艦船写真の写し方(ホワイトバランス)
ホワイトバランス
露出は明るさの基準を何に求めるかがテーマだが、ホワイトバランスは、白のカラーバランスの基準を何に求めるかがテーマになる。
ホワイトバランス
フィルムの場合は、デーライト、タングステンなどのタイプがあるが、デジカメの場合は、色温度によって設定が変更できる。
ちなみに、デーライトタイプのフィルムは、デジカメの晴天に概ね対応する。
WB:ホワイトバランスの試行(2002.12.23)[D100]
A |
電球 |
蛍光燈 |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
PRE |
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ASA200-800, Aモード,f8, +1.0, Tokina ATX280 28-80mm/F2.8
WB:ホワイトバランスの試行(2003.1.1)[D100]
A |
電球 |
蛍光燈 |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
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ASA400, Aモード,f8, +1.7〜0.0, Tokina ATX280 28-80mm/F2.8
WB:ホワイトバランスの試行(2004.10.28)[D100]
A |
晴天 |
. |
. |
日没時の撮影で、「A」だと必要以上に赤くくすんでしまう。
WB:ホワイトバランスの試行(2004.10.29)[D100]
A |
晴天 |
曇天 |
晴天日影 |
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日没前の撮影。
ホワイトバランスの試行(2004.2.19)[D100]
A |
電球 |
蛍光燈 |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
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この例は、カラーチャート(Photo Print)をD100で撮影し、w(ホワイト)g(グレー)b(ブラック)をヒストグラム上で矯正した物を、Nikon Capture 4 で処理したもの。
ホワイトバランスの試行(2004.2.19/2006.5.12構成)[D100]
- |
電球 |
蛍光燈 |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
+3 |
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2700K |
.
2700K ナトリウム灯/混合灯 |
.
4800K |
.
4800K |
.
5400K |
.
6700K |
+2 |
.
2800K |
.
3000K 電球色蛍光灯 |
.
4900K |
.
5000K |
.
5600K |
.
7100K |
+1 |
.
2900K |
.
3700K 温白色蛍光灯 |
.
5000K |
.
5200K |
.
5800K |
.
7500K |
0 |
.
3000K |
.
4200K 白色蛍光灯 |
.
5200K |
.
5400K |
.
6000K |
.
8000K |
-1 |
.
3100K |
.
5000K 昼白色蛍光灯 |
.
5300K |
.
5600K |
.
6200K |
.
8400K |
-2 |
.
3200K |
.
6500K 昼光色蛍光灯 |
.
5400K |
.
5800K |
.
6400K |
.
8800K |
+3 |
.
3300K |
.
7200K 高色温度の水銀灯 |
.
5600K |
.
6000K |
.
6600K |
.
9200K(9090K) |
この例は、カラーチャート(Photo Print)をD100で撮影し、w(ホワイト)g(グレー)b(ブラック)をヒストグラム上で矯正した物を、Nikon Capture 4 で処理したもの。
WB:ホワイトバランスの試行(2004.10.22)[D70]
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
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| . |
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ASA800, Aモード,f4.5, -0.3, Nikon 18-70mm/F4.5-5.6
この例は、RAWで撮影し、Nikon Capture 4 で処理したもの。
WB:ホワイトバランスの試行(2004.10.29)[D70]
A |
電球 |
晴天 |
曇天 |
晴天日影 |
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. |
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. |
日没時の撮影。
WB:ホワイトバランスの試行(2007.5.24)[D70]
ガラス越の撮影で偏光がかかってしまう対策の試行。
左から、+3、0、-3.
