中部電力浜岡原子力発電所の停止要請??

毎度おとぼけの困った内閣だが。。。
菅総理の「国民の皆さんへ」と始まった会見で、中部電力浜岡原子力発電所の停止要請が発表された。

東海地震の差し迫った危険性の為、安全性が確保できるまで、運転停止だそうな。
夏場のピーク時には、他の電力会社からの電力融通や、揚水式発電でまかなえるという。

揚水式発電とは調べて知ったつもりなんだろうが。。。
揚水によって発電するわけだが、揚水するときに発電するのではなく、揚水しておいて発電することまで理解しているのだろうか。。。
通常の水力発電は、貯水池からの放水時に発電するわけで、この点は揚水式発電も同じだが、貯水池の水は、流せば減って行き、雨が継続して降らなければ発電できなくなってゆく。
ここで、揚水式発電は、下流にも貯水池があり、発電時に放流した水をここで貯めて置いて、後でくみ上げて、次の発電に供するため、永続的に発電できるのがミソだ。
が、大事なことは、くみ上げるという処理である。
自然にくみあがってくれれば何も言うことはないが、そんな物理法則に反する事があるわけが無い。
すなわち、日中のピーク時には貯水池の水によって発電し、夜間の電力余裕時に、ポンプでくみ上げて上流の貯水池に水を移すのである。
この結果、翌日のピーク時に電力を補う事ができるのである。
そして問題は、この夜間電力のほとんどを、原子力発電によってまかなっているという事実がある。
浜岡の原発の発電量が約13%というのは、中部電力の設備全体の中の割合であって、通常の時間帯のシェアはそんな低い割合ではない。
他の設備でまかなうというのは、すなわち火力発電による。
ここで、その燃料需要というのは、原発を含んだ安定運用を前提で見積もられているから、いきなり火力を使えばよいというものでもない。
燃料コスト、燃料の輸送能力、需給逼迫による燃料高騰、そして燃やすことによる二酸化炭素排出による地球温暖化の問題がある。

そもそも、浜岡が東海地震によって危険を言うなら、他の原発の直下型地震の確率は低いからほっといてもよいということなのだろうか。

また、運転を停止すればよいというが、福島の原発は、地震によって安全に停止した。
が、燃料冷却のシステムが、その後の津波によって喪失し、今般の問題となっている。
そして、運転中だった原子炉のみならず、定期点検で停止していた原子炉の燃料貯蔵施設も、冷却のシステムには依存していて、長期間の対応が必要なシロモノだ。
すなわち、止めれば安全などという、シロウトレベルの空想では、何ら解決を見ないということが問題だ。

わざわざ「国民の皆さんへ」と言うあたりが、パフォーマンスに過ぎないことを如実に物語っている。


2011.5.9 中部電力は、浜岡原発停止について発表した。
無能な総理の発言に耳を傾けること自体問題だが。。。
まあ、原発代替の余分な燃料費の請求、原発停止による燃料の国際価格高騰の差額請求、停止原発の意地管理費の請求、同関連課税の免税申請、等、しかるべきことはやっていただきたい。
電気料金は比例計算で値上げしてもいいんじゃないの? 原発の必要性が理解できるわけだから。

また、中部電力の水野明久社長は9日の会見で、「50ヘルツ地域への電力融通を取りやめる」と述べ、東京電力管内への供給を停止することを明らかにした。
夏の暑さが楽しみだ。


火力発電による負担増は、約2500億円らしいがこれは誰が負担するんだろうか。
海江田大臣は「金融支援は行う」って言うが、金融支援は返済が要るでしょ?
返さなきゃいけないお金なら、電気料金を値上げしてまかなえば簡単。


参考
中部電力浜岡原子力発電所の停止要請??



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新規作成日:2011年5月7日/最終更新日:2011年5月7日