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中級コースを受けてみて

平成17年

昨年保育カウンセラー養成講座・初級コースを受けてから早一年、
今回の第20回中級コースに参加することができて、まずはとてもうれしく思いました。
今年も受けられるか微妙だったんですよね、、、もちろん自腹&有休5日ですが(苦笑)

研修会場となる、ホテルに到着してまず感じたのは、
目の前は一面太平洋、夜は満天の星空と、都会に住んでいるとまず体験できないような、
大自然の雄大さを感じることができ、大きな感動を得られた事ですね。
(今回の会場は、伊豆高原でした。) 

講座の本筋とは、少しずれてしまいますが、こうした大きな思いや感動を受けると、
悩み事が小さなことに思えてくるような、心の豊かさが育つような気がします。
環境と言うものの大切さを改めて感じ、
そして、子どもたちにもこういった体験をたくさん感じさせてあげたい(見せてあげたい)と思いましたね。

勉強に集中するため、新しい刺激や発見をするため、
普段とは違う環境、保育を離れての、知らない人たちとの共同生活や交流も、
大切な学びとして組み込まれているんですよね。




さてさて、今回の講座のテーマは、「自己理解」と「自己概念」、
と言うことで、4泊5日という限られた時間の中に、
「グループダイナミックス」「フィールドワーク」「フリートーク」「交流分析」
と盛りだくさんの内容を学ぶことができ、たくさんの気づきがありました。

今回、特に大切にしていきたと思った気づきとしては、
『自己理解・自己概念』『当たり前のことの特別な意味』
『プラスのストローク』そして、『自己肯定感』といった部分についてです。


レポートテーマの課題は、「学んだことを仕事の中でどう活かしていくか?」
と言ったこともでしたが、コースが上がるにつれ、少しずつ実践的な内容となってきます。
初級でカウンセリングの基礎を学び、中級では自分を知ること、
そして、上級では、他社理解や対人援助となっていますが、、、

一番身近な、自分を知る・理解するということの大切さは、
カウンセリングはもとより、保育と言う仕事においても、人の関わり全般、、、
人間関係(コミュニケーション)にとても大切なことだと、改めて感じました。


他者を理解するには、自分がどんなものなのか?どのような概念(価値観)を持っているかを、
しっかりと把握し、理解(ありのままを受け入れる)できていないと、難しいことです。

自分がどういった人間なのかをわかっていないと、自分の価値観を保護者や子ども、
職員に対して押し付けるということも起こりえますが、自分を知ることによって、
違う方法とることや、マイナスの面が出てしまいそうな場面で、冷静に自分を見つめなおすことや、
相手の行動(価値観にそぐわないもの)を理解する(他者理解)につながっていく事と思います。


そのためにも、普段から自分をオープンにすること(自己開示)によって、
周りからのフィードバックを受け取ることが大切になってきます
(ジョハリの4つの窓でいう開かれた窓を広げると言うこと)。
自分を知る方法の中には、エゴグラムと言った心理テストを利用する、
と言った方法もありますが、職場の中での開かれた自分、周りに対して、
オープンに接することを心がけ、保護者対応・職員関係・子どもとの関係などにおいて、
よりより関係を築いていきたい、このことを活かしていきたいとですね。


振り返りの中で出た意見として、「手を握ったり、抱きしめたりといった、
特別な意味も持たず普通にやっていたことが、特別な意味を持っていると知って、
とてもうれしかった」と言う意見がありました。

表と裏、物事には両方あって、見方を変えると、悪いと思っていたものも、
良い面が見えてくる。そして、こうだと思ってみていた先入観は、
目をつぶるといったちょっとした行動(意識)で取り除かれることもあるということ。

保育の現場において、子どもの困った行動などを見ると、
どうしても否定的に捉えがちであり、悪い部分により注目してしまいますが、
色々な角度から見ることを心がけ、先入観からや、自分の価値観から、
「悪い」と言うレッテルを子どもにはらないように、改めて、心がけていきたいと思いました。

まあ、この辺は、実際に参加してワークを体験すると、たくさんの気付きがあると思います。

悪い行動・困った行動の反対は、良い行動のように、思いますが、、、

「当たり前の行動」は、そうなるように常に努力しているから(行動しているから)当たり前になっている、
だから、見方を変えることで適切な行動
(良い行動)と見ることができます。
そうなってくると、プラスのストローク(関わり・アドラーだと勇気づけとよんでいます)をたくさん与えることができます。
そうして受け取ったたくさんの思いは、子どもの成長(大人でも)に大きなエネルギーを与えてくれます。

つい見逃してしまいがちな、子どもの何気ない行動、、、
当たり前、と言ってしまうようなことにも、しっかりと注目をして、
たくさんのプラスのストロークをしてきたいと思いますね。


そして、「人間が好きになれた」と言う言葉が、研修の反省(振り返り)で出たのが印象的でした。
人を好きになる、それには、自分を好きであること(自己肯定感を持っていること)が、
前提にあると思います。この研修で学んだこと、気づいたことを活かして、
子どもの自己肯定感を育む保育、感じられる接し方をしていきたいですね。


最後に、『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』ということがでましたが、

まさにそのとおりだと思います。しかしながら、
他人や過去を変えようとしてコミュニケーションがうまくいかない姿もよく見られます。
もし、自分がそうした状態に直面したとき、まずは、自分が変わることで周りの人も変わっていく。

これは、保育においてもそうですが、保護者対応など、人間関係全般について言えることです。
そういった、謙虚な心を大切に、常に初心を忘れず、保育と言う仕事をがんばっていきたいと思いました。