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WB:ホワイトバランスの試行(2009.9.13)[D90]
一般に、オートでは太陽光に近い判断となるのだが、D90の電灯の夜景は、見事というか、電灯の補正をしている。
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
5000K |
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|
ASA400, Aモード,f8, +0.3,
WB:ホワイトバランスの試行(2009.9.16)[D90]
|
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
晴天 |
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晴天日影 |
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ASA400, Aモード,f8, +0.0,
WB:ホワイトバランスの試行(2009.9.16)[D90]
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(D70/A) |
A |
晴天 |
晴天日影 |
晴天 |
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|
晴天日影 |
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WB:ホワイトバランスの試行(2009.12.3)[D90]
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
5000K |
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|
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|
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|
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|
ASA200, Aモード,f8, -0.7,
WB:ホワイトバランスの試行(2009.12.3)[D90]
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
5000K |
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|
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ASA400, Aモード,f8, -0.7,
WB:ホワイトバランスの試行(2009.12.11)[D90]
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
5000K |
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|
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WB:ホワイトバランスの試行(2009.12.27)[D90]
下段はD70
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
5000K |
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- |
WB:ホワイトバランスの試行(2010.8.28)[D90]
A |
電球 |
蛍光燈(白色) |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
5000K |
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|
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|
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ホワイトバランス[携帯電話 SoftbankPhone 831P]
左から、自動、晴天、曇天、電球(白熱灯)。
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ホワイトバランス ブランケット
一回の撮影で、ホワイトバランスの微調整をした複数枚の画像を記録する。
蛍光灯モードを除き、1段で10M(ミレッド)幅の調整となる。
設定は最大3段づつ(振れ幅として9段)できるが、3段を超えた場合は理論上の処理で、あまり意味のあるものではないらしい。
ホワイトバランス ブランケットの試験(2006.5.21)[D70]
晴れ ASA200, Aモード, f8, +0.0, Tokina ATX 28-80mm(80mm)/F2.8 +マクロリング
WB:晴天
- |
+1 |
0 |
-1 |
- |
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- |
+2 |
0 |
-2 |
- |
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- |
+3 |
0 |
-3 |
- |
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ホワイトバランス ブランケットの試験(2006.5.20)[D200]
曇天/晴れ間 ASA100, Aモード, f8, +0.0, Tokina ATX 100-300mm(250mm)/F4
WB:オート
低気圧通過中で上空の雲がめまぐるしく流れるため、必ずしも同一日照度とはいえない部分もあるが、ブランケットは同一感度に対して処理されているので横方向の偏差は正確である。
- |
+2 |
+1 |
0 |
-1 |
-2 |
- |
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- |
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- |
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- |
+6 |
+3 |
0 |
-3 |
-6 |
- |
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. |
ホワイトバランス ブランケットの試験(2006.5.20)[D200]
曇天/晴れ間 ASA100, Aモード, f8, +0.0, Tokina ATX 100-300mm(250mm)/F4
低気圧通過中で上空の雲がめまぐるしく流れるため、必ずしも同一日照度とはいえない部分もあるが、ブランケットは同一感度に対して処理されているのでモード毎(縦方向)の偏差は正確である。
- |
A |
電球 |
蛍光燈 |
晴天 |
スピードライト |
曇天 |
晴天日影 |
+6 |
. |
. |
. |
. |
. |
. |
. |
+3 |
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4900K? |
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2800K |
.
3000K 電球色蛍光灯 |
.
4900K |
.
5000K |
.
5600K |
.
7100K |
0 |
.
5200K? |
.
3000K |
.
4200K 白色蛍光灯 |
.
5200K |
.
5400K |
.
6000K |
.
8000K |
-3 |
.
5400K? |
.
3200K |
.
6500K 昼光色蛍光灯 |
.
5400K |
.
5800K |
.
6400K |
.
8800K |
-6 |
. |
. |
. |
. |
. |
. |
. |
ミレッド
4000K: 1000000 / 4000 = 250M
3000K: 1000000 / 3000 = 333M
