まるしんの米の用語辞典?

あいがもさいばい (アイガモ栽培)

 アイガモを利用した農法。田植え2〜3週間後に放鳥。穂が実るころカモを引き上げる。カモによる除草や防虫、泳きまわることにより、田圃の水の中に新鮮な空気を取り入れたり、稲と稲との隙間をあけ風通しを良くし、稲の生育を助ける。

 問題点はカモのフンがN肥料の過多になり、味の劣化に繋がることがあり、こまかい注意が必要。カモ放流中は野犬よけのシードやカモ小屋など手間と費用が大きく、また引き上げたカモの処分に頭悩ます生産者が多い。食肉用として出荷するには引き上げ後に太らせなくてはならず、売れてもそのエサ代に見合う収入にはならない。

 アイガモ栽培の最大の利点は消費者へのアピールが強いこと。アイガモ栽培ということだけで、説明なしで販売できること。
あおがり(青刈り)

 収穫前に稲刈りすること。国から補償金が出る。

減反制度により、作ってはいけない田圃を荒らさないために田植えをして、穂が出る頃に刈り取る。

豊作が見込まれる年、国からの要請により青刈りをする。豊作による米の価格の下げを防ぐために。

全国的に見れば豊作傾向だが、ある地区は著しい不作が予想されるとき。このまま収穫して、収入を得るよりも国からの青刈りによる補償金の方が上の場合、青刈り希望をする生産者が殺到するという。

早めに青刈りして、国からの保証金をきっちりもらい受け、刈った後に発生する二番穂を育て、それを収穫し販売する農家も少ないけれど存在する。当然二番穂だから品質は悪いが、価格は安いため右から左に売れていく。もちろん、ルール違反であり生産者のモラルを問う。
あおせん(青線)

昭和三十年はじめまであったいわゆる風俗の赤線・青線ことではない。

 米の水分含量は上限が16%とされている。下限はない。事実上の上限は15.5%とされている。それ以上水分が多いと、長期貯蔵の場合、カビや古米臭いの原因や精米機の故障の原因になる。(逆に水分が極端に少ないと胴割れおきやすい。)

 そこで水分が16%以上の米を検査証明書に青い線を引き、保管上別に分け、なるべく早期に販売するように心がける。しかし、青線の米として評価低く、倉庫の在庫に残ること多く、規格外の米として販売されることが多い
あおまい(青米)

正式には青未熟粒。果皮に葉緑素が残っている緑色のものをいい、一般に成熟が不十分なものほど緑色は濃い。葉緑素が残っていても透明度が高く、よく成熟している粒は活青米(いきあおまい)として整粒として扱う。(参考株式会社ケット ライスミュージアムより)

 極早稲種は活青米多く、米袋開けたならばほとんど緑色(に見えた)米があり、精米すると、新米の香りが広がり精米後の取れた糠は緑色に染まっていることがある。
あおみじゅくりゅう(青未熟粒)

成熟の不足から発生する未熟粒のうち、果皮に葉緑素が残っているものを青未熟粒という。成熟が不十分な粒ほど緑色が濃く、縦溝も深くなる。葉緑素が残っていても透明度が高くて成熟している米を活青米(いきあおまい)と位置ずけられ、整粒として取り扱わられる。

 早生種に多く見られ、精米すると糠まで緑色に染まることもある。以前、ネート・オクーションで、活き青・青米を集めて緑米として販売したのを見たことがある。(古代米の青米・緑米とは異なる。)はたして、緑色の米が炊けるのかしら。?怪しいものである。
あおもりさんまい(青森産米)

 一昔前の分類(改正前)では、青森産・北海道産の米は一部を除いて4〜5類あつかいされ、政府米・徳用上米の御用達米。しかし近年、津軽ロマンという、やや悪かった青森米のイメージを一掃するおいしいブランド銘柄米が登場。その後も、新しい魅力的な銘柄も出きて、将来伸び率が期待されている。

 地球温暖化の影響もあり、魚沼米の気候条件が今現在は、山形内陸部に移っており、やがって青森にたっするのではと、一部の人たちに希望を込めて堅く信じられている。

 かって、鳥もまたぐ米とされ、まずい米の代表産地は新潟米であった。それが、コシヒカリが登場して以来、自他とも認めるおいしい米の代名詞になった。10年後・20年後あるいは近い将来、青森米がその地位になる可能性は大きいかもしれない
あきたこまち

説明無用の有名品種米。秋田生まれの絶世の美人小野小町にちなみ、おいしい米の名声を得るようにと願いをこめての、あきたこまちと名付けられた。命名の際、米の品種名は当時ほとんどが五文字。また秋田の名前入れることがかえって全国に産地が広がりにくくなる恐れがあることから、た抜きのあきこまちと命名されそうにもなった。たぬき論争は有名な命名秘話。

 現在は東北各地を始め関東・中部・近畿・中国・四国・九州と幅広く作付けされている。
あきたさんまい(秋田産米)

