実弾と訓練用弾
実際の判断は、なかなか難しい。
説明員も、正確に知っているかどうか、判りませんし。
簡単な判断として、ドライバーやスパナで分解しようとしたり、蹴ったり何かで叩いたりした時に、乗員がどの程度真剣に止めに入るかで判ります。もし、伏せたり逃げれば、確実に実弾で、その後、実際に威力を体験する事により実証されるかもしれません。
−良い子は、やらない様に−
冗談はさておき、実際の見分方は
推進装置が機能しそうかどうかが、第一です。
ロケット噴射口や、スクリューの有無が、実際に使えるかどうかです。
対空ミサイルのダミーは、ロケット噴射口に、ランプが点いており、点灯=発射の状態。
魚雷など、スクリューが回るかどうかも有りますが、中のギアがロックしていると、手では回りません。むしろ、軽く回る場合は、推進機能がない。
外観の色が、練習用かどうか。
これも、実弾なのに、オレンジを使ったりも有るのですが。黄色など、目立つものはダミー。逆に、危険を示すオレンジを使ったりも有るが、帯やヘッド部程度。
装備しうる数より多いかどうか。
ヘリに積む場合、ダミーなら、ラックの数より多い必要は有りませんから、4発積める機の周りに、5個あれば、実弾の可能性があります。ただ、ダミーも何種類か(装填実習と、発射実習など)有ったりしますが。
製品の構造
ダミーは、主として練習用なので、形と重量が同じなら、十分です。だから、ゴムラバーの使用など、内部の機器に必要な構造はなくても良いのです。ただ、ダミーを特別注文で作ると、コスト面で不利な場合も有り、実弾と同じガラを使って、中身を抜く場合も有ります。
ネジを多用しているか、パネル一体化されているかも、要素です。実弾は、整備の都合で分解可能な構造である必要が有りますが、ダミーはその必要が有りません。
製品プレート
型式、型番、シリアル番号、メーカーなど、実弾らしい内容かどうか。
国情
自衛隊の場合、ほとんど実弾は見せません。もし、誤作動した場合の危険を考えると、しかるべきでしょう。また、実弾は陸の弾薬庫にあり、実弾搭載自体少なかったりします。
外国艦艇が戦闘訓練などで巡っている場合、実弾の可能性もあります。米韓など、実戦を前提としている部隊は、実弾が容易に有ります。
見分けの訓練として、数多くの、実弾と、ダミーを、注意して見ておく事でしょうね。それぞれ、傾向が有ります。勿論、国や、種類(弾か魚雷かミサイルか)等によるパターンも含めて。
参考
⇒弾火薬のいろいろ
⇒火薬
新規作成日:2001年2月3日/最終更新日:2001年2月3日