まるしんの米の用語辞典?

いしかわさんまい(石川産米)

 どちらかというと、関西方面に流通し首都圏では一卸除いてあまり見ることはできない。石川県の米は加賀産と能登産と二つに分けられる。能登産の一部の地域は石川県の魚沼米と称されている産地がある(らしい。)

 コシヒカリが主な作付け米。ほほほの穂は、どこに行ってしまったのだろうか?最近は低アミローズ米の夢こごちの作付けも広がる。篤農家の多い産地でもあり、能美郡という狭い地域だけでも、私が知っている限りにおいて、岡元農場・番場農場・林農産・松本万年農場・北次農場と、お互いに切磋琢磨して良質米作りに励んでいる。
いせひかり(イセヒカリ)

伊勢神宮の神田から生まれたお米。平成元年に伊勢神宮神田のコシヒカリが台風でこけた中に、2株だけ立っていたのが始まり。平成9年にイセヒカリと命名。 稈は太く短い。コシヒカリより1週間晩生。品種登録なし。

コシヒカリの突然変異種と言われている。大変な硬質米であり炊飯するのに六時間は水に浸けておいてから、炊かないとボロボロなご飯になってしまう。

 そのストリー性から関西の小売店から関心が高まり、その種子が全国に伝わり栽培が広がりつつある。ただ産地品種銘柄に登録されていないので、イセヒカリのブランド名を表示できない。

当店では、過去に景品用とし仕入、三合パックに小分けして配ったことがある。そのときは硬質米を(皇室米)ともじったことがある。今現在は仕入ていないし、今後、仕入れる予定もない。
いでんしくみかえさくもつ(遺伝子組み替え作物)

 従来の品種改良は種と種の交配によって行われ、たとえばササニシキとコシヒカリと交配して、新品種ササコシという米を作りあげていた。しかし、コシヒカリとリンゴの富士との交配は、無理。つまり異種による交配は不可能。せめて種間交配までだ。だが、遺伝子組み換えにより、これららの事が可能になる。極端なことを言えば植物と動物との遺伝子組み替えも可能ということだ。イネの遺伝子に花粉症の人間の抗体を組み入れて、花粉症に効くという米が今、作られるようとしている。

 遺伝子組み換え作物は今現在、二つの方向に分かれつつある。ひとつは、米国の耐病耐虫性の遺伝子組み換え作物。代表的な作物はおける大豆・とうもろこし・綿花。雑草や害虫を殺す遺伝子を組み込んだ作物である。これにより、農薬代のコストの大幅な節減や労力から開放される。しかし、人間が口にしての安全への懸念は指摘されている。

 もうひとつは、日本が研究が先行しているが、医療用としての組み換え作物。花粉症に効く米が現在特許申請である。中村靖彦著の「食の世界にいま何がおきているのか」(岩波新書)によると、

1..ゴールデン・ライス(プロビタミンA稲)
 ベータカロチンを植物内で合成するため三種類の遺伝子を、イネの種子のなかで発現させる。
2.フェリチン米
 鉄貯蔵蛋白質のフェリチンを、稲の種子のなかで発現させる。
3.食べるワクチン。
 コレラ毒素、病原性大腸菌、B型肝炎ウィルス、歯の歯周病ワクチンなど。
4.血清コレステロール値低下米
  ダイズ、グリシニンという蛋白質を稲の種子の中に発現させる。
5.高血圧予防米
  血圧を下げるアミノ酸を稲の種子の中に発現させる。
6.糖尿病治療米

さして、その他にも危険物を無力にする作物。つまり地雷原に種をまき、植え付け、地雷の効力をなくす作物。まるでSFの世界の話しのようだが、実現に向けて研究されている。また、カドミやダイオキシンに汚染された土地をきれいな土地に帰る作物など。
いなけい(稲経)     (taisaさんのサイト「農政を読む」より全文。)

