ヒロユキチーム

 

 

 

 

 

 ヒロユキ・フジタ

 

 ある事件の際、星より勇者と認められた者。(2章時点で19歳)

 クルスガワ家の執事を倒してしまった事から旅は始まり、そして今も旅を続けている。

 

 戦士と魔導士を親にもつ魔法戦士。

 両親の才能と努力する才能に、ある少しだけ特殊な才能をもって、本当の意味で万能な戦士となる。

 ただし、本人の嗜好により、本職は拳士。

 

 ヒロユキが本来持っていたのは、『物事の本質を見抜ける』という能力だ。

 それ故に一度見ただけで、何でも器用にこなす事ができていた。

 しかし、それだけであり、本来であれば、万能とはいえ、ほとんど器用貧乏で終わるくらいの能力でしかなかった。

 だが、ある事件の際に無力を痛感し、命を削るほどの努力を持って、天使をして『勇者』と言わしめる能力に叩き上げる。

 その時の意思の力も含め、全てをもってヒロユキは勇者となった。

 

 ある事件に関わり、その事件での為の勇者が別に居るのにも関わらず『勇者』と認められる例の少ない存在であり、その事件の解決に大きく貢献する事になる。

 因みに、ヒロユキが『勇者』として表舞台に立った事件の最後の戦いは様子はコレ

 尚、本編のラストでヒロユキ達の前に姿を見せたのは姿形だけの完全な偽物である。

 

 尚、外伝で正式に語られるが、ユウイチとは幼馴染の関係にある。

 その事をちゃんと覚えているのは、2章の中ではユウイチとヒロユキ。

 情報として知っているのはアキコだけである。

 サユリやマイ、セリカは、そうなんだろうな〜、くらいに思っているだけで、ちゃんと話してもらった事は無い。

 

 

○主な武装

 ・バスターソード改

  ヒロユキの愛用の剣。

  市販品であるが、ヒロユキ自身の手で一度鍛えなおされている。

  ある事件の折りにはある天使に対魔用の加護も貰っており、聖剣には遠く及ばないが、かなりの良品となっている。

  しかし、2章において、ユウイチに砕かれてしまう。

 

  なお、エピローグ時はミズコシの武器庫から適当なものを一本持っていっている。

  嗜好として拳士であろうとも、剣を帯びる事はヒロユキにとって必要な事なのである。

 

 ・ライトアーマー改

  絶技を打つ時の為に脱着を容易にできるように改造しているアーマー。

  市販品を改造したもので、その為、場合によってはその場で捨てる事もある。

  因みに、絶技を打つ際には必ず外す。

  描写が無いがラストバトル時は最初からアーマー無しの状態である。

 

 ・布の服(ヒロユキ)

  武道着を改造したもので、アーマーの下に着ている服。

  実はヒロユキの装備の中では一番の高級品で、アーマーよりも魔法防御が高かったりする。

 

 

○習得技能

 ・万能(極) A+

  本当に万能であるという技能。

  全ての武器及び魔法と魔法技術をA+相当に使いこなす事ができる。

  Bランク程度ならまだしも、A+となるとまともな人間ではまず在り得ない筈だった。

  下手をしなくとも化け物扱いされるほどである。

 

  ・光と闇の器 A

   後天的な特殊能力で、あらゆる属性の魔法を使いこなす事ができる。

   ただ、本人も、いつこんな能力が身についたのか覚えていない。

   ヒロユキは後天的に手に入れているが、先天性ですらレアな能力で、後天的に身に着けたという前例は記録にない。

   と言っても、そこまで強力な能力かと言えば、全属性を『使える』だけなので、あれば便利止まりになるのが普通である。

 

  ・格闘技能 S

   万能の中のも含まれているが、格闘技能だけはS。

   ただやはり万能になる為の修練を積んでいるため、それだけを極めたアヤカには格闘技能全般としては一歩及ばない。

 

  ・精製魔法 S−

   ほとんど無の状態から魔力だけであらゆるものを作り出す能力。(とはいうが、普通は材料を揃える)

   Sランクなのでオートマータの精密部品すら精製可能。

   ただし、−な分時間がかかったり失敗率が高かったりする。

   主にセリオの交換部品を作るのに使っている、というか殆どそれ以外に使った試しが無い。

   鍛冶師や錬金術師としても名を轟かせるだけの能力である。

 

