エリアM郊外の大きな木の下。
(さて、これからどうする……とにかく託された事を果たさなくてはいけないな)
大きな木を見上げたため息を吐く。
(情報と武器、出来ればドールが欲しいな……今はとにかく情報か)
吐いた息は白く、そして簡単に消えていった。
(これ以上、母さん達に甘えてはいけない。これは自分でけじめをつけないくてはいけないことだ)
大きな大木に背を任せながら、祐一はゆっくりと目を閉じる。
今までの生活と決別するために。
そして、託されたものを果たすために。
思い出すのは、あの灰色の世界だった。
そこは全て灰色だった。壁、天井、食器、着ている服。
打ちっぱなしのコンクリートで出来た壁に天井。
窓はついているものの、外を見ることは出来ない。
灰色がかったフィルターのような物で窓に封がされていた。
その灰色のフィルターのおかげで太陽を見ることも無い。
星空を眺める事もない。月をめでる事も出来ない。
雨を知ることも無い。雲が移り変わっていく事も見ることは出来ない。
覚えているその場所は色は全て灰色だった。
そこで、ずっと体を動かしていたような気がする。
―――見えるもの全ては灰色だった。
初めて覚えた事は手に持っている唯一、色の違う黒い物体を組み立てる事だった。
時間内に組みあがらなかったら痛い目に会う事が分かっている。
何も考える事も無く、何も思うようなことも無く、条件反射のように体に覚えこませていく。
それが始まりで、その時の自分の全てだった。
頭で覚えるのではなく、全てが体に刻み込まれていく。
硬いベットに身を任せる。そして朝起きて、すぐに黒い物を組み立てる。
その後に、”授業”を受けた。いろいろな物を知識として頭に放り込まれるが結局、体に刻み込まれた。
気がついたら夜になっていることのほうが多い。
ある日、初めて、白衣の人物に連れられて”調整”を受けた。
―――名前は付けてもらえなかった。
次に覚えた事は、物を壊すという事だった。
初めは素手だった。防護服で身を固めた大人を相手に何度も何度も立ち向かっていく。
その相手を倒すまで、眠る事も、休む事も、気絶する事も許されなかった。
そのうち、痛みを感じなくする方法を覚えた。
短時間で、その大人を黙らせるようになると、次は灰色に鈍く光る刃物を握らせられた。
それを一つ持たされただけで、灰色の壁に包まれた密林に放り込まれる。
そこで、初めて緑のものを目にする。
そこには色とりどりの猛獣がいた。
生きるために、身を守るために、”授業”で身に刻み込まれたその最善の手段をただこなしていく。
ただ一人で、その密林で生活する。
獣を殺し、その血を啜り、その肉を喰らい、罠を張り、いつ襲われても良いように気を張り巡らした。
どのくらいその密林で生活していたか解らない。
あるとき、大勢の防護服を着た大人達がやってきて、自分を連れ戻される。
連れ戻されてから、白衣の人物に連れられて2度目の”調整”を受けた。
―――やっぱり、名前は付けてもらえなかった。
次に教えられた事は銃を撃つということだった。
色々な銃の使い方を教えられる。
初めは近く、動かない標的だった。
速さよりも動作の正確さを求められた。
慣れてくると、どんどんとその動作を早くするように”教育”された。
次の標的は人の形をしたベニア板だった。
それが、動いている。何箇所かにマークがありそれを全て打ち抜かないと眠る事が許されなかった。
板の動きも初めは遅かったが、慣れてくるとそれがどんどんと早くなる。
何箇所かのマークは心臓、眉間などの人の急所だった。
それらを正確に、そして素早く打ち抜けるように”教育”された。
銃を打つ事になれると、白衣の人物に連れられて3度目の”調整”を受けた。
―――今回も名前は付けてもらえなかった。
その後に初めて大人以外の人達に会った。その人達にもまた名前は無かった。
―――5人に会話は無かった。
5人で連れて行かれたのは、灰色の壁と天井に囲まれた街だった。
