アドラー心理学Q&A

ホームへ戻る

アドラー心理学へ戻る

アドラー心理学について質問です。
要約すると、誉めていると、誉められそうな事に対しては努力するけれど、誉められそうにない時は始めから努力を怠るようになる。
つまり『勇気づけ』にならないからいけない。
と言っているようですね。



褒める叱るといった賞罰の部分ですよね。
アドラー心理学では、相手が子どもであっても、相互尊敬・相互信頼という、横の関係と言うことで大切になってきます。
賞罰というのは、縦の関係です。

そして、この横の関係ができていないと(縦の関係で)同じ言葉を言われても、激励や皮肉に聞こえたり、勇気づけになりません。
逆に、横の関係がしっかりできていると、多少厳しい言葉でも勇気付けになったりします。

勇気付けというのは、最終的には相手がどう感じたかが一番大きいんですよね。
同じことを言われても、相手との関係・言い方・雰囲気などで、勇気づけられたり、勇気をくじかれたり変わるため、厳密に定義することはできないのですが。

あえて勇気付けと褒めるの違いをあげるとすれば、

褒める(賞・褒美)    勇気づける

●結果に注目      ○姿勢・プロセスに注目
●(成功した時だけ)  ○(成功したときだけでなく失敗したときも)
●上から下への関係  ○横の関係 
●褒める人の欲求を   ○長所・能力を認める
満たしたとき


と言ったことが言えます。。。


アドラー心理学では誉めないでそだてるというのを推奨しているのでしょうか?

アドラー心理学では、勇気づけて育てるというのを推奨しています。
良い子育てと言うのは、そのときの社会的風潮が大きいですよね。
このあたりは思想が絡んできたりと複雑な部分ですが、アドラーでは相互尊敬・相互信頼という関係の中で、共同体感覚と言う価値観を大切にし、育てていくと言う目標を持っています。

もしそうだとしたら、勇気づけのためにはどうすればいいのか?というのが、よくわかりませんでした。
ある児童心理学者は達成した事に対しては、誉めるではなく、感謝を伝えましょう と言ってますが、そういうことなのでしょうか?


どう言葉がけをするかと言う、技法だけを見ればそういったことも言えますが、それ以上に相互尊敬・相互信頼といった基本的な態度!?といった部分が大切になってくるんですよね。
小手先の技術でなくて、人として接する本質的な部分でしょうか。。。
どんなに言葉遣いがきれいでも、態度ってすごく伝わりますよね。

こういった関係が出来ていれば、多少きついことでも、勇気付けとして作用したりもします。。。

ただ、それは関係が出来た上でまれにあるから作用するので、基本的にはそういった技法の部分も大切になってきますね。
毎日きついことを言われたら、関係自体悪くなってしまいますし、勇気づけられたとはなりませんよね。。。