四月といえど日も暮れればまだまだ寒い。特に、この日本の北の方に位置するこの街では……。
 そんな街の片隅、夕日で真っ赤な道路を二人の少女が歩いていた。
 水瀬名雪と美坂香里である。
 今朝、自転車で爆走した道を全く逆に歩いている。いつもなら違う道――商店街――の方へ歩いていくのに、だ。朝は人通りが少ない道を自転車で飛ばし、帰りは街の大通りや商店街の方に寄り道するのが二人の定番だ。
 しかし、今日は違うようだ。心なしか足取りも重そうだ。
「……ねえ、香里」
 名雪が声を発した。足取り同様、そして名雪には珍しく重く暗い声。
「……なに、名雪」
 言葉を返す香里も重く暗い声。
「あの話、本当なのかな? そしたら……」
 名雪は後半の言葉を呑みこんだ。だが香里にはしっかり伝わっていたようだ。
「嘘だと思いたいわね。だけどそれと同じくらい本当だと信じたい気持ちもある。もしこの話が本当なら、栞の病気が治るのも実現しうるんだから……」
「……そうだね」
 二人の間に暫くの沈黙が流れた。
 二人の後ろには夕日によって長い長い影が出来ていた。
 何処か遠くから子供の騒ぎ声が聞こえた……。











Kanon Another "Devil Buster" First Story

―――北の町における雪の少女の退魔伝〜序章〜―――

第2話 日常の終わり、少女たちの始まり。【後編】






「ねえ、名雪」「なに? 香里」
 あれから暫く歩き、もう少しでいつも二人が別れている分かれ道に指しかかろうとしていた時、香里が名雪に質問してきた。
「あの時、ダンカンが言ったように名雪、何か感じたの?」
「うん。確かに何かに見られているような感じはしていたんだ」
「そう……。だからあの時、名雪はずっと黙っていたのね……」
 香里としては、そういう姿が見えないなんて物は、感情でも否定しようにも理性が働いてしまうので、「ありえないことではない」と納得してしまう。科学が発展すればするほど、科学ではそして人の理論では説明できないことが存在するのだから……。
 香里は人の知恵たる科学を信じている。だから、科学では説明できないことが世の中には存在することも認めてはいた。
 無論、だからといってあちらの言い分を全て飲む気にはさらさらなれないが……。
「ねえ、名雪……」「何?」
 そんな沈黙を破るかのように香里が声を発した。彼女の発した声は振動となり、夕方の裏道に小さく響いた。
「私……、この話、受けようと思うの……」





(言ってしまった……)
 この時、私の心の中には様々な感情が渦巻いていたが、一番大きな感情は「後悔」だった。後悔と一口で言っても何に対して後悔しているのだろう? そう思わず自問してしまう程だ。
 そしてまた聡明な彼女は気付いていた。この勧誘から逃れるすべはないのだ……と。
 そこらのセールスマンの勧誘ではないのだ。国際連合の一機関、しかも非公開っぽい(と言うかどう考えても非公開で非公式の)組織の勧誘だ。元々、「断る」ということは出来ないだろう。組織の存在が一般の人間に知られてはいけないのだろうから。
 だが、それでも名雪に対して申し訳なくなってしまう。勝手に答えを出してしまったことを。そしてその理由が「ただ妹のために」という極めて自分勝手なことに。そして何より、そう言ってしまえば名雪は断ることが出来ないと分かっていることに……。……本当に申し訳ない……。
 ……だが、それでも十数年一緒に暮らしてきた妹を見捨てることは私には出来なかった……。
 そう、私に始めから断ると言う考えなどなかったのだ……。ただその答えから目を背けていたに過ぎなかった……。