突撃銃を渡されて、大人はそこから去っている。
ぎし、という音に振り向いてみるとそこには大きな大きな巨人が立っていた。
何処からか大人の声が聞こえてくる。そいつを倒せ……っと。
5人で巨人に立ち向かっていく。武器は突撃銃が5人で5丁だ。
弾丸も普通の物。徹甲弾で無ければその上の存在である対装甲弾でもない。
それにこの時代の対装甲弾は徹甲弾に毛が生えた程度だ。
この前あゆの撃った物とは比べ物にならない位の性能差が有る。
しかもそれはのちに創設されるONEの最新型の試作品で、あの時にはその1組しか世界に存在しなかった。
しかし、突撃銃の弾丸は普通の拳銃と比べれば破壊力も貫通力も格段にある。
それでも今の状態で失敗を犯せば、死ぬしかない。
自分が囮となって鉄の巨人の注意を引き、もう一人が街の建物から巨人に取りつく。
途中何度も交代しながら、機械的に巨人に向かっていく。
気がつけば、弾切れ。
6時間の格闘の末、ようやく動きを止める事に成功する。
仕留めた訳ではなく、ただ単に鉄の巨人が動かなくなっただけだった。
どう考えても、巨人のエネルギー切れだろう。
5人とも満身創痍になっている。
次の日も、そのまた次の日も同じ鉄の巨人との戦いだった。
時々巨人が変るが、それでも戦い自体は変らなかった。
ある日、自分は鉄の巨人の弱点を見つけた。
その日以来、格段に仕留める時間が短くなる。
その日に当たる日に、ある科学者2人がその現場に来ていた。
偶然だが、そのドールを仕留める現場を見てしまった。
「わぁ、すごい。すごい!」
「……ふん」
「すごいね! ほぼ素手でドールを潰すなんて! それもあんな『子供』が、だよ!?」
「祐治……もっと大人しく出来ないのか……」
無邪気な笑みを浮かべて手を叩いて喜んでいる白衣の男。相沢祐治。
その横で、ナンセンスだといわんばかりに不機嫌な顔をしている白衣の男。久瀬圭吾。
この時点ではこの2人は、親友で同僚だった。
「うーん。あれでも僕の自信作なんだよ? KKタイプが研究に必要だといわれてるから最新鋭のを貸したのに……」
年端もいかない子供達に機能停止に追い込まれた鉄の巨人、ドールはその時の最新型である。
ドール同士の戦いでもこんなに時間がかからずに機能停止に追い込まれる事も無かった。
しかも、KKタイプは久瀬圭吾の発案の機体で弱点の少ない事で有名な機体である。
エリアOの切り札でもあり、同盟関係のあるエリアMの最高技術の塊でもあった。
祐治は自信を無くしたと言わんばかりに感情をあらわにする。
それに答えたのは中年の軍人だった。口を愉悦に歪ませながら建前を口に出す。
「協力には感謝します。博士」
「あんなに呆気無くやられるなんてね。驚いちゃった。これは改造の余地ありだね」
「しかし、これ以上改良の余地など……」
「うーん、うーん?」
腕を組み頭を悩ませる祐治。その横で祐治の反応に眉を寄せる圭吾。
「あ! そうだ! 良い事思いついちゃった!」
「あ、おい!」
「先に帰ってるよ! 圭吾! 後、よろしくね!」
呆気に取られる中年の軍人。圭吾はその横で今日、何回目かのため息を吐いた。
「……相沢博士はいつもああなのですか?」
「あぁ、いつも振り回される」
年齢は、この中で祐治が一番年上である。圭吾が30半ば、祐治が40前半であった。
この時、祐治が思いついたのがCROSSの原型である。
祐治は機体の性能ももちろん悪いが、それ以前にOSが話にならないと考えていた。
圭吾は数少ない弱点を突かれた事を反省し、それの改善策を考えていた。
この事が、この研究所の運命を変えることになる。
元々この研究所は、生身でドールに対抗できる部隊・兵士を兵器として育成する事が目的だった。
それが、相沢祐治の発明するCROSSがきっかけで大きく変わる事になる。
研究所の意義が生身の兵士ではなく、その動きをドールで再現されるようにする研究へ。
