なんかおかしい民主党

自民党の長期単独政権の時代が終焉を迎え、保守乱立の時代となっている。
政党は離合集散を繰り返し、流派を覚えるのも大変だ。
かつて自由民権運動を命を懸けて闘った板垣退助の自由党の名を、かってに名乗るところも出ている。

保守勢力の新しい旗手となろうとしているのが、民主党だった。
が、その内情は、各勢力の集合体に過ぎない様だ。
党首選挙の結果に対して、異を唱え従わないなど、民主主義の冒涜に他ならない。

果たして、鳩山代表が辞任した。
党首の意思決定に対して「個人が勝手に決めるな」という発言は、リーダーシップの制限だろう。
いちいち全員に図るなら、リーダーは要らない。

さて、今回の鳩山氏辞任と、後任の選挙についてはちと問題がある。
後任は選挙によらず、話し合いでなどという声もある。

前回の党首選挙においては、確かサポーターと称して、1000円を支払う事により、国民誰でも投票できたはずだ。
その投票結果は、微力かもしれないが、投票制度として有効だったはずである。
にもかかわらず、一部の議員が党首の施策に異を唱え、党首を引き摺り下ろしたのである。
製品を買った場合、保証期間がある。通常一年だろう。
一般に、サービスを受ける場合、その内容、期間が定まっている。

党首選挙は、製品でもサービスでもないのだが、有償で事を運んだ以上、それなりの責任があるのではなかろうか。
任期2年、言わば保証期間内の降板と言うのは、無責任極まりなかろう。
選挙の結果を、党が保証しなかったのだから、返金とかするのだろうか。
あるいは、再選挙に、無償で参加させるのだろうか。

「後任は選挙によらず、話し合いで」などという声は、こういった事情を全く無視した暴論であろう。

悪く考えれば、不正な集金ではなかろうか。
出資法に違反するのではなかろうか。

もちろん、恐らく的確に違法とする法律は存在しないかもしれない。
しかし、国民の為の、第二の保守勢力を標榜するなら、このような馬鹿にした展開はないだろう。

前回の選挙で、鳩山氏と分けた菅氏が立候補する。
むしろ、鳩山氏と、再度信任投票をすべきではなかろうか。

菅氏が、岡田氏に対して、「幹事長にするから、選挙によらずに」と持ち掛けたらしいが、これも馬鹿にした話だ。
「党の安定の為に選挙によらず」と言うなら、相手を党首として、みずからは補佐するのがスマートだ。
かつて、自民社会連立時に、弱小勢力の社会党党首の村山氏を総理に迎え、安定した内閣が樹立された。
要するに、自分が党首をやりたくて、他の誰がなっても協力するつもりのない面々が揃っている様では、国民の信任は得られないであろう。

建設的意見の出せない、単なる野党なら、勢力はバラバラの方が都合が良い。
与党の揚げ足取りなら、彩り程度で十分だ。

自由党と民主党が合同すると、「自由民主党」になるのだろうか・・・。


さて、2002.12.10国会議員による選挙が行われて、党首が決定した。
党が、独自にやるのは別に構わない。
が、「国民の」と言うことを、大声で言うなら、この結論は承認しがたい。
前回選挙において、国民サポータの意見を加味して党首が決定した。
国民は、鳩山さんを希望した。
しかし、それを不服として現状がある。
国民の声を代表するなら、前回選挙の結果を尊重して行かなければなるまい。
それが出来ずに今日がある以上、国民を無視して、民主党はわが道を行くとしか言いようがないし、「国民の」と言う単語は使ってもらいたくないものだ。


2004.5 年金問題で追求の先鋒となっていた菅代表自らが、所轄官庁たる厚生大臣時代に年金を支払わなかったという間抜けな事件が明るみに出た。
当初、強気だったが、あえなく沈没した。
そして後任として調整していた小沢副代表も、未払い期間があるとして代表を辞退した。
こんな状態では、とても信認できる党の姿は見えてこない。

国民年金未納の厚生大臣(当時)


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新規作成日:2002年12月6日/最終更新日:2004年5月19日