 そして――
(言ってしまった……)
 そう、もう「言ってしまった」。もう「言ってしまった」のだ。時計の針は戻らない。ただ、ただ進むだけだ。だが今だけは時計の進みが、時間が、遅く感じる。名雪はいまだ黙ったままだ。
 心臓が激しく脈動している。心臓の音がうるさい。激しく、激しく脈動している。時間の流れとはこんなにも遅いものなのか。何もかもが遅く見える。まるでビデオのコマ送り。
 時間にして果たしてどれくらいだろう。数秒だろうか、数十秒だろうか、それとも数分が経っただろうか?
 …………名雪が口を開いた。
「うん。別にいいと思うよ」
 激昂しそうになった。それと同時に足から力が抜けて、座りこみそうになった。私はその両方を多大な理性を使用して押しとどめた。
 そうではない。私の求めている答えは……いや違う、いやそれも違うのか?
 あああぁぁ。分からない。分からない。分から「もちろん、私もあの話は受けるよ」
 ……………………。今、彼女はナンと言った……?
 …………。えーと……。……。……え?
「聞こえてる〜? かおり〜?」



 その後の香里がその言葉を理解してからの狂態は親友の水瀬名雪にして、「それはもう凄かったよー。写真に撮っていれば、香里が毎日イチゴサンデーを奢ってくれるくらい。だって香里ったら吼え(中略)……」とのことらしい。
 後に美坂香里はその生涯に渡り、この件でからかわれることになるのだが、それは別の話である。





 ――深夜。
 学校からの帰り道で、香里に承諾の意志を示してからおよそ8時間。――即ち、深夜1時。そんな真夜中に自室の窓を開け、夜空を見上げていたのは――名雪だった。気温は一桁程度だろう、風も吹き、雪国育ちの名雪にしてもつらい気温だ。
 普段、夜の9時になると、それ以降は目を開けていることは生物学的上、無理とまで皮肉られた名雪の体質だが、それは少々誇張である。彼女だって人間なのだから心が昂ぶって眠れない日ぐらいある。……今夜のように……。

「もう、こんな時間か……」
 私は傍らに置いてあるケロピー型の目覚し時計を見た。蛍光塗料の塗った時計は薄く緑色に光っている。
 1:02。真夜中だ。普段早寝の私がこんな時間まで起きているのには理由がある。間違いなくあのことだろう。別段、香里に「Yes」という返事をしたことに後悔はない……はずだ。私だって栞ちゃんが助かることには大賛成だし、香里一人にやらせて私は知らん振りと言うわけにはいかないし。
 ……違う。そうじゃない、そういう理由で私は「Yes」と答えたのではない。私は栞ちゃんのことがなくても「Yes」と言ったと思う。私はあの時――心の底で誰かが叫んだのを感じたんだ……。
 「―――!」――と。
 そんな私の心の中で、あの時のダンカンさんとの会話の記憶がよみがえる――





「あなた方には、悪魔退治の国連機関【デモン・バスター】の一員になってもらいます!」
 私は目の前でダンカンと名乗った男性の言葉を一欠けらも理解できなかった。
 悪魔? 退治? 国連機関? デモン・バスター? 一員になる? 全てが理解できない……。
 ――それよりも、ダレカに見られている気がする――
 そんな私の目の前で、香里が冷静に、でも心の中ではきっと熱く――喋っていた――。
「悪魔退治? Mr.キンケイド、私たちはまじめな話をしているんですよ。そんな戯言は後にして早く本題に入って欲しいですね」
「ええ、勿論本気ですよ、Ms美坂。悪魔は存在する、そしてそれを退治する我々のような悪魔退治屋もね」
 香里の氷のような詰問にもダンカンさんはあくまで冷静に、諭すように答える。
 ――ああ、それよりも――
 私はそれよりも――
 ここにいる三人以外に監視されるような視線が気になってしょうがない――
 何処だ? 何処だ? 天井か? 壁の向こう側か? 廊下か? 床の下か? 窓の外か?
 ――それとも、既に此処に居るのか――? ただ、私たちに見えないだけで――?
 いや、そんな事は在りえない――
 そう指摘する自分がいる――
 いや、「――」なら可能だ。「――」なら造作も無い、私でもできる簡単なことだ――
 そう指摘する自分がいる――
 そう、見えない4人目は存在する――
 ただ私には解る。私は「―――」だから。
 二流程度の幻術、造作も――無い。
 ただ、一言、言う、だけで――
「――――名雪!」
 ――不意に、私は――呼ばれた――
 ――目の前には香里がいて、香里は心配そうに私を見つめている――
「どう、したの? 香里?」
「どうしたもこうも無いわよ……、あなた私たちの話し、聞いてた?」
 そういえば、さっきから二人で話していたみたいだ……。――香里は怒ると怖いから――
「うんっ。なんにも聞いて無かったよ」
 ――しまった。従兄にも似た癖があったが、私にもうつったのかなぁ、と半ば絶望した。
 ――そして、
 ――香里の顔はちょっと(かなり)怖くなって――
 私は――説教された――