  ・プライド・ブレイカー EX

   ヒロユキの本来の能力『本質を見抜く』を持って、相手の業をコピーしてしまう。

   血や特殊な制約、仲介があるもを除き、ほぼ全ての業を見ただけでコピーし、自分のものにしてしまう。

   特殊な業も、時間をかければある程度は再現できる。

   また、これにより、相手の業を相殺するだけの返し業を瞬時に組み上げる事が可能。

   どっちかというと相殺の方の利用率が高い。

 

   因みに、相手の技能ランクに関係なくコピー可能であるが、EXの技能は基本的に特殊性が高い為コピーできないのが普通。

 

  ・希望の勇者 S

   星より勇者と認められた称号。

   相手が『星』の敵である限り、星から加護を受ける事ができる。

   また、本人が仲間と認めている者達にも1ランク落ちるが加護を反映することができる。

 

   なお、星からの与えられた称号であるが、『希望』という力はヒロユキ自身のものであり、Sランクというのも実力相応としてだ。

   つまり、ヒロユキ自身の『希望』の力に比例した力の分だけ自身と仲間に星からの加護が付与される。

 

 

○絶技

 ・砕(サイ) S−

  表面破壊と内部破壊、更には魔力による精神破壊を同時に行い、全てを共振させるという神業。

  その威力たるや、完全防御無視で、相手のHP分のダメージをそのまま与えるという反則っぷりである。

  幸運によるダメージ軽減はあるが、なんらかの強運特性がないかぎりは無意味。

  人間の腹部に撃ったなら、胴体がまんま消し飛んでしまう。

 

  更には、完全ノーモーションから神速をもって放たれる為、相手の回避補正を0にしてしまう。

  その上でこちらの命中補正が+100%されるので、同じ速度を出せるアヤカをして、回避不能と言わしめたもの。

  

  よって、この業は、打てば、相手が人間である限り確実に殺せる業であると言われている。

 

  ただし、この業はまだ未完成で、自分のHPを75%のダメージを自分で負ってしまう自爆業でもある。

  威力だけ見ればEX相当なのだが、ランクがS−なのはその為である。

 

  因みに、神速による命中補正をかけなければ、自分へのダメージは30%程まで抑えられる。

 

 

 

 セリカ・クルスガワ  

 

 クルスガワ家の長女にして勇者の一員である女性。(2章時点では20歳)

 ヒロユキと出会えたことで世界を巡る。

 

 大魔導士の家系であるクルスガワの長女として生まれ、両親が家を離れる事になったので、祖父母に育てられていた。

 その時の教育環境が閉鎖的であった為、人と接するという能力が著しく低くなってしまっている。

 声が小さいのもその時の影響。

 今はヒロユキや妹アヤカ達がいるので、人と接する事に問題は無い。

 

 高い魔力を持ち、多彩な攻撃魔法を使う魔導士であり、その腕前は間違いなく一流。

 因みにだが、攻撃魔法や補助魔法を戦闘で使う上での技術を習得したのは旅に出てからである。

 戦い方全般はヒロユキから、体術系はアヤカから教わっている。

 戦闘能力が高いので戦闘型魔導士と思われがちだが、しかし本職はあくまで研究者である。

 

 あまり知られていないがヒロユキとは幼馴染と言えるくらいの間柄である。

 だが、それはヒロユキが屋敷に潜入して知り合っただけであり、数回話した程度。

 ちゃんと話たりできるようになったのは、旅に出る前の1年くらいである。

 

 現在、ヒロユキとの関係はかなり進んだもの。

 正確に何処までいっているかは妹アヤカにも秘密らしい。 

 

 実は、黒猫の使い魔がいるのだが、今回は出番がなかった。

 

 

○主な武装

 ・杖

  ある古い樹の枝から造ったもの。

  あまりそうは見えないのだが、かなりの高級品。

  特殊な機能はないが、魔導士の使う杖としては優秀なもの。

 

 ・ローブ

  何の変哲もないようにみえる魔導士のローブ。

  ただし、これもかなり高級品で、物理防御力も高い。

 

 

○習得技能

 ・魔導 S

 ・高速圧縮言語 S−

 ・多重思考回路 S+

  完全魔導士タイプとしては超一流の領域。

  魔導Sと基本的な魔導能力が高く、高速圧縮言語S−による魔法の速射性も高い。

  だが、どちらかというと多重思考を得意とし、同時に幾つもの魔法を駆使する事を得意とし、戦闘でもそう使っている。

  得意な属性は火と風と闇。

 

