プレハブ工法住宅

プレハブ住宅というのは、英語のPRE−FABRICATEDの略名で『前もって組み立てる、前もって部品などをつくる』という意味で工業化住宅とも呼ばれています。また1口にプレハブ住宅といっても実際には鉄骨系、木質系、ユニット系、コンクリート系の4つの系統に分けることが出来、それぞれに特色があります。

各工法の性能と特徴

耐熱・耐水 耐久性 自由度 工期 建築費

プレハブ

鉄骨系 鉄骨の柱、粱、筋交いをコンピュータで構造計算し配置。鉄骨同士はボルトで緊結され、揺れに強い 耐久性に大きな影響を及ぼすのが主要部材となる鉄のさび。一般的に亜鉛めっき鋼材の上にリン酸塩を処理、その上に電着塗装を施した多重な防さび処理がおこなわれている 軸組方式の場合は木造と構造的に変わりはなく、自由度は高い。パネルと軸組みパネル併用の場合は、やや自由度は低くなる 90〜120日 商品ごとに価格設定が行なわれており、構造よりプランの自由度や仕上げ、設備のグレードが価格を左右することが多い
木質系 人工乾燥させた木質パネルや接着剤や釘、ボルトなどで結合し建物を一体化するので密閉性が高い。また外力に対してもパネル全体で揺れを受け、強さを発揮する。 木質パネル自体が乾燥していることに加え、パネル中に空気層を設け、常に壁体内を乾燥状態に空気層を設け、常に壁体内を乾燥状態にするので内部結露は生じにくい。また屋根下地には耐水シートを用いている。 パネル自体が耐久壁となるパネル構造なので、その耐力壁を極端に小さくまたは大きくなどなければ自由度は高い。また耐力壁の配置に一定のルールがある 45〜120日
企画型は
工期は短い
ユニット系 単体ユニットそのものが額縁のようなラーメン構造のため、地震や風などの外力に対して粘り強い。不然材の外壁パネルや壁下地の石膏ボードなどで防火性も高まる 鉄骨形と同じく問題となるのがさび。構造部の溶接・防さび処理から設備機器の装備まで工場内で一貫して行なって品質を安定させている 基本となるユニットのサイズは決まっており、それらの組み合わせでプランを構成する。ある程度の成約は受けるが、豊富なサイズのユニットで多彩なプランに対応する 30〜60日
コンクリート系 素材として火に強いコンクリートをがっちり一体化した構造。壁と壁との結合にはモルタルを用いて、十字型、T字型、L字型の金属を取り付けて揺れに対しても強化している 法定耐用年数は60年。耐久性に影響する結露対策としては、パネル+断熱材+空気層+内装材の4層構造にすることで対処しているケースが多い パネル構造のためパネルのサイズや配置などが間取に影響を与えることもある。しかし最近は小型サイズのパネルも開発され、自由度は高くなりつつある。 90〜120日 コンクリートパネルを工事で量産するため施工の手間がRCよりはるかに少なく、その分価格も割安になる