 稲経の役割は平成15年産米により役割は終わる。

正式名は「稲作安定対策」。平成10年自主流通米市場において、それまであった上下の値幅制限が撤廃された。米の価格は不安定になった。これにより農家の所得が保障ができなくなった。自主米の入札市場は,より自由化され,コメの価格が騰落する幅も,より大きなものとなってしまう。
 
そもそも値幅制限ルールは,生産者にとっては所得を担保する役割を演じていた。これにより,コメの再生産が保証されていた。値幅制限の持つ意味は,日本の稲作を支えるという,きわめて重要なものであったと言える。。
 したがって,値幅制限ルールの撤廃は,日本の稲作に多大な影響を与えてしまう。そこで,値幅制限ルールに代わる「生産者所得を保証する制度」が強く求められ、これが,「稲作安定対策」。通称「稲経」と呼ばれる制度。

端的には,「収入保険」といった性格を持つ制度,と言える。稲経は「保険」的な性格を有するために,生産者の掛け金が必要。また,米価が下落した時にのみ「補てん金」が支払われるため,従来の様に「ばらまき」的な助成金ではなくなっている。

稲経は「保険」的な性格を有する。そこで「保険」に入るかどうか?生産者は,まずこの点について判断しなければならない。従来の助成金である「良質米奨励金」や「自主流通対策費」などは,自主米であれば自動的に交付されてもらえた。

これ以上詳しく知りたい方は、質問はhttp://okome.hotspace.jp/
いね(稲)  

イネ科の栽培一年草。

語源として

語源は稲(いね)(い−ぬぇ)  i(確かに)−nwe(根)  確かに(食の)根本となるもの

いね(稲) 種として

 単子葉イネ科の植物 イネは大きく分けて、アフフリカイネとアジアイネに分かれる。アジアイネ(サテイバ種)は、ジャボニカ、インディカ、ジャバニカに分けることができる。アジアイネの故郷は中国南部の雲南とラオス、タイ、ビルマにかけて広がる山岳地帯ではないかとされている。

 そこから、北の方に広がったのが寒さに強く、日本などの温帯に向くジャポニカ。南に下って、高温多湿の気候や雨期・乾期の変化になれたのが、インディカ。さらに、熱帯に広がり暑さ寒さに強く、乾いた大地でも育つジャバニカ。

 その後、西に広がり、イタリア・アフリカ地中海沿岸・マダガスカル・南米まで広がる。これらの3つの種は長い間それぞれの土地の気候になじんで育ち、種が長い時をへて、個別に育ち原種から別れていく。 

 コメ、麦、トウモロコシは世界三大食糧といわれ、世界の半数の人たちがコメを主食としている。そして、今世界で栽培されている米は二万を超える品種があるという。

いね(稲)  日本への伝播として

中国に起源を発する稲の日本への伝播ルート「ライス・ロード」についてはこれまで「朝鮮半島を経由」「東シナ海から九州に到達」「南方の海上から到達」とする三つの説がある。
 
 米は弥生時代に伝播されてきたと、長い間定説になっていたが、最近、放射性炭素年代測定法により縄文時代の遺跡より次々と栽培されたとされる稲の証拠物・プラントオパールが発見された。なかでも、岡山市の縄文時代の貝塚「朝寝鼻(あさねばな)」を調査している岡山理科大の考古学チームが1999年4月21日、「縄文前期の土壌から稲の細胞に含まれるプラントオパールが見つかった」と、発表。約6000年前に「米作り」が行なわれていたとする発見で、稲作の歴史が縄文前期にまでさかのぼることになった。 (もっとも、弥生時代と縄文時代の始まりと終わりの年代の見直しされており、正式に確定されるのは、いつになるのだろうか。)
いねげのむ(イネゲノム)