それが実現されると、今度は最強のドール部隊の兵士育成となっていった。
相沢祐治はCROSSの初期型を完成させた時点でこの研究所の所長としてこの研究所に迎え入れられる。
そしてその右腕として、久瀬圭吾が副所長として迎え入れられた。
祐治が主に機体の開発とCROSSの調整、改良であった。
そして、圭吾はCROSSの適応のある人物の選別、そして機体の管理維持が主な仕事になっていた。
「うーん……GEシリーズの前半は適正が高いと思ってたのに案外低かったね。タイムラグが有り過ぎだし」
「それでも、適正の高い者を選別しているのだが?」
「まだシリーズ登録していない子達が居たよね?」
「あぁ、居たな」
「もう一度AHシリーズの適正チェックをしてくれるかな? その後に、その子達をチェックして」
「分かった」
「あ、それと圭吾の言ってた案が通ったよ。せっかくだからGEシリーズの前半で試してみようか」
「そっちの話も分かった。では適正チェックから始めるぞ。良いな」
「うん。お願い」
このときのエリアOは、何と言っても存在自体が微妙だった。
周りには旧日本圏を中心とした、ドールの配備数で他を圧倒できるエリアに囲まれている。
今でこそ世界の中心、one of the worldと呼ばれているが、当時はそんな面影は持ち合わせていない。
何故なら、歩兵などの人の兵士は強かったが、如何せんドールを配備できない。
ドールに対抗できる人間はグループでゲリラ的に行動するしか対抗は出来ない。
正面から真っ向勝負で勝てる人間が居るとすれば、彼らのような兵器として育てられた人間だけであろう。
そのエリアOにも転機が訪れる、エリアOで生まれたドールの新しいOS、CROSSの存在であった。
CROSSの良いところは誰にでも乗れないということだ。
特定の遺伝子を持った人間しか乗ることは出来ない。
しかも、CROSSは登録人間以外では動かない。
今でこそ、その遺伝子の情報が外に流れ出ていて全エリアにHドールが配備されているが、当時は違う。
手がかりとなるのはやっとの思いで仕留めたHドール。
しかしそれも訳の解らないプログラムで組まれていて乗っていたにパイロット以外が動かせないと来ている。
例え破壊されたとしても、情報が外に出る事は無かった。
そんな理由も有ってCROSSというOSは、エリアOの発展の一端・軍事力を担っていたのだ。
このとき、CROSSだけに満足しなかったエリアOの上層部は痛い目を会う事にある。
そう、対機械兵器を主眼とおいて育てられた子供達とCROSSによる最強の兵器の創造に踏み切ったのだ。
その後、世界政府にこの研究が露見した時に自治権を奪われるという痛い目に会った。
白衣を着た大人に連れられて、自分達5人は部屋に入った。
そこには大きな機械と、よく分からないケーブルがおいてあった。
その時の記憶は良く覚えていない。
痛いと感じなかったけど、もしかしたら痛かったのかもしれない。
ただ、大人たちから声を上げることも許されていなかったので声は出さなかった。
「貴方は、こっちよ」
自分だけが、その部屋から他の場所へと移されていった。
「川澄主任。この子が新しいナンバーですか?」
「えぇ、GE−13。今まで一番適正の高かった、いえ、これ以上の適性は無いってくらいの適性を持っているわ」
「その割には、あまり顔色がよろしくないですが……」
「……ちょっと疲れているのよ」
大人はいつも解らない事ばっかり言う。
自分には何を行っているか解らないし、考える事・疑問に思う事は許可されていなかった。
連れて行かれるのは初めて入る部屋。
「GE−13、それが貴方の名前よ」
疲れた感じの大人の女の人が自分に名前を付けてくれた。
「それと、あっちに居る人達が貴方の兄や姉になるわ」
―――GE−13……それが自分の名前?
疑う事は許されません。『GE−13』それが自分の名前です。
―――兄や姉? それって何ナノ?
