まるしんの米の用語辞典?か

かいせいしょくりょうほう(改正食糧法)

 平成14年12月策定された政府の米政策改革大綱を受け、今年6月に改正案が成立した。最大の柱は生産調整配分(減反)の08年度までの廃止。これまで国が減反面積を決めてきたが、廃止後は農協など農業者の自主調整となる。来年度からは、転作奨励金など全国一律だった助成金の仕組みを変え、各地域が独自に助成基準を決める「産地づくり推進交付金」制度も始まる。
がいちゅう(害虫

 カメムシ・コクゾウムシは、その項目を参照に。それ以外のイネの主な害虫を取り上げる。

イネドロオイムシ

幼虫が稲の葉をなめるようにして食べ白いカスリ状にしてしまう。成虫と若い幼虫は葉の脈を細長く食べ、老齢幼虫は葉脈もしっかり食べてしまう。

イネゾウムシ

六月、葉が巻いている状態のころ、横から針を刺すように食べる。ミシンで穴あけたような食害が現れ、葉先が枯れ光合成ができ枯れてしまう。

イネミズゾウムシ

 幼虫は稲の根っこを食べ、稲の分けつ・出穂が不揃いになり、成虫は葉や穂から栄養素を吸う。稲の穂がでる時期に発生すると、実らないモミが多くなり、収量・品質の低下をまねく。

ヒメトビウンカ

 大量に発生することがあり、江戸時代の天保・享保の大飢饉を起こした。口の中にあるするどい針で稲をさし汁液を吸収する。稲が枯れてしまうこともある。

かがくひりょう(化学肥料)

 肥料を分類すると無機質肥料(化学肥料)と有機質肥料に分かれる。無機質肥料は単肥(チッソ、リン酸、カリのうち一つの成分を含んだ肥料)と複合肥料(チッソ、リン酸、カリのうち2成分以上を含んだ肥料)とに分ける。

 戦後まもない米不足の解消に化学肥料が次々と開発、価格の低下(戦前は裕福な農家しか使えないほど高価)と、国から多収穫米が推奨され、化学肥料が多くの田圃に使われ始めた。速効性ある化学肥料は、収穫量を増大させ、一気に米不足を解消した。

 しかし、大量の価格肥料の投入の積み重ねと多農薬散布により、土壌環境が変わり、有効微生物が極端に減り、もはや化学肥料なしでは、作物育たないやせた土壌が全国的に蔓延してしまった。一般にやせた土地を有機質肥料などにより元の微生物豊富な土地に戻すのには、五年以上の時がかかる。 

  有機質肥料は土に与えると、そのまますぐに植物の栄養素になるわけではない。バクテリアなどの微生物により分解され無機質に姿を変えてから植物に吸収される。したがって、時間もかかる。また、やせた土地にいくら有機質肥料をやっても大きな効果は得られない。一方化学肥料は微生物の力を借りなくても直接的に速効的に植物に吸収される。しかし、その反面土壌の本来の持つ生態系を壊し、土地はやせ化学肥料なしでは、作付けできない土地になってしまう。

 石川県の篤農家、万年さんより。

化学肥料・化成肥料・・・(長所)
         ・比較的にコストが安い。
         ・散布する量が少ないため、作業が楽。
         ・保全性が抜群(腐らない)。
         ・すぐ効く。
         ・成分に基づき、生育の計算ができる。
         (欠点)
         ・長期・多用で土がやせる。
         ・微量要素が欠乏しやすい。
         ・微量要素を化成肥料で補おうとすれば、
        コスト増とほかの成分の過剰害が生じやすい。

 有機質肥料・・・化学肥料とほぼ逆。

かがみもち(鏡餅)

 日本で新年に鏡餅を飾る風習は、第六代・垂神天皇の時代(紀元前29〜西暦70年)に大国主命が娘の大田田根子に「元日に紅白の餅を荒魂なる大神に祭れば幸福が訪ねる」と教えたのが始まりといえる。千年を超える長い年月、日本人の正月の儀式として定着してきたものだ。

 鏡餅は神様と人を仲介するものとされる。一年間の幸せを願うふ”晴れの日”に神前に捧げた餅を皆で分け合って食べることで、神様から祝福を受けようとする信仰・文化の名残。

