竹島(独島)に見る韓国との問題
竹島、日本海の対馬沖にある、わが国の領土である。
が、これを韓国は、自国の領土として、独島(ドクト)と名づけている。
この島の帰属が怪しくなったのは、当時の韓国大統領李承晩が、日本海の上に線を引いたことに始まる。
もともと竹島は、日本の領土であったが、李承晩大統領はこれを無視し、竹島を自国の領土としてこの線の内側に置いた。
以来、両国の間で、もめている。
尚、この李ライン自体も国際的には不当はなはだしいもので、やがて消滅している。
が、韓国政府は、ここに軍隊を派遣し、構築物を設けるなどして、既成事実化しようとしている。
21世紀というのに極めて幼稚な発想だ。
かつての軍事力を背景にした覇権の時代ならともかく、世界平和や平和的解決からは程遠いものだ。
例えば、尖閣諸島については、日本、中国、台湾の間で、未解決となっている。
が、いずれの国も、軍隊による占有は行わず、現状維持のまま解決に向けての話し合いがもたれている。
周辺の海底油田に関しても、中国の主張するEEZではなく、日本の主張するEEZの境界をもって、中国は開発を始めている。
これらは、近代の国際常識にもとずく極めて賢い政治的判断である。
対する韓国の姿勢は、押さえていれば勝ちというもので、軍事力による衝突をも辞さないという、野蛮なものである。
力で取り返せば済むということなのか。
ま、4000年の歴史を持つ大国である中国と、世界地図の上でも見え隠れする程度の極東の弱小国との違いということだろうか。
韓国政府は日本に対して、竹島の表記にあたり、最低限「竹島(独島)」の表記を要求している。
これは、双方の主張を反映して、併記すべきだというものである。
2005.8.15の市民によるNHK討論でも、韓国側の参加者は、日本の教科書や、NHKの表記に対して、「竹島」ではなく、「竹島(独島)」としないのは失礼だと主張した。
が、同席した桜井よしこさんによれば、韓国の教科書には「独島」としか表記されていないという。
他国に要求する割には、自国では対応していないというのは、説得力がない。
さて、韓国海軍では、新型揚陸艦を建造しているという。
艦名は、独島(ドクト)だそうだ。
既成事実を作り続ければ勝てるという発想は、この場合、前近代的以外の何ものでもない。
そもそも名称というのは、呼ぶ側が命名する。
カンガルーなどは、白人が現地人に動物名を聞いたときに「カンガルー(わからない)」と答えたことによる命名だ。
その意味では、ソウルなどは日本人が京城と記載しても、別に勝手である。
韓国では、日本の天皇陛下のことをいまだに「日帝」と呼ぶらしい。
これこそ、他国の国家元首に対して非礼極まりない。
もちろん、こういった対応は、諸外国に理解されるものではない。
韓国海軍の新型揚陸艦「独島」
艦名表記に当たっては「独島(竹島)」とするべきだろう。
或いは、日本語翻訳にしたということで、韓国海軍型揚陸艦「竹島」と表記するのも良いだろう。
或いは、海上自衛隊に編入されるのだろうか。
もっとも、30年から遅れている造船技術では、プラモデルのように形だけはいくらでも作れても、船として外洋で行動できるかどうかははなはだ疑問である。
世界は21世紀だが、朝鮮半島ではいまだに20世紀前半の戦争時代が続いている。
徴兵し南北で銃を向け合うなど、先進国の姿ではないだろう。
2006.5.13 ちょっと調べ物をしていたら、
> 独島(トクト)を「朝鮮の江原道に属する島」と記録した17世紀の日本の公文書が26日公開された。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/02/27/20060227000001.html
なんてのが目に付いたんで見てみたら・・・
「朝鮮の八道」で、その一つの「江原道」の下に「竹嶋」とは書いてあるのだが・・・。
1.「此の道中竹嶋松嶋有り」とは書いてあるが、「朝鮮の江原道に属する島」とは書いていないぞ。
海路の道中(途上)の事だと思うのだが。
道中の意味は、「その中」というより、「旅の道中」が素直な日本語だが。
所属の意味なら「道内」だろう。
東海道中膝栗毛とか、道内在住とか、日本語の意味を勉強してもらいたい。
2.「竹嶋」であって、「独島」とは書いていないぞ。
現地の名称がついていない段階で、既にどちらの名前か決まっているではないか。
韓国領有の証拠のつもりのようだが・・・、大きく取り上げるほど「日本古来の領土」の証明になるのだが・・・。
参考
李ライン
新規作成日:2005年8月17日/最終更新日:2006年5月13日