「うん、そうだ。その後、香里に説明してもらってダンカンさんは悪魔退治屋さんで、私たちに悪魔退治屋の一員になるよう頼まれたんだっけ……」
 私はその事実を噛みしめた。
 悪魔。退治。国連機関。
 つまり、この世には悪魔がいて、それを退治することを生業とする漫画みたいな人々がいて、それが国連が関わるほどの大きな組織もあって、そして私たちは早ければ明日の夕方にはその世界へ足を踏み入れる。そういうことなんだろう。
 何ということだろう。世界は自分が考えているよりも遙に巨大で奥深く、自分という矮小な存在では想像もつかないほど、広かった――
 そして何よりも。今はそんな異常事態なのに――
「なんで私はこんなに興奮しているんだろう――」
 心臓が早く脈打っている――
 緊張ではない、恐怖でもない、これは――
 歓喜――? 何故――?
「なんで――。なんで私はこんなに興奮しているの――?」
 それは――自慰をしているときの興奮とも、友達との遊びに夢中になっているときの興奮とも、陸上の大会の時に感じる静かな興奮とも、お母さんに叱られて、オレンジ色のジャムを食べなければいけないときの興奮――いやこれは恐怖か――とも違う――
「興奮して体が熱い――でもこんなに――」
 ――心が冷めているのは何故だろう――
 空を見上げた。春の夜空。月が浮かんでいた。満月。思い出すコトバ――
「月はいつも――ソコニアル」
 月を見ると心が落ち着く。――そう、私は決めた。この瞬間に。「デモン・バスター」になることを。

 でもそれは――果てしない道のりの始まりに過ぎなかった――
 そして、それは私は生涯歩む道のりだったのだ――





 今の私の心は一体、どんな感情なんだろう……。
 私――美坂香里は、今自分の感情すら把握できなかった。
「私は妹のために自分と――親友を売った」
 勿論、名雪には名雪の考えがあったろうし、それは自分の責任ではないということも解っている。
 ――だが、心は納得しない。自分の心の闇が自らの心を責めたてているような、そんな最悪の――気分。
「でも、――それでも私は、妹を、栞を、――あの子を、助けたい――」
 そう例え、この身を滅ぼそうとも――

 何故、そこまでして妹を助ける――
 ――不意に――
 そんな声が聴こえた――
「幻聴、かしら――」
 もう、その声は聴こえない。
 幻聴まで聴こえてしまうとは……。もう、寝よう――
 そう、立ち上がった香里だが、その前に。
 声が聴こえたと思われる(多分幻聴だけど)空へと一言呟いた――
「それは――あの子は、栞はたった一人の妹で、――かけがいの無い存在だから」
 そう空に向かって呟いた――
 ――彼女の中の真理のように――



