、それが逆に功を奏した感じなのでしょうか。

これまた余談ですが、携帯電話のかな入力って直感からはずれていると思いませんか? 私が一番気になるのが「あ行の小さい文字(ぁぃぅぇぉ)」の入力方法です(や行も同様ですけれど)。 もしかすると私のC308P(製造元)だけなのかもしれませんが、あ行の入力は「あ」から始まり、以下ボタンを押すたびに「あいうえおぁぃぅぇぉ」が循環して変換されていきます。 この循環を逆方向にするボタンもあるので、たとえば「こ」を入力したいときは「か」をプッシュして逆方向ボタンを一回押せば変換されるのでこれはよいのです。 が、あ行ではそうは行きません。 「お」は比較的よくでてくるかなではないかと思うのですが、プッシュを5回行わなければ登場しません。 これは後ろに小さい文字が付いているためであり、や行はまだ許せてもあ行はあまりに面倒に感じます。 代案として、濁点・半濁点を付加するキーを大きな文字・小さな文字を切り替えるキーと併用にすればよいと思うのですが、皆様はどうですか?

i-modeの成功はそれに加えて現在存在するWWWの資産をなるべく活用しようとしたところです。 WWWではドキュメントは主にHTML形式によって書かれていますが、i-modeではそれに似た書式を採用することにより、多数のi-mode対応サイトを出現させることに成功したのです。 私はau端末を持っていることもあってEZ Webが採用しているWAPに準じたページを作ってみようかとも思いましたが、HTMLと概念があまりに違ったので気軽に作ることが出来ず、投げ出してしまいました(EZ Web端末でもHTMLのページは閲覧できます)。 (J-SkyWebに関してはほとんど知らないのですが、HTMLをMMLという独自形式にサーバーが変換して端末の方へ送っているようです。) WAPは世界的な共通仕様なのにまったく広まらないのには、作成の難しさから魅力あるコンテンツを持ったページが現れなかったことが原因として挙げられると思います。 あとはタレント効果でしょうか...。

まあ、i-mode成功の理由はあちらこちらで色々と言われていることですからこれくらいにして、もう一つ私が不思議に思っていたことについて書いてみます。 と言うのは「なぜ人々は着信メロディや待機画面の画像をお金を払ってまで手に入れようと思うのか?」です。 違った言い方をすると「なぜ着信メロディや待機画面の画像のダウンロード販売がビジネスとして成立するのか?」となります。

これもPCと比較するとなんとなくわかったような気になりました。 つまり、「携帯電話であろうとPCであろうと、環境を自分好みに調節したいのは同じ」と言うことです。 ただ、違うのはPCでは自分好みの環境をほとんど無料で手に入れることが出来るのに対し、携帯電話では主に有料のダウンロードサービスを使用して手に入れていると言うことです。 PCでは無料で手に入れられるリソースがすでに大量にあるため、それに対抗するにはよほど高いクオリティや付加価値を持った商品(例えばプロカメラマンによる画像や、あるいはキャラクター商品)でないと売れません。 これに対し、携帯電話では限られたリソースしかないために、例え値段が付いていてもユーザーはそれを購入します。 逆にユーザー数が非常に多いために、提供側も単価を安く設定できるという相乗効果もあります。 私は経済の専門家でもなんでもないですが、このようなことを背景に感じました。

と言うわけでi-modeって凄いかもしれないなあ、と今更ながらに思ったのですが、私個人はi-modeに乗り換える気は毛頭ありません。 auが倒産してサービスが継続できなくなったりすれば話は別ですが、それでもJ-Phoneを選ぶ気がしますし。 加えて、このサイトをi-mode対応にするつもりも全然ありません。 第一、そんな要望されるほど有名なサイトじゃないですしね(苦笑)。