  余談だが、女性としては珍しく、正式に『闇の巫女』の位に着けるくらいのレベルで闇の魔法を使う事ができる。

 

  ・召喚魔法 B+

   実用レベルの召喚魔法。

   ただし、戦闘用の霊獣との契約は下記の一つを除きしていない。

   他の用途としては使い魔の呼び出しなどである。

   一応移動用として数体の霊獣と契約しているが、あまり使わない。

 

  ・契約・『地獄の番犬』 A+

   地獄の番犬であるケルベロスと契約した証。

   地獄の番犬としての能力を借りる事ができる。

   その為、闇の魔法を得意としならがら、不死者系や悪魔に滅法強い。

   因みにランクは相性のランクである。

 

   余談だが、2章において、マイの業に対しケルベロスの力を使っているのは、マイの力が本来ありえざるものだからである。

   本来生身のまっとうな人間には効果が薄い。

 

 

○絶技

 ・ケルベロス召喚 S−

  地獄の番犬たる神獣ケルベロスの直接召喚。

  ただ、本来人間が使える力では無い為、その威力はS−のランクまで落ちている。

  尤も、それでも尚すさまじい威力を誇り、不死者系や悪魔には特効性があり、その際はEX相当にランクが跳ね上がる。

 

  因みに、2章の最終決戦においては、長期戦になる為に牙の部分召喚しか行わなかった。

  そもそも普段も部分召喚のみの使用で、本体の完全召喚をしたのは片手で数えるほどしかしていない。

 

 

 

 アヤカ・クルスガワ  

 

 クルスガワ家の次女にして、勇者の一員。(2章時点では19歳)

 世界を巡る旅を望む者。

 

 大魔導士の家系であるクルスガワ家にして、武道家の才能を持つ者。

 それは、婿入りした父親の方が武道家であったことに因るものである。

 母親から、クルスガワ家としての才能を色濃く受け継いだセリカと、父親系の体術のセンスを受け継いだアヤカ。

 ただし、セリカにしても体術のセンスはあるし、アヤカも魔導の才能も結構ある。

 実のところ、セリカもアヤカも、教育次第では万能タイプになれた者であった。

 それが、セリカは祖父母から代々受け継がれた魔導を教え込まれ、アヤカは父親の傍にいた為に体術を磨いただけの話だった。

 

 アヤカとセリカの両親がセリカが生まれてすぐに少し離れた場所で仕事をする必要があった。

 その為、セリカを置いて出たのだが、出先でアヤカを出産する事になる。

 そして、結局16年もの長きにわたる仕事となった為、アヤカとセリカは姉妹でありながら、ほとんど会う事がなかった。

 一応年に数回会う機会があったのだが、それだけだ。

 セリカも両親の下に行けばよかったのだが、実は祖父母達がどうしてもといって手放さなかったのだ。

 本当はアヤカも預かりたかったのだが、それは流石に両親が拒んだ。

 

 そんなこんなで、2人は姉妹で、外見は良く似ていながら、表面上の性格は正反対、魔導士と武道家という道に分かれる事になる。

 

 アヤカの格闘能力だが、単純な体術にみえて、実は魔導が多く取り入れられている。

 それが表面上見えないので、気付いている者はすくないが、魔力による身体強化が施されているのだ。

 ラピードによる速度を出しながら、体の損傷が少ないのはその為である。 

 

 

○主な武装

 ・武道着

  チャイナドレスにも見える白を基調とした武道着。

  特殊なものでつくられているので下手な鎧よりも物理・魔法防御は高い。

  曰く、下手なドレスよりよっぽど高価だとか。

 

 

○習得技能

 ・魔導 A−

 ・高速圧縮言語 B

 ・多重思考回路 B−

  魔導A−と基本が十分で、高速圧縮言語Bと実用以上の速射レベルであり、多重思考回路B−と実用レベルだ。

  魔導士でもやっていけるくらいの能力はあり、魔法もいくつか習得している。

  ただ、使うことは滅多にない。

  一応、一番得意なのは回復魔法系である。

  その為、素手による攻撃と回復ができるので、モンク僧を名乗れる。

 