 そうして彼女達は世界の裏へと足を踏み出した――
 水瀬名雪と美坂香里。彼女らの果てしない道のりは、ココから始まった――










―――閑話。



「――ちゃん、偵察用の式紙が素人に見破られたんだって?」
 夜、いつもの集合場所へ集まって、最初に掛けられたのがこの言葉だった。
 私としては、もうその件は解決済みのことだから対して動揺はないのですが、彼はその人物が一般人だと思っているのだから当然でしょう。
 だが、彼女は一般人ではなかった。彼女自身は知らなくとも彼女の血が、代々続いた呪いともいえるその血に流れる業が、本来見えないはずの式紙に気がついたのだ。
 そのことを告げると、彼は納得し息を呑んだ。
「真逆、水瀬がなぁ……」
「――さんは、その方と同じクラスらしいですね」
「まあね。でも真逆、あの「水瀬」とはねぇ」
「まあ、こんな田舎に超有名家系の名が出てくるのは、確かに意外でしたね」
 私の心からの感想に頷く目の前の青年。そんな一見凡庸としたふうに見える彼も、副人格を利用した降霊術、「ペルソナ」と呼ばれる術の一流の使い手なのだが。
「――さん、早く見回りに行きましょう。あの二人も気がかりですし」
「それはいいけど。そういえば見回りのメンバーを変えるなんて珍しいね」
「失敗でしたが。――のことが心配で仕方がありません」
 私の素直な心が伝わったのか、――さんも破顔する。
「全くだ。俺も先輩が心配でしょうがない」
「では、行きましょうか」「そうだな」

 そして、私たちは夜の町を行く。
 明日からは新参者が闊歩するであろう、この町を。
 退魔としての誇りを胸に。





「報告です。」
 そう呼ばれた男は、うつらうつらの頭を呼び起こし、報告を伝える人物を見やった。
「それで?」
「はい。本日、国連退魔機関からのオファーがあったとのことです。彼女の友人、美坂香里も一緒に。彼女も美坂香里と一緒にこの話を受けるかと思われます」
「理由は?」
「美坂香里には現在、病弱の妹がいるようです。現代医学では治療不可と言われてますが、十中八九、憑き物関係かと思われます」
 男は女の報告に満足がいったのか、ふんふんと頷く。
「まあ、この件には家は一切手を出さんよ。―――今はね」
「了解しました」
 女は礼をすると、部屋から出て行った。
 男以外、誰もいなくなった部屋。男は一人、部屋で呟く。
「さあ、名雪。目を覚ますんだ。君の中に眠る討魔の血を。罪深き水瀬の業を」
 その言葉は深く、小さな小さな呪いとなって、遥か遠くの一人の少女の下へ届き渡る。

「僕の愛しい、愛しい、――愛娘」





 ふと、気配を感じ取る。言葉通り、「感じて」、「取る」。それは小さな呪い。呪術的な手順を踏んだものではなく、純粋な思いが歪んだもの。優れた討魔者であった彼女はこれぐらいは簡単に感じ取れることができる。
「あの人もいい加減しつこいわね……」
 普段彼女を見知っている人なら誰もが初めて見るだろう、冷笑。それも彼女にとっては普段の日常に過ぎないのだろう、動揺することはない。
「あの子には、名雪には、こんな世界には関わらせない……」
 それは彼女の決意だった。生まれながらにして討魔という運命を決定付けられた彼女は、娘には普通の生活を送って欲しかった。自分で自分の人生を決めて欲しかった。それが彼女の願いだった。かつて水瀬討魔の第三、水瀬秋子と呼ばれた、彼女の一生の願い。
 だから彼女は想像もできなかったのかもしれない。だから彼女は生まれたときから、討魔という世界で生きていたゆえに、考えもしなかったのかもしれない。
 ――名雪が自らの意思で、討魔の道を選ぶという可能性を――

 彼女の想いは、空回る。
 いずれ気付くだろう。彼女が討魔の道を選んだことに。
 その時、彼女は――



―――閑話、休断。










 翌日、放課後。
 ダンカンに了承の返答をするために、二人は先日の空き部屋へと向かう。
 二人は教室を出てからずっと無言だ。その沈黙が香里にはとてもきついものがある。なにせ、名雪がこの話を受けるかどうか、まだ本人の口から訊いていないのだ。Noと答えたなら話はややこしくなる。だが、そんなことはありえない。名雪は自分に選択肢がないことは判っているはずだ。
 だからこそ、香里の心はじくじくと痛む。選択肢のない選択を突きつけたことを。それは私が突きつけたのだから……。
「香里」
 どくん、と心臓が高くなった。何を言うかは判っているのに緊張している。高校入試の合格発表の時でさえ、これほどの緊張はしなかったというのに。
「私、この話受けるよ。自分で考えて、自分で決めた」
 きっぱりとした声だった。迷いのない彼女の言葉。
 ああ、香里は救われた気がした。彼女の後半の台詞に。
 それは明らかに香里の為の言葉。彼女の優しさ。罪悪感に悩まされた香里のための彼女の優しさ。
 だから、
 香里はただ、
「ありがとう、名雪」
 そう答えて、目の前のドアを開けた。