 鏡餅は、神様からいただく尊い餅。お供えが鏡餅の別名になっているのは、こうした由来になっているからだ。重ねた餅を鏡餅と呼ぶようになったのは理由の一つは、丸い餅が向かしの銅鏡に似ているから。古来から鏡に神様が宿る場所とされていた。鏡餅の鏡は、良い手本や規範に照らして考える意味の「鑑みる」という言葉にあやかり「かんがみもち」と呼ぶ音がしだいに変化して、「鑑餅」になったともいわれる。鏡餅の丸い形状は家庭円満を表し、重ねた姿は「一年をめでたく重ねる」意味があるとされている。

 鑑餅が一般に定着したのは、江戸元禄時代(1688〜1704年)の書といわれるものに、丸餅と角餅を重ねた絵がありその頃ではないかと言われている。祈りと一年無事だったことを感謝する気持ちを込めて飾る行為は、日本固有の文化といえよう。
 
 日本の文化は格式を重んじる。鏡餅を供える形にも、さまざまな願いが込められている。

 三方(さんぽう)=鏡餅を乗せる台。尊い相手に物を差し上げるときに、台に乗せるのが礼儀であるからと
            使わる。
 橙=木から落ちずに大きく実りが育つことにあやかり、「代々家が大きく栄えるように」と願う縁起物
 御幣(ごへい)=四手(しで)四方に大きく手を広げて繁盛を願う。紅白の赤は魔よけを意味する。
 海老=腰が曲がるまでの長寿を願う。
 裏白(うらじお=シダ)古い葉とともに新しい葉が次第に伸びていくので、久しく栄えるという縁起を担ぐもの
 扇・末広(すえひろ)=末永く繁盛していくことを願う
 四方紅(しほうべに)=鏡餅を乗せる色紙。四方を紅で縁取ることで「天地四方」を排し災いを払い、繁盛を祈る。
                                         (商経アドバイスの記事より)
かどみおせんまい(カドミ汚染米)

 金属鉱山の廃液が河川・水路などを通じて水田に流れ込み、有害物質が土壌に蓄積され、そのひとつのカドミウム成分を吸収した米をカドミ汚染米という。食品衛生法の規格基準では1.0 ppm以上のカドミ濃度を含有する米は食用にしてはならない。0.4ppm以上のカドミ汚染は流通できない。国際的な食品基準を決めるコーデックス委員会は、食品添加物・汚染物質部会はカドミの基準策定作業を行い、精米で0.2ppmのという国際基準値案を検討しており、今後議論を呼びそうだ。

 政府は0.4ppm以上1.0ppm未満は政府米として買い上げられるが 1.0ppm以上は何の補償もない。1ppm以上は国は食糧として認めていないからである。その場合はイタイタイ病の例のように企業に賠償請求することになる。

近年活発になった情報公開制度により、食糧庁(現在の農林水産省)は重い腰をあげ、カドミ汚染地域を調査・公開した。

 重金属カドミウムが大きな問題になったのは富山県神通川流域で発生したイタイイタイ病。神岡高山が汚染源。科学的究明に遅れに加えて国家利益優先される採掘が優先され、イタイタイ病がカドミウム汚染によっておこる公害病と認めたのは1986年になって。

「水稲のカドミウム吸収抑制のための対策技術マニュアル」(農水省による)

(1)カドミウムは土壌中の酸素が少なくなると、硫黄と結合して水に溶けにくくなるため、水稲がカドミウムを吸収・蓄積する時期に水田の水を張った状態を保つことにより、米のカドミウム含有量を低減させることが可能。

 (2)土壌の酸性度(pH)が中性からアルカリ性になってくると、カドミウムはリン酸イオンや炭酸イオンと結合して水に溶けにくくなるため、石灰や熔成りん肥など土壌改良効果のある肥料を施用することにより、カドミウムが水稲に吸収されにくくなる…など。 

かふんしょうかんわまい(花粉症緩和米)

 日本においての遺伝子組み換え作物の取り組みは、医療用としての研究・開発が行われている。以下は、内田康夫著「悪魔の種子」幻灯舎を参考にしました。

 全国のスギ花粉症患者は推定で千七百万人以上いるといわれている。スギ花粉により、鼻水・目の炎症などを起こす。この症状を緩和させるために、免疫反応を抑制するペプチド(人工のタンパク質の一種)を米に蓄積させ、食べることでスギ花粉症を緩和、発症を予防させる効果があるという。

 試験場内の小さな実験田では、花粉症緩和米はすでに作られているが、花粉症緩和米が実際に人間に対して効き目があるか、ないかの調査・、データーをとるために、その糧を確保しなければならない。が、そのために、実際の田んぼでの栽培を試みているが、遺伝組み替え作物反対グループや風評被害の恐れる生産者からの強い反対があり、実験田は頓挫中。 

