Germ ドイツ艦艇 晴海寄港 GermE

ドイツ艦艇 晴海寄港

2002.6/28 8:00-7/4 10:00 ドイツ海軍艦艇が、親善訪問の為、東京港晴海埠頭に寄港する。
4月3日にヴィルヘルムスハーフェンを出航し、地中海、インド洋、東シナ海と、地球の約半分を経由する148日間の訓練航海「Destroyer Exercise 2002(DESEX2002)」の途次の親善訪問
艦隊は2隻で、F218 Mecklenburg-Vorpommern (123級)と、F209 Rheinland-Pfalz (122級)
韓国のインチョンを出港後、日本に寄港し、シンガポールへ向かう。
ホストシップは、護衛艦さわゆき。⇒護衛艦 DD122 はつゆき 型
艦長:2等海佐 小島 昌二(こじま しょうじ)

一般公開は、29日(土曜)、30日(日曜)の 10:00-12:00 14:00-16:00に予定されている。
尚、30日(日曜)14:00-16:00は、一部情報によると、予定にない模様であるが、これは自衛隊側の公開予定に限定される可能性もある。

ドイツ海軍では、数年毎に我が国に訪問を実施しており、前回は97/10/2-10/6 FFG:F217 BAYERN, FFG:F207 BREMEN, AOL:A1443 RHON, ARL:A1414 GLUCKSBURG の4隻で寄港している。
また、当初は練習艦ドイッチェランドが単艦で寄港している時期があった。
ドイツ海軍寄港

F218、F209 の「F」は、NATO海軍の統一艦種記号で、フリゲートを表す。
艦種のランクは、一般に、巡洋艦、駆逐艦、フリゲート、コルベット、等の序列があるが、現代では必ずしも明確な物ではなく、各国海軍のそれぞれの事情により異なっている。
今回来日する艦も、海上自衛隊のヘリコプター搭載汎用護衛艦、護衛艦 DD122 はつゆき 型護衛艦 DD151 あさぎり 型護衛艦 DD101 むらさめ 型等と同種の艦であるが、対潜兵装は控えめである。

部隊指揮官:ドイツ海軍 海軍中佐 トーステン・ケーラー

F218
F218 メクレンブルグ・フォアポンメルン Mecklenburg-Vorpommern (123級)
Brandenburg class (Klasse 123)の4番艦。1996.12.6就役
D: 3,600 tons (4,490 fl) S: 29+ kts (gas turbines; 18 on diesels)
Dim: 138.85 (126.90 pp) x 16.70 (15.74 wl) x 4.35 (6.30 over sonar)
A: 8/RGM-84C Harpoon SSM (IV x 2), 1/Mk 41 Mod. 3 vertical-launch Sea Sparrow SAM complex (16 RIM-7M missiles), 2/Mk 49 RAM point-defense SAM launchers (XXI x 2; . . . RIM-116A missiles), 1/76-mm 62-cal. OTOBreda Super Rapid DP, 2/20-mm 90-cal. Rheinmetall Rh-202 AA (I x 2), 4/324-mm Mk 32 ASW TT (II x 2, fixed), 1, 2/Lynx or Super Lynx helicopters
艦長:海軍中佐 マイケル・バッデ(41) 乗員:約200名(212、内士官22) 候補生:約30名

F209
F209 ラインラント・ファルツ Rheinland-Pfalz (122級)
Bremen class (Klasse 122A) の3番艦。1983.5.9就役
D: 2,950 tons (3,800 fl) S: 30 kts
Dim: 130.00 (121.80 wl) x 14.40 x 4.26 (6.00 sonar)
A: 8/RGM-84C Harpoon SSM (IV x 2), 1/NATO Sea Sparrow SAM syst. (VIII x 1; Mk 29 launcher, 24 RIM-7M missiles), 2/Mk 49 RAM SAM launchers (XXI x 2; . . . RIM-116A missiles), 1/76-mm 62-cal. OTOBreda DP, 2/20-mm 90-cal. Rheinmetall Rh-202 AA (I x 2), 4/324-mm Mk 32 ASW TT (I x 4; 30 U.S. Mk 46 Mod. 5 torpedoes), 2/Lynx Mk 88 ASW helicopters
艦長:海軍中佐 マイケル・プレタウ(45) 乗員:約160名 候補生:約30名


