海洋調査
海洋調査、古くは航海のための情報が中心でしたが、現在では、海底の探索など、広範囲に及んでいます。
わが国においては、旧海軍の水路部において、水路測量、海図作成を行っていました。
戦後、業務は海上保安庁に引き継がれ、大陸棚の調査なども任務に加わっています。
海上自衛隊においては、作戦用情報として、海洋観測が行われています。
これは、ソナーによる探索時の効果を高めるために必要なものです。
水産庁や、都道府県では、漁獲資源調査のため、海洋調査が行われています。
気象庁では、海洋気象の調査を中心に、業務が行われています。
海洋研究開発機構(旧 海洋科学技術センター) では、海底地質探査なども行っています
このほかに、各種資源探査が行われています。
観測方法
- 屈折法探査
屈折法探査は、工アガンなどにより海面付近で発せられた人工地震の波が海底の地層中を伝わる様子を観測し、解析を行うことによって海底下の構造や地盤の性質を解明する手法です。
大深度の構造を把握することや、地盤中を伝わる地震波の速さを直接求めるのに適した調査です。
海底を伝わる地震波は、直線的に並べられた海底地震計により検出されます。
- 反射法探査
反射法探査では、海底下の地層の境目で地震波が反射する性質を利用します。
海底下の様々な層で反射された波は、船尾から曳航される、ストリーマーケーブルに内蔵された、数百個のハイドロフォン(水中マイクの一種)により検出されます。
このデータを計算機で解析することにより、海底下の比較的表層の断面図を作成することができます。
観測機器: 観測項目
[水温、水質]
- 水温水深計: 水温
- 連続塩分水温水深計(CTD): 水温、塩分
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- 電気伝導度水温水深計(CTD) Conductivity-Temperature-Depth profiler: 水温、塩分
- 曳航式電気伝導度水温水深計(曳航式CTD)
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- スライド式高速曳航体: 水温、塩分
- 鉛直水温連続測定装置(XBT): 水温、塩分
- 投下式水深水温計(XBT) : 水温、塩分
- 酸素自動滴定装置: 溶在酸素量
- 多筒採水器: 溶在酸素量、栄養塩、植物色素、海水中重金属
- 多筒採水器(ロゼットサンプラー): 水質等
- 多要素観測装置(CTD用オクトパス) : 水質等
- 自動化学分析装置: 栄養塩
- 採水器: 水質
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- PH計: 水質
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- 二酸化炭素分析装置: 二酸化炭素
- タールボール採集ネット: 浮遊タールボール
- 油分採水瓶: 海水中油分
- 蛍光光度計: 海水中油分
- 原子吸光光度計: 海水中重金属
- 目視: 浮遊汚染物質
- 透明度板: 水中透明度
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[海潮流]
- 表層海流計: 海潮流
- 超音波流速計(ADCP): 海流
- 投下式水深海流計(XCP) : 海流
[底質]
- ハンドレッド 手用測鉛: 水深、底質
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- 採泥器: 底質
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- ピストンコアラー(採泥器)
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[生物]
- 採集ネット: 動植物プランクトン
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- 蛍光光度計: 植物色素
- 計量魚探: 生物
- 動物プランクトン計量システム: 生物
- モクネス曳航式多段プランクトンネット: 生物
- 魚体長測定システム: 生物
- 魚獲物重量測定システム: 生物
- クロロフィル(植物プランクトン)測定装置
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- 水中投入式クロロフィル測定装置
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[その他]
- 深海用曳航式サイドスキャンソナー(愛称:ANKOUアンコウ)
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- 深海カメラシステム
- ナローマルチビーム音響測深機
- マルチビーム測深機(シービーム)
- マルチビームソナー
マルチビームは、幅を持って個別のビームで探査するので、位置関係も掌握できるから、シングルビームで何往復もせずに一回ですむ。
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- 船底ソナー
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- 地殻熱流量計
- 音響探査装置
- 深海洋測深機
- 磁力計センサー
- ストリーマーケーブル
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音源発生器 エアガン
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ストリーマーケーブル
機密度の高い軍用のSARTASSなども基本的には同じ。
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- 三次元探査
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- 海底地震計
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参考
⇒ ソナー
⇒ 海洋調査
⇒ 海底資源開発
新規作成日:2004年5月16日/最終更新日:2009年3月4日