 ご存じあきたこまちの故郷。秋田県の作付けの80%以上の作付けはあきたこまちである。県内は八郎潟を干拓し大規模農業をめざした大潟村や、南部の由利産ササニシキは、宮城県北部とともに美味しいササニシキの産地として有名である。(近年はササニニキの生産は大幅に減少している。)
あぜ(畦)

 水田と水田との間に土を盛り上げたて作った提。水田を仕切るほか、資材運搬や水田管理のための道路にもなる。春先の畦ぬり作業は大切な仕事。田圃の水が漏れないように畦を固める。昔は手作業の重労働であったが今は専門の機械での作業になった。
 
 深水管理する場合は畦作りは特に慎重に丈夫に作らなければならない。畦が脆いと水が漏れ深水管理の意味がなさない。

 棚田のような畦をはりめぐらし、傾斜地では土地を有効活用している。平坦地では昔は水管理や作業の関係、所有者の関係などから昔は小さくさえぎられていた。最近では、土木作業の進化や農作業の機械化から作業効率の面から、一枚の面積が10アール。または30アールの水田が増え、畦道も農業機械を通すために幅広く作られることがあり、この場合農道と呼ぶ。

 畦道における除草は害虫予防のため大切な作業。有機栽培・無農薬栽培農家にとり、夏の炎天下の手作業による除草は重労働。
あとぴー(アトピー)

 現代病のひとつ。アトピーについての症状や原因、予防、治療は省く。(医学・医療の専門書を参考されたし。)大気汚染や食品添加物・身の回りにおける化学物質・農薬・寄生虫の防除・無菌化症候群など複数の原因が融合とされたて発症する(らしい)。

 米アトピーに限っては、減農薬・無農薬米・慣行栽培にかかわらず、玄米・胚芽米食はお勧めできない。たんぱく質の少ない米を過当精米により糠質を徹底的に取り除いたお米がお勧め。米のうまみ層まで削ってしまうので、当然おいしくはない。低アルゲン米も市販されているがかなりの高価。 
あふりかいね(アフリカ稲)

 西アフリカで栽培されてきたアフリカ稲は干ばつや病害虫に強く、荒れた大地でも育つという、たくましい稲である。ただ収穫量が少ないのが欠点。そこで、日本の研究家チームが中心になってアジア稲と交配し、新アフリカ稲(ネリカ)を開発した。飢餓から抜け出すための救世主として期待されている。
あみろーす(アミロース)

 うるち米のデンプンは一般に20%のアミロペクチンと80%のアミロースからできている。アミロースは、アミロベクチンと比べて、炊飯時に熱糊化しにくく、アミロースを多く含量すると、ご飯は堅くなりポロボロにある。おいしい米のアミロース含量は17%以下とされている。

 アミロースが極端に少ないのが、もち米である。最近はミルキークィーンを代表とする低アミロース米が多く栽培されるようになってきた。  (参考・おいしいコメはどこがちがう 農文協編 )
あめりかまい(アメリカ米)

 アメリカ米は1998年度作付け面積1291000ha。長粒種77.8% 中粒種21.5% 単粒種0.7%。日本向けは9000ha 74000トン。主にカリフォルニア州で生産される。あきたこまちやコシヒカリを日本向けに力をいれている。代表的品種は中粒種のカリフォルニァローズ。

 アメリカにおいて日本食は人気あり、寿司屋・和食店で使われている米は中粒種がほとんどである。
あらおこし(荒越こし)

 田圃にトラクターを入れて、固まった土を掘り起こすこと。深さ20センチくらいの刃が何枚も回転するロータリーという部分でこまかくくだいていく。昔は手作業で、非常に体力の消耗とと手間がかかる作業であった。(田圃の謎・村野まさよし・ユージン社より引用)
あらびきげんまい(荒引き玄米)

玄米の軽く傷つけた精米。見かけは玄米にちかい。これにより、圧力釜なしでも普通の炊飯器でも玄米食を炊飯できる。
ありがすれ(ありがすれ)

相場用語。本来あるべきものがない状態を指す。米市場において、値崩れ防止のため米を調整保存という名のもとに市場から隠すことが、ほぼ通年のように行われている。調整保存により市場・入札価格の暴落は防げても、調整保存された米は古米となり、国による保管料の増加を招き余剰米を増加させる。一時しのぎの政策を得意とする我が国らしい政策である。(国からの助成=税金の負担増)
あるぎっとさいばい(アルギット栽培)

 北欧で獲れるアルギット海草を肥料として富山県砺波市・高岡市が主な生産地。減農薬・無化学肥料米(品種はコシヒカリ)。海草アルギットに含まれる豊富な糖質を含むアルギン酸やミネラルを利用し、健康な土作り、稲作りをめざす。

 県内販売ならび生産者直売は一切行わず、卸をとおさなければ仕入れることはできない。売ることはプロにまかせ、作るのはプロに任して欲しいが代表の言葉。産直しない方法は、米穀店から見れば魅力。そのぶん加算金が他の減農薬米より高いのはしかたがないか。

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