参考資料:Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World 2000-01 [CD-ROM]


9/29記者会見より
パンフレット記載の予定に対し、クレタ寄港とミサイル発射訓練が追加となった為、8/25の本国帰港となっている。
今回の目的は、士官候補生の訓練と、寄港先の友好親善。日独両国海軍は良好な関係にあるが、旧知の仲でもときどき会って友好を深めることは大切である。
F218メクレンブルグ・フォアポンメルンは旧東ドイツのバルト海沿岸の州名である。対潜を主任務としており、旗艦として、司令室、作戦室、通信機能などを有する。
F209ラインラント・ファルツも、ライン川沿いのドイツの州の名前が付けられており、対潜を主任務としている。
ドイツでは男子には兵役があるが女子は志願制である。女子の実戦配備に対する問題もあり、限定入隊となっている。
士官候補生は、去年の7月に入隊し、大学に4年間就学する。この間、約3年で少尉に任官する。
今回の航海は、出港〜インド、〜韓国、〜インド、〜帰国、の4つのパートに別れており、出港からインドまでの3つのパートに、各艦約35名づつ交代で乗艦する。最後のパートは艦自体の訓練に当てられ、その為、クレタ沖ミサイル発射訓練海域でのミッションが行われる。
今年の候補生は204名(うち女子は28)で、現在約70名(うち女子は13)が乗艦している。また、他に8名の女性乗員も勤務している。
今回の寄港ではヘリコプターは搭載していないが、これは、航空機要員のスペースを、候補生に当てる為の措置である。
ドイツの水上艦部隊は5群あり、1群が駆逐艦、3群がフリゲート、1群が補給艦となっている。

公式発表

ドイツ海軍、東京再訪
6月28日から7月4日までフリゲート艦2隻が晴海埠頭に停泊

前回のドイツ海軍遠洋航海部隊の来日から5年を経て、フリゲート艦「メクレンブルク・フォアポンメルン」(約5000トン)並びに「ラインラント・プファルツ」(約4000トン)が東京に寄港することとなった。両艦は伝統にならい、ドイツの連邦州にちなんで命名されたものである。両フリゲート艦は6月28日から7月4日まで晴海埠頭に停泊し、その間一般にも公開される。一般公開日は6月29日(土)と30日(日)で、両日とも10時から12時までと14時から16時までの時間帯である。

トルステン・ケーラー中佐を司令とする航海部隊は4ヶ月にわたる遠洋航海の途上にあり、400名以上の乗員を擁している。今回の航海の主たる使命は士官候補生の教育訓練にあるが、マニラ、チンタオ、インチョンを経て東京に至る航海ルートにある友好国との関係強化も重要な使命である。寄港地はドイツ外務省との綿密な協議を経て決められたものであり、距離的に離れているにもかかわらず、航海部隊が帰国の途につくための折り返し点に東京を選んだことは、ドイツが日本との関係を重要視している表れである。

ドイツ海軍航海部隊一同は、親善友好の航海の中で、サッカーワールドカップ決勝戦が行なわれるという意味でも興味深い日本の港を訪問するのを心待ちにしており、東京でたくさんの友人ができるのを期待している。日本訪問中の最大の行事は、来日中のドイツの元首、ヨハネス・ラウ連邦大統領を艦上に迎えることである。

両フリゲート艦は7月4日に出港して、ホストシップ「さわゆき」及び日本の自衛艦隊の部隊とともに、友好親善訓練を行なう予定である。伝統的に良好な状態にある日独海軍の関係をこのような形で強化した後、航海部隊はシンガポールへと向かう。

*


参考情報


戻る TOPに戻る

新規作成日:2002年6月13日/最終更新日:2002年7月4日