「ふむ、では引き受けてくれると?」
「ええ、その通りよ。だから約束の件、忘れないでよね」
「うむ。今週中にも彼女をその病院に搬送しよう。こちらでも連絡をしておくが、まあ君の方からも家族のほうへうまく説得しておいてくれ。まあ、否定的な意見を出さない程度にな」
 香里がダンカンさんの台詞に頷く。話し合いはこの二人で進んでおり、私はというと置いてけぼりだ。まあ、こういうことは香里のほうが向いているので文句はないが。
「さて、仕事について説明しよう」
 報酬(栞ちゃんの件)について一段落ついた頃、ダンカンさんはおもむろに話し出した。
「先日言ったとおり、君たちには悪魔退治の任務が下るわけだが――」
「そういうば、具体的にどんなことをするのか訊いていなかったわね」
 と、香里の弁。
 それもそうだ。まあ、引き受ける前から言うわけにもいかないんだろうけど。
「実際にそういう『戦闘』があるのは一月に1、2回程度だと思われる」
 それは随分少ない数字だと思う。香里も意外そうな顔をしている。
「君たちがどんな想像をしていたのかは知らないが、基本的に我々の仕事は『治安維持』だ。そもそも、アレの発生源など誰も知らない。今も、昔も発生したら消す。という感じだ」
「ちょっと待ってください。ということは昔から所謂、悪魔とかは存在したんですよね? それなら昔はどうやって退治していたんですか?」
 そうだ、国連ができたのが第二次世界大戦後。その昔はどうしていたのだろか?
 ダンカンは出来の良い生徒を見るような顔をして、
「無論、昔からそういうことを生業にするものは存在した。だが、個人で行うことは効率が悪いし、独学な為、死亡率も高い。その為、我々デモン・バスターという組織が設立したのだ」
 ……なんだろう。彼の言っていることは真実じゃないような気がする。こないだから感じるこの感覚、心の底で蠢くこの衝動。冷たい雪の中で佇む少女。――それは。
「ふむ。細かいことは担当者に訊いてくれ。もうじき来るだろうから」
 ドアがノックされる。ダンカンさんの「入れ」という言葉。
 ドアが開く。香里の驚く声がする。
 思考が戻る。そして香里の視線の先に、
「――これから宜しく。美坂、水瀬」
 転校生の、北川潤という名の男が立っていた。

 香里が驚く気配を感じながら――
 北川君のしてやったりという表情を眺めながら――
 私は、ただそこに居た――

 こうして私たちはその「世界」へと足を踏み出した。
 その先に待っている「世界」のことも知らぬまま――










続く。












中間書き。

 大変遅れました。「雪少女」の第2話、大幅に遅れて登場です。
 今回は言い訳が沢山あります。でも言い訳は所詮言い訳に過ぎないので、弁解になりませんね。
 でも言い訳します。

 その1。ホームページを作った。作ったのはいいが、実はあんまり更新していない。週に1、2度。理由としては弱い。
 その2。次から次へと新作の構想が浮かんでくるので、そのプロットを作っていた。
 その3。DVDアニメにハマッテいた。「マクロス7」とか、「攻殻機動隊」とか。
 その4。サボっていた。

 ……あれだ。ゴメン。まあ、期待してくれる人もいないとも思うので、別段いいかもしれないが。
 次回は少しは早くなると思いますので。
 それとこの話、7、8話で完結するので、ヨロシク。

 それと、とらは短編「その醜くも愉快な――世界の果てで」(表示名)の続編をリクエストする人は、掲示板か、メールで。
 ……ただし。「攻殻機動隊」がクロスしそう。まあ、あの短編自体、すでに複数の作品がクロスしているのですが。しかも微妙にオリジナルも混じっているので、クロスしている作品を特定するのは至難の業です。

 では、次回作の後書きで。
 因みに、上の「中間書き」という言葉に意味はありません。

紅き後継者
2004,10,05 06:17
雨。