Rhapsody
Symphony Of enchanted Lands


背景・・・エメラルド・ソードは、地獄にそびえる暗黒の塔の中に隠されている。
その塔に辿り着くには、象牙の門を開ける3つの鍵を捜さねばならない。。。


1.Epicus Furor
ヴァイオリンのクラシカルな響きから一転して、いきなりおどろおどろした世界へ突入です。オペラとクラシックの融合による重苦しい曲です。

2.Emerald Sward

Rhapsodyの中では比較的有名な曲です。もちろん、これは手に入れると無敵状態になるエメラルドソードのことです。
スピーディーで攻撃的で圧倒的な存在感があって、シンフォメタルの王道を驀進する曲です。ファーストでもそうなんですが、始めに導入部分があり、その後にこれこそRhapsodyという曲を入れるのが、彼らの作り方なんだと強く思います。

3.Wisdom Of The King

冒頭に、民族楽器を使い、メロディもそれらしくしてある。2曲目のEmerald Swardよりもややスローで、その分メロディアスになっています。とっても美しい曲です。

4.Heroes Of The Lost Valley

さらにスローで、鳥のさえずり、馬のいななきが効果的に使われている。
フルートとチェンバロによるバロック音楽そのもののハーモニーが、美しくももの哀しい。
これは、次曲の導入になっています。
物語になっているので、途中で映画のようにナレーションが入るけれど、私はこれが苦手なのよね〜。

5.Eternal Glory

オーケストラが勇ましく戦いの時を告げているよう。
もちろんRockしている場面に転換しますが、この曲の中間部分は美しくスローだったりハードだったりします。コーラス部分が不思議と“仲間と力を合わせて戦うぞぉ〜”と頼もしく聴こえてきます。そして、Heroes Of The Lost Valleyの一部を演奏してこの曲は終わります。対になっているのです。

6.Beyond The Gates Of Infinity

戦いの場面です。(多分) 何が何だかわからないけれど、まるでサントラを聴いているようです。場面展開が異常に多く、そのために曲としてのまとまりを欠いていると思います。
疲れている時にはツラいかも知れません。^^;
部分部分が楽しめればオッケーでしょう!

7.Wings Of Destiny

これは珠玉のバラードですよ〜。珍しくシンプルなつくりです。(^^)
ピアノとボーカルだけの出だしが美しいです。
全曲全曲凝っていると疲れるから、このようなシンプルな曲が生きてくるのです。
終盤の演奏がオーボエで、メロディの反復をしているのですが、これが印象に残るのです。

8.The Dark Tower Of Abyss

エメラルド・ソードが隠されているという、暗黒なアビスの塔への突入の場面です。
クラシカルムードたっぷりです。オペラ調のコーラスがそこらじゅうに使われていて、荘厳で格調高く、孤高に美しく、緊迫感があります。オーケストラやキーボード部分が多いのですが、きちんとギターソロもあります。

9.Riding The Wings Of Eternity

壮大でスピーディーなヘヴィメタです。とにかくダイナミックです。と同時に力がみなぎってきます!希望に溢れる曲です。これが決戦の曲なのです!
比較的シンプルなんですが(それでも複雑)、この曲にも静と動があります

10.Symphony Of enchanted Lands

ファビオがこの戦いへの決意を高らかに歌い上げます。命を落とさんとするなみなみならぬものを感じます。そしてついにエメラルド・ソードをゲット!!
この曲は、このアルバムをまさに象徴するもので、1曲目と対になる部分があったり、オペラのような澄んだ美しい声での女性の独唱(Constanze Vaniyne)があったりと、盛りだくさんです。組曲になっています。ラプソディのすべてがここに含まれていると言っても過言ではないでしょう。
民族楽器の使用が効果的です。



ファーストアルバムの延長線上にあります。
ファーストでの方向性をさらに極めた感じです。
曲の作りは相変わらず壮大で荘厳でメリハリがあって、感動的です。
ただ、スピーディーな曲や印象的なイントロが減り、音の密集度が増し、バロック音楽の影響を全体的に感じられないため、やや単調な感じになってしまいました。
それと、オーケストラの導入部分が多くなって、その分ギターソロが減ったので、前作よりもおとなしめです。といっても、Rhapspdyとしてはであって、あくまでもヘヴィメタであることには変わりありません。
それにしても、これだけのダイナミックで場面転換のあるアルバムは、私にとっては大変素晴らしく、実に聴きごたえがあります。


Rapsody『Dawn Of Victory』に続く