疑問を持つ事は許可されていません―――兄や姉以降を削除
「川澄主任。そろそろ戻りましょう」
「解ったわ。報告は南君に任せても良いかしら?」
「データさえ揃えてくれれば、構いません」
「よろしく頼むわね。ちょっと先に行って貰えるかしら? ちょっとこの子達の調整が残っているから」
「了解です」
そう言って南と呼ばれる男の人はこの部屋を後にした。
「思考する事、話す事を許可する」
思考する事、話すことに許可が出ました―――思考開始します。
「……あの、僕以外の4人は?」
「心配ないわ。彼らにはAHナンバーが付けられて別の所に行っただけ。もしかすると一緒に生活するかもしれないわ」
「兄や姉ってなんですか?」
「あなたより先にGEナンバーになった子達よ。あなたの先輩であり、家族よ」
「家「これ以降は思考する事も話す事も禁止する」」
思考する事、話すことを禁止されました―――思考停止します。
そのまま、悲しそうな目をした女の人は外に出て行った。
周りにはGEと名付けられた人たちが居る。
これ以降この人たちと一緒に生活する事が始まった。
その日以降、自分はドールというものの知識を叩き込まれ、それを操縦させられるようになる。
でも、それは内容が少し変化しただけで大本は変っていない。
初めて外に出た日のこと。夜といわれる時間だった。
雲が空を被っているために光は殆ど無い。
どんよりと、暗闇が全てを被っていた。
ドールに載せられて、キャリアーでどこかに運ばれているのは解る。
キャリアーの扉が開き、外から白衣の男と軍人らしき男が入ってきた。
「相沢博士、本当にこれ1機で敵の進行部隊を撃退できるのですか?」
「出来なかったら、うーん。どうしようかな? 僕の首をギロチンで刎ねて良いよ」
その言葉に軍人らしき男の方は絶句する。
へらへらと笑いながら、祐治はドールを見ていた。
「まぁ、見ててよ。えっと? 8体だっけ?」
「そうです。この先の道が狭くなった谷間を通る際に襲撃していただきたい」
「うん。ならテストの開始だね。GE−13」
自分を呼ぶ声が聞こえる。
「敵は自分のドール以外のドールだ。思考すること、行動する事を許す」
その声と呼応するように時機を動かし始めた。
水素エンジンが甲高い音を立てながら血を送る心臓のように機体の全身にエネルギーを送り込んでいるのが解る。
「武器は……そこのパイルバンカーで良いかな。それとシールド。あ、シールドは邪魔だったら捨てて良いよ」
一旦首をかしげた後に、手をぽんと叩いて嗤う相沢祐治。
「良いかい? 敵は1撃で仕留めるんだ。良いね。これはGE−13のテストをかねているからね」
―――あなたは機械仕掛けの神の部品です。
―――敵を屠りなさい。それがあなたに与えられた使命。
―――それを実行しなさい。
―――思考開始します。
頭の中が全て、戦闘をする事のみに集中させられる。
――――自戦力分析
武器、パイルバンカー。補助として盾を装備。
盾は廃棄可能。
――――自戦略検討
第1案、正面より盾を構えて突撃。
第2案、物陰に隠れて側面からの襲撃。
第3案、崖の上より奇襲。
相手に与える心理的効果から、崖の上からの奇襲を選択。
――――行動開始
相沢祐治、子供の頃からの神童と呼ばれていた天才。
その天才が、目を細めてドールが出て行くのを見ている。
彼は天才であるが、善悪の判別が付かない。
よく言えば、無邪気、悪く言えば子供っぽい。
まるで子供の精神のまま、体だけが成人してしまったような人間だった。
相沢有夏とは親類という事になるが、それも遠い遠い親類。
祖父の兄弟の息子のそのまた息子。殆ど他人と言っても良いくらいの遠い親類だった。
一時期、エリアAの行政所で顔を合わせた事があるが、あったとしても無視もしくは一言二言、言葉を交わすくらいだった。
ちなみに有夏が、相沢性を名乗っているのは相沢家に嫁いだからである。
状況はドールに戻る。
左右に迫る崖の為に道が狭くなっていた。
機体を崖に這わせてその崖を登っていく。
崖の上でカメラをサブのサーモカメラに切り換えた。
視界が青一色になる。その視界の中に異物が混じる。
一面青色の視界の中に9体の真っ赤な人型。
――――敵戦力分析
サーモカメラの為、詳細は不明。
敵数9機。ただし、1体、特別機がある模様。
――――敵布陣分析
特別機を中心に円陣を組んで進軍。
周囲の守備に特化した陣形という他にこれと言って特徴は無し。