 ・格闘技能 S+

  素手での格闘を極めていると言える。

  力も体力も体重も圧倒する相手ですら、武器を持たずに倒す事が可能。

  タイプとしては速度重視で、数をもって攻めるタイプと言える。

  だが、一撃が弱い訳でもない。

 

 

○絶技

 ・ラピード S+

  超高速移動を可能とする歩法。

  全身のリミッターを解除し、己の持つ力を最大まで利用する能力である。

  それにより、普通の人間には視認することすら出来ない速度を出すことができる。

  しかし、その代わりに制御を間違うと、一歩動くだけで骨がくだけ、筋肉が断裂する。

  長時間の使用も同じ理由でできない。

 

  基本的に使われたら、相手は気付く事すらできずに倒れる事になるが、防ぎ方は多々ある。(実行できるかは別問題)

  その為、一流以上の相手だと初見でないかぎりは絶対とはいえない。

 

  余談だが、ユウイチに使った時は今まで試したことの無い連続使用と長時間使用であった。

  ユウイチの秘薬がなければ、たとえセリカの治療をもってしても後遺症が残ったかもしれないほどに。

 

 

 

 セリオ

 

 クルスガワ家の技術の結晶たる現在で作られたオリジナルオートマータ。(19歳)

 アヤカの世話役にして、誕生日に製造されたもの。

 アヤカの行く道に己の意思で付き従う。

 

 マルチと同時に製造を開始され、さまざまな兵装を持つ準戦闘用として製造された機械人形。

 最初は人に近しい様につくられたマルチと違い、感情は希薄だったが、後にマルチと同様に人以上に人らしい心を持つ。

 

 ある事件の際、準戦闘用である為に必要だった部品の一つが破損し、戦闘力が低下している。

 その部品がコアの賢者の石と同等クラスなのでヒロユキですら複製できていない。

 2章においては、そこにマルチのコアをつけることにより、元々の戦闘力を取り戻していた。

 

 因みにだが、ヒロユキ達と旅に出た当初なら、セリオの戦闘力はメンバーでトップだった。

 

 

○主な武装

 ・エプロン無しエプロンドレス(黒)

  準戦闘型とはいえ、一応にも世話役であるので、侍女らしい服装たる侍女服がベース。

  これにエプロンをつけるとそのまま仕事着になる。

  因みにヘッドドレスも常備しているので、瞬時に侍女服になることができる。

 

 ・ブレード

  両手の手首あたりから伸びるブレード。

  武器はこれがメイン。

 

 ・その他隠し武装

  いろいろある。

  ただし、今は戦闘用としての機能が低下している為、ほとんど使用できない。

 

○習得技能

 ・万能(魔導以外) B−

  魔法以外の技能をすべてB−ランク相当にこなすことができる。

  これには武器の扱いだけでなく、諜報活動などの技能の含まれる。

  当初はオートマータであることでペナルティを受ける技能もあったが、今ではそれは解消されている。

 

 ・侍女 A+

  家事などの技能など、精密さが売りで高性能。

  ただ、料理だけはレシピ通りにつくっても一流コックには届かない(B+相当)。

  たとえ心を持っていたとしても、熟練の職人芸をコピーしきることは不可能なのかもしれない。

 

 

○絶技

 無し

 

 

 

 マルチ  

 

 セリオと同時に製造が開始され、セリカの誕生日にプレゼントされたオートマータ。(19歳)

 

 現在、ある事件のおりにボディを完全に破壊されコアだけの出演となっている。

 因みに、オートマータのコアは人間でいう心臓と脳の両方の役割がある。

 極端な話、コアだけあれば生きているのと言える。

 ただ、ボディを破壊された、という正規手段ではないダウンが行われた為、機能に欠落がある可能性がある。

 ボディを造り、組み込んでも、復活するかどうか、記憶があるかどうかも定かではない。

 

 

○主な武装

 ボディがないので、今は無し。

 

○習得技能

 未登場

 

○絶技

 ・大いなる癒し EX

  賢者の石と呼ばれるコアの力。

  使い方次第では十数人の味方の傷、疲労、魔力をも回復可能。

  ある事件の最後でヒロユキが使い、プライドブレイカーの連発で味方を護る為に使われた力でもある。

 

  尚、この能力は、セリオのコアで同じ能力があるかどうかは定かではない。