触れてください、私の心を。触れさせてください、貴方の心を。
貴方に触れられるのを想像しただけで、失神してしまいそう。
その手で、その熱を持って私に触てくれたらどれだけ気持ち良いだろうか?
その声で、その口で私に紡いでくれる声はどれだけ心地よいだろう?
感じてください、私の体を。感じさせてください、貴方の体を。
その皮膚で、神経で私の体を感じてくれると想像しただけで気絶しそう。
その目で、その耳で私を捉えてくれたらどれだけ感激だろう?
その皮膚で、神経で私を知覚してくれたらどれだけの衝撃だろう?
触れてください、私の魂に。触れさせてください、貴方の魂を。
もし、あの人の魂が私に触れたのならばっと夢想するだけで喜びで狂ってしまいそう。
その魂で、その精神で私に触れられたら、どれだけの驚きだろう?
全てで、そう、貴方が全て私のものになったら、どれだけ感激するだろう?
全てが、そう、私が全て貴方のものになったら、どれだけ狂ってしまうだろう?
感じてください、私を。感じさせてください、貴方を。
こんなにも、私は貴方を求めています。壊れてしまうほど、狂えてしまうほどに。
だから、私を感じてください。貴方を感じさせてください。
私は貴方のもの、貴方は私のもの。貴方は私だけを感じて、私は貴方だけを感じる。
貴方が感じる恐怖も、私が感じた恐怖も、その感情全てが、貴方のもので私のもの。
その恐怖に歪んだ顔も、喜びを示す顔も。全ての表情が私のもの。私の表情も全て、貴方のもの。
だから私を、私の全てを、私だけを感じてください。
この感情はもう止められない。
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神の居ないこの世界で−A5編− |
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