――――自戦略再検討
相手に与える心理的効果から、特別機に奇襲をかける。
――――行動開始
崖の上からタイミングを計って飛び降りる。
両手で支えるパイルバンカーの右手部分を手放し、その取っ手の部分に左足をかけた。
パイルバンカーの杭は出たままである。
ガッシャン。
特別機らしき機体の頭部から杭がコクピット、腰椎部を貫いた感触が自分の機体に伝わってくる。
これが自分にとって初めて他人を殺した事だった。
崖から飛び降りた勢いは、潰した機体をクッションとして結構殺せていた。
そのおかげで、その機体は腰がくの字に折れ曲がり、両足が内股状になって地面にへばりついている。
勢いで、腕が外れかかっていてそこから青白い火花が散っていた。
『て、敵襲!?』
一呼吸、遅れてから慌てた無線の声が聞こえてくる。
自分は既に動いている。杭の戻ったパイルバンカーを手にとって円陣の外側に出る。
出た瞬間に、8つのマズルフラッシュが暗闇を引き裂いた。
しかし、円陣の中心には敵は居らず、目がマズルフラッシュの光によって一瞬だが見えなくなる。
ドカァン! ガシュゥ。
中心に有った機体の燃料タンクの燃料に誘爆したのか、大きな爆発を起こした。
オレンジ色の光が辺りを照らす。
その音と光に紛れて、背後からコクピットを貫くパイルバンカーの音が響く。
背後から貫かれた機体は力なくその場に崩れ落ちた。
引き抜いたパイルバンカーの杭には血がついている。
『やったか!?』
『あの爆発で……生きているのか?』
怒号に似た無線の遣り取りが展開されている。
視線は中央の爆発した地点に集約されていた。
ガシュゥ。
無音になったところにまたも、パイルバンカーの音。その音は確実にパイロットの命を奪っていた。
一番初めの機体が隊長機だったのか、動きに統一性が無い。
それに加えて、混乱も未だに続いていた。
残されたドールは半ば恐怖に操られるようにして物音をするほうへと銃口を向け発砲している。
それが、間違っているとも知らないで。
発砲しているせいで、目が暗闇に慣れるまで時間がかかる。
その為にどこに敵が居るのか目で判別する事が難しい。
銃の発砲音のせいで、細かい音が聞き取れない。
その為に近くにドールが近づいても、その駆動音は発砲音に紛れてしまう。
混乱しているために、レーダーを積んだドールがそれを確認する事を怠っていた。
隊長機が一番初めにやられた事が混乱の収拾が付かない事の拍車をかけている。
その混乱した部隊を倒す事など、GE−13には赤子の手を捻るよりも簡単な事だった。
混乱に乗じてどんどんと、敵ドールの数を減らしていき、残り2機になったところで敵が逃走し始めた。
追撃でシールドを構えたまま逃げ遅れたドールに密着、その後シールドごと杭を打ち込む。
ごシャリ。
パイロットの骨を砕く感触が腕に伝わってくるが、その時は何も感じなかった。
飛び出した杭を戻しつつ、盾をまるでフリスビーを投げるように後ろを見せて逃げるドールの脚部に放つ。
ゴキャン! ドシャぁ……
膝の後ろ部分に当たったそれのおかげで、ドールは派手にこけた。
相手のコクピットの背後にパイルバンカーの先を突きつける。
……そこで祐一は目を開ける。
回想に邪魔が入ったのだ。
To the next stage
あとがき
中途半端なところで、回想を切るのもどうかと思ったのですが、このままだと収集がつかなくなってしまうので変な所で切りました。
アイディアだけ書いていっても、だらだらと続いていってしまいますし……
元々私はダラダラとしかかけないので、どこでどう切ってどう話しを展開させるかが弱いんですよね・…
まだまだ精進しますので、これからもよろしくお願いします。ゆーろでした。
管理人の感想
ゆーろさんからSSを頂きました。
ダークだなぁ。(苦笑
モルモット一直線です。
相沢祐治のキャラは、やはりあのキャラが元ネタなのかなぁ。
現在プレイ中のゲームにも出てくるヤ○サキでしょうか?
川澄女史はいい人そうですね。
まぁ関わってる時点で大差ないですが。
中途半端にいい人は、良心の呵責に苛まれてやばい行動に出そうですけど。
研究所では彼女も重要そうですね。
感想は次の作品への原動力なので、送っていただけると作者の方も喜ばれると思いますよー。
感想はBBSかメール(yu_ro_clock@hotmail.com)まで。(ウイルス対策につき、@全角)