まるしんの米の用語辞典?

なかほし(中干し)

 分げつが出そろい、幼穂分化開始の10〜15日前に田圃の水を落とし,田面に軽く亀裂が入る程度に乾かすこと。土壌に空気を入れて還元状態を緩和して根を健全化し,土の中の微生物が死んで肥料に なったり、過剰分げつを抑制するなどの効果がある。

 実際は梅雨の時期に重なり、年によっては乾かないこともある。中干しの回数ならび日数は生産者・地域・栽培方法により異なる。中干しについて、石川県の篤農家の松本さんとより教えをいただいた。(以下)

 石川県周辺では中干し時期は、おおむね6月中旬から7月中旬まで頃の期間中です。ちょうど梅雨の時期にぴったり合っており計算どおりいかない年が多い。それでは、いつから中干しとは言わなくなるか。7月上中旬を過ぎてから収穫前まで、田んぼに水を入れたり出したりしながら水管理を続ける。これは中干しとは言いません。「間断通水・かんだんつうすい」と言う。稲刈り予定の1週間前になったら、田んぼにもう水を入れなくなる。これは「落水・らくすい」と言う。

 田んぼから水をぬき、地面を乾かすと、稲の根は水を求めて地面の奥深くまで伸びていく。この根が後で大事な役目を果たす。
 人間でも、適度な断食は健康にいい。 ニワトリでも、断食させたニワトリはまた再び、よく卵を産むようになる(らしい)。 空腹は最高のごちそうであるように、水を切るのも稲には最高のごちそうとなる(ちょっと違うか)。

中干ししないメリットというのは、「中干ししたら、せっかくそれまで繁殖してきた微生物が死んでしまう」だとか、「中干しするから色がさめる」だとか、「深水でずっと管理して、茎数をそろえ、無効分けつをおさえ、大きな穂を出したい」だとか、いろいろある。

 稲の作り方は大きく分けて2分類できる。「中干し派」と「アンチ中干し派」です。実は本音をいいますと、中干しをしたらいいのか、しないほうがいいのか、私はまだ迷っている。。作業で楽なのは、中干しする方、今年、私は中干し派に戻りました。試行錯誤中です。

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