RHAPSODY講座

Legendary Tales』


背景・・・アルカロードなる場所で、暗黒の勢力が蔓延し、氷の戦士が率いる正義の軍団と戦いが繰り広げられた。
呪われた土地に、愛と平和を取り戻すには、氷の戦士が究極の武器である『エメラルドソード』を手に入れなければならない。。。


1.Ira Tenax
Rhapsodyの第一歩を印す一曲めです。
クラシカルなキーボード音ではじまり、ついでオペラのような男性ボーカルが入ります。
この曲はよくバラエティ番組の対決の場面に登場します。適度に短くて荘厳で、これは他とちがうぞぉ〜〜という緊張感を植え付けるので最適なんです。
次のWarrior Of Iceと共に、氷の戦士の旅立ちにふさわしい曲です。

2.Warrior Of Ice
Rhapsodyの定番である、スピード感とオペラ感覚溢れるコーラスに満ちたメロディアスなヘヴィメタです。これがラプソディなんだといきなり先制を食らいます。

.Rage OF The Winter
イントロの風の音が冬を思わせるのですが、いたってホットな曲です。2曲目よりは重くないです。間奏のキーボードとギターソロが美しくてため息が出ます。クラシックの影響を受けたのがよくわかります。場面が急変してスローになった時の美しさは最高なんだなぁ〜!!

4.Foresest Of Unicorns
アコギとフルートのゆるやかなイントロは、トラッド色が豊かで、それらをバックに高らかに歌うファビオのボーカルは、感情移入たっぷりで、別の次元へ連れて行ってくれるようです。スローで始まり、あとでぐっと盛り上がるのは、私の好きな曲のお決まりのパターンなのです。(^^)

5.Flames Of Revenge
一転してヘヴィーな曲です。途中で入るオペラちっくなコーラスとオーケストラによる演奏、その後に入るギターの早弾きのコントラストは見事です。この曲だけでおなかいっぱい満足します。いろんな要素がほしい欲張りな人向けです。

6.Virgin Skies
チェンバロとフルートのバロック調の流麗なイントロでうっとりします。
これだけ聴いていると、ヘヴィメタのCDとは思えません。

7.Land Of Immortals
一転、スピード感溢れるヘヴィメタで押しまくられます。
Rhapspdy聴いて感心するのは、めっちゃ速いのですが、それを終始続けるのではなく、途中でテンポを変えることです。次に何が飛び出すかわからないワクワク感があるのです。(ん?俊輔の魅力もそうだったわ(^^)

8.Echoes Of Tragedy
ヘヴィーな曲の次は静かにゆったりと。
ピアノが哀愁を誘います。獣との戦闘で荒れ果てた祖国の悲惨な状況をオペラちっくなコーラスを交えてせつせつと歌っています。

9.Lord OF The Thunder
一聴してこれは戦闘の曲です。爽快感溢れる流れるような曲に乗り、勇者が雷神の力を借りて戦う場面です。印象的なイントロ、荘厳にしてスピード感ある(このふたつが共存するのが驚きなのよ)メロディは、いかにもラプソディそのものです。

10.Legendary Tales

締めくくりは、これでもかと叙情性と哀愁たっぷりのメロディアスな曲です。個人的にはこの曲が一番好きです。
チェンバロのクラシカルな音空間には胸が締め付けられます。一番バロック風味のある曲です。
そしてその演奏が一段落すると、ここぞとばかりにメロディアスハードなラプソディが力いっぱい演奏しますが、長くは引っぱりません。これまた場面転換がびしばしあって、大いに楽しめます。根底にバロック音楽があるので、それが好きな人にはたまらないでしょう!?(^^) 


Dream Theaterは、曲の展開をそれほど変えずに変リズムで変化をつけています。それがセンスと凄みと流れの良さを感じさせます。
けれどラプソディは、曲の展開そのものを1曲の中でひんぱんに変えますので、かなり大仰です。まるでゲーム音楽かサントラのようです。(^^)
ファーストはそうでもないのですが、音が密集していますので、内容が濃いのですが、“こってりしている”とか“くどい”といった表現をする人もいるかも知れません。
私はこのような場面転換の多い、メリハリのついた叙情性とスピード感の両方を兼ね揃える、クラシックの影響を感じる音が好きなのでこたえられないのです。
また、全身から発するような叙情的なファビオのボーカルと、速くてメロディアスなルカのギターは、まさに私の求めているものなんです。


好き嫌いはあるとは思いますが、好きになったらこれほど徹底したバンドはめったに出会えないでしょう。
バッハなどのバロック音楽が好きで、こってりした曲でもいい人にはめっちゃオススメです。


Symphony Of Enchanted Landsに続く