Dream Theater

World Turbulence 2002     2002.4.12 神奈川県民ホール



新作『Six Dgrees Of Inner Turbulence』をひっさげてのライブツアー、日本公演の初日は、ここ横浜の神奈川県民ホールだった。
3階席まである同会場は超満員!特にドリシアグッズを買い求める若いオトコ達の熱気がものすごかった。

セットは、ごく普通のセットで、PAは左右に6台ずつ、ドラムキットはものすごく凝っているが、キーボードは小さめのがわずかに1台だけという、シンプルな構成だった。
ドラムの後ろに、まるでスクリーンのように四角く映像が映し出されるようになっている。


ステージは会場が暗転すると、一気に始まった。
予告通り、The Glass Prisonからだ。観客みんな総立ち、拳を振り上げ、ウォ〜という雄叫びを上げる!
続く6:00も似たような攻撃的なサウンドで、ジョン・ペトルーシの早弾きがさえまくる。少しもサウンドの乱れがなく、ジェームズ・ラブリエに至っては、CD以上の声の伸びと迫力と声量とバツグンの安定性で、すごく調子がいいのがわかる。
ハードな曲ではドラムのマイクのテクニカル&パワフルな、腕が折れるのではと心配するのが十分頷けるようなリズムに引っ張られて、とにかく緻密で複雑な演奏を難なくこなしてしまう。
なんでこんなことができるのだろう。5人の完璧なまでのリズムとメロディの融合は、とんでもなくカッコいい!
それがスローな曲になると一転して、ジェームズのボーカルは情感をたっぷり込めて、やさしくしっとり歌い上げる。ジョンペトのギターも余韻を含んでその音色の美しさにうっとりする。
メンバーのビジュアル的にはうっとりするものはないが、今日は演奏を楽しみに来たのだからそれでいい!

2部はメタリカのメタル・マスターからかと思われたが、予想をめっちゃいい方に覆して『Six Dgrees Of Inner Turbulence』の2枚目を演奏してくれた。シカゴやバルセロナではメタリカだったのに、これは日本人の好みを考えてのことなのか?その判断は正しい!(^^)
リハーサルなしで製作した6デグだったにもかかわらず、そのライブは見事に完璧で、さらにパワフルになっていて、あらためてこのバンドの力量にびっくりした。
グッドナイトキッスでのジョンペトの美しいソロパートに、彼のギタリストとしての円熟味を感じた。

アンコールでは、聴かせるしノレるという、The Spirit Carries On と Take The Time だった。
個人的にはこのアンコールが最高だった。ライブには、CDのような高度な演奏を求めてしまうが、このようなアドリブ入りのノリノリの掛け合いがやっぱり好きだ。
Take The Time は、1部のおしまいの曲であったPull Me Under と並んで、会場もいっしょに歌って同化した。6デグもいいけれど、やっぱり私はこの2曲が収録されている、イメージズ&ワーズやメトロポリス・パート2が好きなのだ。

演奏の素晴らしさと、休憩も入れて2時間半というボリュームで、満足しきったライブだった。
ジェームズは歌がうますぎ、マイクはスティック投げがうますぎ、ジョンペトとジョーダンは、演奏が速すぎ、ジョンミュンは黒子に徹しすぎ。。^^;
世の中には、こんなに天才ばっかりが集まったバンドがあるものだとつくづく思った。


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