商品先物取引

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商品先物取引

各種商品の先物取引を、保証金によって大きな額面で取引を行うもの。
一般に、保証金の10倍程度の額面で、現物資金に対して、大きな値動きが取れる。

対象の商品には、
金、銀、石油、などの工業品。
大豆、などの穀物、農産物。
などがある。

市況の変動要素は多岐にわたる。
農産物は、天候に左右されやすい。
原油価格など、つい最近まで50ドルの壁があったが、今では70ドルを超えて青天井の気配すらある。
値動きが激しいため、利ざやも損失幅も大きく、投資というよりは、投機対象といえる。

一般に、一つの単位を一枚と呼び、投資資金は概ね100万円単位である。
が、先物の場合、証拠金制度であり、この1割程度の資金で行える。


仕組みとしては、
取引保証金を入金し、注文により、取引保証金に対応する範囲内で、資金を借り入れ、その資金で商品を買い付けて預ける。

当然のことながら、商品が値上がりすればするほど利益となる。

問題は、逆に動いた場合だ。

商品が値下がりすればするほど損失となる。

ここがポイントになるのだが、保証金取引であるから、保証金取引の保証能力が問題となってくる。
保証金は、本来の総額の1割程度で取引を行っているから、負担は10倍で襲ってくる。
ここで、各社の最低限度額はさまざまであるが、保証能力を超えた場合、マージンコールやロスカットが発生する。
要は、保証金が50000円の場合、10000通貨単位あたり、5円狂うと、ロスカットが発生する。
マージンコールは、ロスカットが発生する前の段階で、警告としてなされ、手仕舞いするか、追証(おいしょう、追加証拠金)として、保証金を上積みするかを選択することを求められる。
保証金を上積みすれば、すなわち、保証能力が大きければ、ロスカットとならずに、もう少し様子を見ることが出来る。
しかし、この後商品価格が回復するかどうかは保証の限りではないので、安易な判断は更なる大火傷の元になる。
ロスカットは、保証能力を超えた段階で、強制的に清算されることである。
これにより、更なる損失を防ぐ、防波堤でもある。
原則として、商品の値動きは、日々単位で見ると急変していても、秒単位としては、大きく動くことは稀なので、一気に制限値を超えることは実際上は稀であるが、理論的にはありえるわけで、この場合、差損分を補填(追加支払い)しなければならなくなる。
ロスカットは清算であるから、この後レートが回復しても後の祭りである。
最近ではシステムがやっているので、瞬間的に超えてもきちんと清算されてしまうから、大幅な差損の補填(追加支払い)は起きない反面、保証金が限界であれば、ロスカットの発生も多くなる。
したがって、保証金は、目先の取引が小資金で出来る点にのみ着目すると、丸損のリスクが高くなるということである。

その意味では、商品の値動きの範囲を想定し、それぞれの局面でどのように仕切るかをあらかじめ想定し、想定外の局面になって慌てないように準備しておくことも必要であろう。
指値として、ストップ(損切り)と、リミットをあらかじめ設定して運用すれば、慌てることもない。

また、デイトレードと言って、当日中に反対取引をして決済を済ませることも出来る。

尚、上記すべてについて、取扱会社によって、細かい差異がある。


一般的な注意点だが、この、商品先物取引を舞台にした詐欺事件は多い。
いかがわしい業者や詐欺師が儲け話をネタに勧誘し、資金を集めた上で雲隠れする話は良く聞く。
悪質なのは、当初は「儲けの分配」として配当を出してくるから、素人は「ホントに儲かる」と騙されやすい。(ちなみに、この段階では、詐欺師側は見せ金持ち出しの「投資」であるから、ここで客が手仕舞いしてしまえば、詐欺師は大損である。)
これは、株式市場よりも知名度が低いことから、その市場体制がシロウトにはわかりづらく、適当な証書まがいのものを発行しても、ばれないということもあるだろう。
が、本来は、株式市場同様に、商品先物市場が存在し、まっとうな登録業者が介在しているから、セールスマンと扱い会社の信用度を確認することが一番だ。
よく、「これは絶対儲かる」と持ちかけられるが、ホントに絶対儲かるなら、セールスマン本人が多額の借金をしてでも投資し、ぼろもうけするだろう。
眉唾の話には気をつけよう。


また、真偽の程は判らないが・・・
電話での勧誘。
電話の向こうでは、なにやら賑やかに「買い買い買い買い買いー」とわめいている。
市場の活況を示しているつもりなのだろうか。
取引市場ではそういった掛け声もあるのだろうが、取扱の会社では、セールス部門の周囲でそんなやり取りなどあるはずがない。
要するに、サクラの演出だろう。
話を長く曳いていると、わめいていた兄ちゃんもばててきたらしく、声が続かないようだ。
が、電話のバックで演出する必要からか、必死さは伝わってくる。
くれぐれも騙されないようにしよう。


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新規作成日:2005年9月30日/最終更新日:2005年9月30日