その差は 250M - 333M = -83M
4000Kに対して10M差は、1000000 / 260(250+10) = 3846K, 1000000 / 240(250-10) = 4167K
プリセット
デジカメのホワイトバランスは、ある意味数値上の一般設定値となる。
プラスマイナスの補正も段階的なもので、個々の現場環境に完全に一致させることは難しい。
そもそも、光の質を見極めるには、かなり高度な経験も必要だ。
この場合、プリセットが生きてくる。
被写体の前に、白いものを置いて、これを撮影する。
撮影といっても、プリセットの設定による、データ取得である。
そして、この情報を「プリセット」値として、ホワイトバランスに設定し撮影すると、その光源において適正に近い設定ができるということになる。
ここで注意が必要なのは、一口に「白いもの」と言っても実は色々で、紙なども、黄ばんだり青白かったりする。
本来は、18%のグレーカードがベストなようだが、これとて純正品は高額だ。
ということで、ある程度のところでの妥協も必要だ。
WB:ホワイトバランスの試行(2009.6.12)[D70]
ガラス越の撮影で偏光がかかってしまう対策の試行。
左から、ガラス越し(オート)、ガラス越し(プリセット)、オート、プリセット。
プリセットはガラス越しで雲に対して実施。
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WB:ホワイトバランスの試行(2009.6.12)[D200]
ガラス越の撮影で偏光がかかってしまう対策の試行。
左から、ガラス越し(オート)、ガラス越し(プリセット)、オート、プリセット。
プリセットはガラス越しで雲に対して実施。
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プリセットした雲。望遠ではないので、晴れ間の青が入った分、プリセット撮影で赤みが出たようだ。
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ホワイトバランスセッター
Kenko から「ホワイトバランスセッター」というものが発売されている。
前述のプリセット時に、本製品を装着すれば、簡単にプリセットできるというもの。
取り付けサイズ77mmで、希望小売価格(税込)\16,800だから、決してお安い代物ではない。
使い方はいたって簡単、単に撮影前にプリセットをかけるだけと思っていたら、立ち位置の変更とかがあるようだ。
すなわち、入射光式露出計同様に、被写体位置から撮影方向を向ける。
確かに、そうしないと、被写体の色そのもので騙されてしまう。
ただ、その位置に行けないとか、どうなんだろうか。
川の向こう側とか。舞台とか。
ある意味、カメラ方向ではなく、光源、例えば太陽の方向とかに向けるのが正しいような気もする。
舞台なんかの場合、指定どおりなら、真っ暗でもあり。天井の照明で上半分は明るいか・・・。
製品は、半球状のもので、ガラスだったら落としたら一発だと思ってたら、プラスチック製のようで、多少壊れても、一撃全損は免れそうだ。
フィルターに装着することから、ねじ込み式かと思えば、簡単に着脱できる。
また、ストラップもついているので、なかなか便利だ。
当方、レンズフェアでもらえることを当て込んで2006.9.1を待ちかねて申し込んだら、11/22やっと届いた。
早ければ9/10には色々試せると思っていたので、冷めたピザ状態です。外も寒いし。
メーカー側では「在庫不足で11月中旬ということでしたが・・・」
恒常的に不足しているなら、生産計画がそもそもおかしい。
また、9/1のレンズフェアを境に更に集中することは必至なわけで、実際、前回も同様だったはずで、経験が生かされていないというか・・・。
こういった事項と、品質とは、本来連動する性格のものではないが、学習能力という面であまりほめられる物でもない。
フェアのプレゼントでは「本品のみ発送が遅くなる」旨の注意でも書いておけば、少なくとも私の場合は心配はしなかったわけだが。
WB:ホワイトバランスの試行(2006.11.23)[D70]
光源 |
A |
蛍光灯 |
電灯 |
晴天 |
逆PRE |
PRE |
光源PRE |
簡易PRE |
PRE(蛍光灯) |
PRE撮影 |
蛍光灯 |
.
|
.
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. |
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|
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. |
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|
電灯 |
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ホワイトバランスセッターを試してみた。
(上段)蛍光灯下は畳の間、(下段)電灯下は板の間。
逆PREは、撮影位置のまま被写体へ向けてプリセットデータを取得。
光源PREは、撮影位置のまま光源へ向けてプリセットデータを取得。
簡易PRE、ホワイトバランスセッターの代わりに白い紙を当てて、撮影位置のまま光源へ向けてプリセットデータを取得。
PRE(蛍光灯)は、蛍光灯下のプリセットデータでの撮影。
PRE撮影は、誤ってプリセットデータの取得ではなく、撮影となったもの。
結果としては、ホワイトバランスセッターを使用して正しくプリセットデータを取得すれば、極めてRGBのバランスが保たれた撮影が出来るようだ。
光源が一様であれば、光源に向けてプリセットデータを取得しても問題は無いようだ。
また、光源が一様であれば、白い紙を当てて、光源に向けてプリセットデータを取得しても問題は無いようだ。
WB:ホワイトバランスの試行(2006.12.23)[D70]
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左から、D200,D70(オート、プリセット被写体、プリセット太陽)
日没前なのでかなり赤味がかかる光線状態である。
D200に比べてD70の補正はかなり強力であるが、デイライトフィルムの感覚を尊重するかどうかなど好みの問題もあるため、一概に優劣は決められない。
対岸など被写体との位置関係が離れていると、規定どおりのプリセットは行えないが、安易に被写体に向けてプリセットしても、あまり意味がなく、むしろ、角度は異なっても、光源そのものを当てたほうが良いようだ。
オートと比べると、微妙に赤味が消えているのがわかる。
WB:ホワイトバランスの試行(2006.12.23)[D70]
オート、電灯、プリセット照明灯
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WB:ホワイトバランスの試行(2007.1.9)[D70]
左から、オート、プリセット太陽
日没前なのでかなり赤味がかかる光線状態である。
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WB:ホワイトバランスの試行(2007.1.9)[D200]
左から、オート、プリセット太陽
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WB:ホワイトバランスの試行(2007.1.21)[D70]
左から、プリセット、オート、晴天、曇天
曇り空なのでかなりくすんでいる光線状態である。
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WB:ホワイトバランスの試行(2007.1.21)[D200]
左から、プリセット、オート、晴天、曇天
曇り空なのでかなりくすんでいる光線状態である。
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ホワイトバランスの用途例
日没直後の夕景には、ホワイトバランスを蛍光灯にすると、トワイライトな雰囲気を強調できる。
風景としての夕景を撮るには、ホワイトバランスを曇りにすると、赤みが増してよいらしい。
イルミネーションの場合、電球色を補正してしまうと白っぽくなって趣がなくなってしまう。
参考
艦船写真の写し方(撮影機材)
艦船写真の写し方(フィルター)
艦船写真の写し方(商品撮影/料理/物撮り)
デジカメの機能(設定)の色々
新規作成日:2006年11月18日/最終更新日:2010年1月13日