何とかして欲しい、自分勝手なマニア
艦船ファンが増加するのは嬉しい事ですが、自己中心の拡大は困り物です。
「海上自衛隊では、航海中に艦橋を見せるのに、海上保安庁では、観閲式の時に船橋に入れない。だから、入れるようにしろ。」と言う声があります
見たいと言う事では、もっともな希望でしょう。
しかし、さまざまな事情が有ります。
まず、護衛艦の艦橋に比べて、巡視船の船橋は狭い。また、護衛艦の乗員は、1隻200名前後だが、巡視船は50名前後と少ないから警備要員が居ない。
すなわち、航海において最も重要なブリッジの安全確保に、大きな差が有るのです。
これは一例ですが、単に希望のみを述べるのではなく、少しは事情も勘案する頭が欲しい物です。
航空機マニアは、質が悪いと言われます。
航空祭で、最前列で脚立を立てたり、周りの迷惑を顧みないと。
しかし、航空機ファン全てがその様な悪質な人ばかりでは有りません。
航空機ファンは数が多い。航空祭では簡単に10万人が集まります。
艦艇の行事は、観艦式を除けば、5000人なんて集まりません。
その意味で、悪質な人種が0.1%いるならば、航空祭では100人もの悪者が居ますが、1000人も集まらない艦船行事なら、1人居るかどうか程度です。
ファン層が広がるのは嬉しいのですが、数が増えるに従い、単に質が落ちる姿は避けたい物です。
自衛隊を応援し艦船ファンを自負するお母さんや家族連れ。
「体験航海には乳幼児の乗艦はご遠慮下さい」の注意を無視して、連れてくる人が居ます。
注意事項は、すなわち、艦船の安全な航海に対してなされている物です。
もし、乳幼児を抱いているお母さんが、バランスを失って海に落ちたらどうなるでしょう。
体験航海は即刻中止、海上自衛隊の総力を挙げて捜索救助が始まり、結果のいかんに関わらず、マスコミから、艦の安全性に付いて叩かれます。
自衛隊を応援し艦船ファンと称する人が、海上自衛隊の足を引っ張るわけです。
その様な行動をする人は、果たして、艦船ファンなのでしょうか。
艦艇は客船では有りませんから、一般乗艦者が、旅客として安全に扱われる水準ではないのです。両手がふさがっているのは非常に危険なのです。
「注意は書いてあっても、何とかなるよ」と言う傾向は何とかして欲しい所です。
躾の未熟な子供連れ
親が躾を受けずに育っている今日、仕方ないという声もありますが、躾の出来ていない子供を平気で連れてくる家族が有ります。
公開行事なので、参加資格は特にないでしょう。
しかし、僅かな時間で飽きてしまうような子供を、艦船に乗せるのは考え物です。
体験航海というのは、通常の陸上と異なる環境を体験する絶好の機会です。
しかし、狭い艦内、各種の制限や危険があります。
航海中、親の言うことを聞けず、関係者の指示に従えない程度の、オツムの乳幼児を乗せるのは、子供自身も危険だし、周りも迷惑です。
出港して、単調な航海になると、もう飽きて、狭い船内や甲板を駆け回る。はたまた、手摺やそこらじゅうのシロモノにのぼったり、一言注意しても別のところで悪さをする。
こういう躾は、家庭内で行っておくべき物。体験航海の船上では迷惑千万。
やがて、躾の無さで、溺れ死んだ場合、社会としては別に困りもしないでしょうが、関係者が迷惑します。
ホームページを作ったり、掲示板を運営したりする場合も、色々問題があります。
「自分が作っているのだから、私の勝手」と言うものでは有りません。
掲載内容のすべてが、自分のオリジナルならまだしも、本や雑誌、他のホームページからの無断転載は言語道断です。出所を明示すれば許されると勘違いしている人もいます。
軍事関係を扱う場合、特に「秘」に関することには注意する必要があります。
守秘義務を無視した公務員の情報漏洩は、すなわち犯罪です。
「関係者の了解」というのも実は怪しいもので、掲載条件と影響範囲を、正規の監理部門で充分に吟味されているのか、今一度慎重を期す必要もあるのではないかと思っています。
自分中心のマニア
活動の種類には色々有るが、かなりの人が写真を写したいだろう。
そして、より良いものを写したいだろう。
が、その為に何をするかは問題がある。
早く行って良い場所を確保するのは良い努力だろう。
が、人の前に立ちはだかるのはいかがなものだろうか。
ロープで囲った内側から見学するのは当たり前の話だ。
が、そこから一歩前に出れば、より良い条件で撮影できるのは当然である。
しかし、その後ろで影になるひとはどれほど迷惑になるだろうか。
少し位なら構わないという判断かもしれないが、一定の秩序を逸脱し始めると、収拾がつかなくなるのだ。
ある人は、報道陣に「邪魔だ」と言われた経験があると文句を言っていたが、制限線を越えていれば、言われて当然である。
自衛隊応援を自負する、ただのマニア。
体験航海や展示訓練、観艦式など、応募定員の有るものに対する応募倍率は、近年高まり、かなりの倍率となっています。
自衛隊の行事(体験航海や展示訓練、観艦式などを含む)は、広報行事です。
本来、広く国民に実際を見てもらう為のものです。
ファンやマニアも国民ですから、等しく参加することに異議はありません。
しかし「自衛隊応援」を最前面に言うなら、必要以上の参加は控えることも視野に入れるべきではないでしょうか。
海上自衛隊の5地方隊で行われる展示訓練。地元中心で参加していれば、5人の人が参加できますが、1名が掛け持ちしては、広報効果としては1/5です。
同様に2日間開催される行事。本来2人の人が参加できますが、1名が掛け持ちしては、広報効果としては1/2です。
いや、毎年参加と言うこともあるでしょうから、本来的意義からすれば「ホントに自衛隊を応援しているなら、別の人に枠を譲って欲しい」と言うこともあるのではないでしようか。
自衛隊応援を自負するマニア、実は本人の趣味の為の権利主張だけで、実際には自衛隊の応援にはなっていない場合もあるのです。
⇒ もう少し見識を持って欲しい、言いたい放題の艦船マニア
⇒ 撮影マナー
新規作成日:2001年5月12日/最終更新日:2002年12月24日