「花粉症緩和米がダメで、花粉症直すために、化学薬品の注射はいいなんて、おかしい」の談は、内田康夫著小説に「悪魔の種子」幻灯舎に出って来る参加者の言葉。
かみまるちさいばい(紙マルチ栽培)

 紙製のマルチを水田一面に敷き広げ、苗を植える所だけまるく穴を開けながら植える。この紙マルチによって水面に達する太陽光をさえぎり、通常の一割以下に抑えればマルチ下に雑草は生育できない。

専用の田植機が必要であり、コストがかかる。最新の紙マルチ栽培として、紙マルチに種子を植え込んだシートがあり、これを代掻きがすんだ田圃に敷き詰めるだけでOKというものも開発された。

 紙マルチの製造工程は原材料の段ボールの古紙を溶かしてパルプにする。篩いにかけて、異物を物理的に除去。水洗浄によりインクを除去。繊維を整え、紙として形成すし、巻き取りして完成。

mulch【名詞】根を保護するためのおおい【動詞】植えたばかりの苗の根を保護するためにおおう(ちょっと異訳してます)万年小作さんのHPの掲示板より。
かめむし(カメムシ)

 まだ固まっていない稲の穂をくちばしで刺して中の汁を吸う。吸った後黒い点の斑点として残り、見た目が大変悪くなる。畦の雑草がカメムシの住処になりやすく、除草をおろそかにすると、大量に発生する。
かりわたしきん(仮渡し金)

 生産者が自主流通米をJA等に販売委託したときの内金。前渡し金のこと。最終的な精算は銘柄米が完売してから行われる。売れ残り古米となった米は、たとえ売れても追加金はない。倉庫保存料と相殺されてしまうため。以下、石川県の篤農家taisaさんからのアドバイス。

農家は、秋にお米を農協に出荷しますが、その当日にJA口座へ、仮渡金が振り込まれる。その金額の中には、国からの助成金が含まれている。今の制度は、稲経だから、米価が下落したことを仮定して、その分の補てん金を前払いしている形になっている。

 もともと、別の制度だから、稲経がなくなっても、仮渡金制度の存続とは関係はない。稲経はH16年で終わり。H17年からは、下落対策が稲経の変わりに導入される。おそらく、この制度も仮渡金の中に上手に組み込まれるのだろう。
かんがいようすい(灌漑用水)

 農業用水路のこと。江戸時代までは、たんぼの水は「掛け流し法」という方法で各、田圃に水が送られた。掛け流し法とは、一定の高い地域の一番高いところにある田圃から順番にその田圃で使った水が下に流れていくものである。だから、水は自分勝手に水の管理はできず、みんな一緒になって、同じ時期に水を入れなくてはならなかった。村落共同体の始まりであり、村意識が強くなり、排他的にもなった。

 今は、基盤整理が進んだ水路から、一枚の田圃ごとにひいてあるためその田圃の個性や栽培農家や、はたまた気分によって自由に水を出し入れでる。基盤整理は戦後何十兆円も国家予算を費やし、そのため。田圃の小川はきれいなコンクリート製に変わった。そして、今では日本の田圃の三分の一ほどの面積の田圃がコンクリート製の水路どころか、地下のパイプラインによって灌漑している。(田圃の謎 村野まさよし著 コーシン社より)   

メダカが天然記念物になったのも、農薬によることもそうだが、コンクリート化された水路もその一因かもしれない。
かんきょうほぜんのうぎょう(環境保全農業)

 一定の地だけでなく地域全体で、農業の持つ物質循環機能を生かし,生産性との調和を考えて、土づくりや て化学肥料,農薬の使用等による環境への負荷を軽減に配慮し、持続的に行う農業。このため,土づく りや作付けの合理的作付,家畜ふん尿・生ゴミ等の有機物のリサイクル等,環境に配慮した農法の 確立,普及,定着が求められている。岩手県江刺市・水沢市では、地域全体での環境保全農業を早くから取り入れている。
かんぜい(関税)

 輸入・輸出品にかかる税金。国内の米農家を守るため高い輸入米に対して高い関税がかけられている。年々農産物輸入国より関税の引き下げの要求は強くなっている。今後のWTOの会議からは目が離せない。
かんそう(乾燥)

 刈り取ったイネには、たっぷりと水分が残っているので乾燥させてから脱穀、精米する。乾燥は昔ながらの天日による自然乾燥と機械乾燥があり、現在は後者が主流である。

 米の乾燥ならび調整は農家の腕の見せ所である。

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