 ゲノムとは、生物の細胞に含まれている全ての遺伝子の総称である。DNAはアデニン(A)チミン(T)グアニン(G)シトシン(C)の四つの塩基から構成され、これが鎖のようにつながり、二重螺旋構造の長い紐状の分子を作り、生物情報を蓄えている。塩基とは、遺伝子情報をのせた、最も基本的な部品。

 イネゲノムを解読するために、1991年に、イネゲノム解析研究会が、98年に日本を中心とする世界10ヶ国で国際イノゲノム塩基配列解析ブロジェクトが2002年の末、推定4億3000万塩基対あるイノゲノムの重要部分の塩基の配列の解読を終え、小泉総理は「解読終了」宣言をした。なお、イノゲノムの塩基分析の米は「日本晴れ」

 塩基配列の解読は、生産性の高い品種や病害虫に強い品種、新しい機能を持った品種の開発など、さまざまな育種への貢献が期待されている。
いまずりまい(今摺り米)

 稲をモミで保存。流通直前にモミ摺りし、玄米・精米にする米のこと。米の新鮮さをアピール。
いもちびょう(いもち病)

イネに最も大きな被害を与える病気。冷害の年に激発して昔はしばしば飢饉の原因になった。発生はイネの生育の全期にわたり、時期ならび発病の部位によって、苗いもち・葉いもち・節いもち・穂くびいもち・枝梗いもち・籾いもちと呼ぶ。

 1)苗いもち(なえいもち)
 全体がやや灰色から灰褐色になり、苗全体が萎ちょうし立枯れ症状となる。

 2)葉いもち(はいもち)
 水田で葉に発生するいもち病のことをいう。早い場合には、田植え直後から穂が出るまで発生する。葉に円形から紡錘状の斑点が発生し、発生が激しいと多数の病斑が融合し、葉全体が褐色になり、萎縮することもある。

3)穂いもち(ほいもち)
 穂が感染したものを総称して、穂いもちといいます。実の充実が抑えられ、激しいときには全く実らなくなる。
いわてさんまい(岩手産米)

 岩手県南部の水沢市・江刺市は、古くから美味しいお米の産地として有名であり、人気がある。市全体で取り組んでいる環境保全型農業は、減農薬栽培において最も有効な手のひとつである。はざかけによる自然乾燥。全国有数の畜産県としての豊富な良質な堆肥作りが特長。

 作付けの主流は、ササニシキからひとめぼれに変わり、ササニニキはわずかしか作られていない。
23年3月11日の大震災と津波により、海岸地帯に壊滅的な被害を受け、塩害を受けた田んぼ・ガレキに埋もれた田んぼの復旧に懸命している。一年でも早く、秋にはたわわに実る田んぼに回復するとを祈りたい。
いんでぃかまい(インディカ米)

 タイ米の通称で知られている長粒種。主に東南アジア・中国・米国にて生産されている。パサパサして粘りが少なく、一般的に日本人の好みには合わないようだ。ただし、世界的にはインディカ米が生産の主流である。

 よく小学生からの質問に「米は、熱帯性なのに、日本の美味しいお米は北国で取れるのですか」と聞かれる。もちろん品種改良や短粒種などの違いはあるが、それは長い年月をかけて日本人好みの独自の米を作り上げてきたからである。日本の米が一番美味しいと思っているのは日本人と一部の人にしかすぎない。タイをはじめとする長粒種を主食にしてきた国々の人々にとっては、日本の米よりもタイ米を代表とする長粒種の方が美味しいと感じるのは当然のこと。

 タイと並ぶ米の輸出国であったベトナムやインドネシアが、労働のわりに現金収入にならない米栽培をやめて、日本や欧米向けに田圃に塩水を入れて、エビの養殖に切り変える農家が多い。米より収入が大きいからだ。一度田圃に塩水入れると再び米作りは不可になる。そして、ベトナムなどは、米の輸入国になるまで米の自給率を下げた。

  沖縄県で生産される泡盛の原材料はタイ米としている銘柄が多い。

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