日本で見られる 艦船ガイド

イカロスMOOK 「日本で見られる 艦船ガイド」
イカロス出版(株) Jwings別冊 菊池雅之・柿谷哲也 著
日本で見られる 艦船ガイド
A5版 163ページ \1200+税
雑誌コード 61779-26 ISBN4-87149-213-3 C9456 \1200E

海上自衛隊の艦艇と、海上保安庁の船艇を、型別に写真とデータで紹介した、カジュアルな1冊です。
値段も大きさも、お手ごろではないでしょうか。 今迄のガイド本が、完全なカタログか、或いはラフな写真集であったのに対し、 柔らかい表現と、カジュアルな体裁、それでいて、各型を網羅的に紹介した、 斬新な1冊です。
今回、不肖私めが僅かながら、柿谷さんのお手伝いをさせていただきました。 −サークル会報と違い、本物の出版は結構大変です−
今回のテーマは、艦船マニア向けと言うより、これを機会に艦船にも目をむけてもらおうと言うものなので、既に艦船に親しんでいる方々にとっては、今更の内容かも知れません。
これを片手に、新たな艦船ファンが増える事を期待しています。

経緯的には、柿谷さんの支援と言う事でしたが、「文」の筆頭に明示されてしまいました・・・。(弘の字が広と間違ってます)
実際は、海上保安庁船艇についての、写真、記事の情報、船名所属情報、部署組織情報 等の支援です。
その範囲で、正誤補足など気の付いた点を、アンオフィシャルですが、以下に記載します。


  • p91 巡視船 みうら型
    PL32みうら ⇒ PL22みうら
  • p94 巡視船 しれとこ型
    同型船 PL113 あしずり ⇒ PL113 のじま
  • p95 巡視船 おき型(旧のじま型)
    写真の船は、撮影当時、PL01のじま でしたが、配属先変更に伴い、船名が「おき」に変わっています。
  • p97 巡視船 なつい型(旧てしお型)
    写真のキャプションの撮影日 99年 ⇒ 95年
  • p100 巡視船 くなしり型
    PM70みやけ 昭和48年1月225日 ⇒ 昭和48年1月25日
  • p101 巡視船 びほろ型
    PM78いしかり(根室) ⇒ PM78いしかり(釧路)
  • p105 びざん型 写真キャプション
    写真の船は、撮影当時、PS06びざん でしたが、配属先変更に伴い、船名が「ばんな」に変わっています。
  • p106 あかぎ型 写真キャプション
    PS101あかぎ ⇒ PS102つくば
  • p112 下から2行目
    協力な監視取り締りの担い手と ⇒ 強力な監視取り締りの担い手と
  • p116 巡視艇 すずかぜ型
    CL75やなかぜ(浜田) ⇒ CL75ひのかぜ(下津)
    CL76わしかぜ(金沢) ⇒ CL76とさつばき(土佐清水)
  • p118 放射能調査艇 かつれん型
    MS03 かつれん (中条) ⇒ MS03 かつれん (中城)
  • p118 オイルフェンス展張艇 M101型
    OX03 M103 (衣浦) が記載漏れ

  • 船名、所属などは、随時変更されているので、基本的に出版期日時点(99.4)の状況に対する正誤以外は、ここでは記載しません。
  • p158 組織図
    下端 第1〜第11管区海上保安部 ⇒ 第1〜第11管区海上保安本部

私は出版業界のものでは有りませんが、仕事柄、点検照合についてはうるさいつもりなのですが・・・、ちまちま有りますね〜。
原因の一つは、パソコンの仮名漢字変換の段階のミスです(^^ゞ。実は「入れた手のお茶」に匹敵するポカも2回有りまして・・・(校正段階で自力撃墜しましたが)。
また、電子化作業ゆえの間違い、複写ミスなども、いろいろな段階で起きてしまいます。

また、私の関与した部分ではありませんが、気の付いた点として。


  • p26 たちかぜ型
    DATAの兵装
    艦対空ミサイルターターシステム ⇒ 艦対空ミサイルスタンダードSM1(MR) 5in54cal単装速射砲×2 は「たちかぜ」以外の2隻で、「たちかぜ」は護衛艦隊旗艦設備を設けたため×1
  • p28 はたかぜ型
    DATAの兵装
    チャフ発射機の記載があるが、基本的に記載されていない他の護衛艦すべてにも搭載されている。
  • p33 むらさめ型
    DATAの兵装
    対艦ミサイルSSM-1B装置の記載は、その運用も可能というもので、ハープーンも適宜運用される。
  • p34 やまぐも型
    ページ数の関係と思われるが、一般に、新造時ASROC搭載の「やまぐも型」、新造時DASH搭載の「みねぐも型」は分けられている。また「やまぐも型」の後期3隻を「あおくも型」とする場合もある。
  • p37 いしかり型
    巡回・沿岸〜 ⇒ 近海・沿岸〜 の間違いと思われる。
    〜駆使するシステム ⇒ 〜駆動するシステム の間違いと思われる。
  • p39 ちくご型
    DE219いわせ、DE220ちとせ は解役されている。 DATAの兵装
    40mm機関砲(CIWS) ⇒ 40mm連装機関砲
  • p47 あつみ型
    3隻とも地方隊に配属されている ⇒ 1隻は除籍され2隻は地方隊に配属されている DATAの兵装
    40mm機関砲×2 ⇒ 40mm連装機関砲×1
  • p49 LCU1号型
    DATAの乗員
    注:は単なる誤植で、この欄には要りません
  • p60 ふくえ型
    基準日直後に除籍されてしまいました
  • p79 はやせ型
    ASU462 ⇒ ASU7020
  • p143
    呉地方隊 阪神基地隊 の 第1港湾哨戒隊は、すでに解隊済み。
  • p164
    「協力」の記載は、写真提供を頂いたものに限られていると思われます。
    特に、海上保安庁の各部署におかれましては、個別の確認などにおいて、色々とご説明をいただいたりしております。
  • 同型船の数について。
    姉妹船として他に何隻あるかと言う考え方が多いですが、この本では、全部で何隻と数えています。従って、姉妹船0の場合は、同型船1となっています。
  • 「船を見にゆこう」で、一般的な紹介しかない点について。
    現地に詳しい人にとっては、当然とされるような場所でも、公園などと同じ感覚で利用できない場合等、紹介できない事情が有ります。
  • 部署の所在地、連絡先について。
    海上自衛隊、海上保安庁 共に、本来の業務が有ります。所在地、連絡先についても、一般広報業務を主としている窓口と言うわけでは有りませんので、利用に当たっては、迷惑のかからないような配慮が必要と思います。
  • 文章表現と、解説の水準
    細かく見ると、正式には別の表現が正しいような場合も多々有ります。 が、それでは入門書として判りづらい面も有りますので、この本では、受け入れやすい表現になっています。ですから、詳しい人が突っ込めば異なる表現が正しいような場合も多々有りますので、詳しく理解して行くに連れ、自分で研究して行く事をお勧めします。



イカロス出版
元々「エアライン」などの航空機専門の出版社だったが、98年秋より「Jwings」という、陸海空自衛隊を含む雑誌を出版している。




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新規作成日:1999年5月29日/最終更新日:2001年6月18日