「品川おもしろ学」セミナー・第４回記録

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●講師　鈴木章生さん
　　　　江戸東京博物館　学芸員
　　　　著書　「品川の古道」品川区史料１１：品川区教育委員会

●テーマ　　　品川用水とエコロジー　（くらしに生かした水）
　　　　　　　　　　　　　　　
●配布資料　　江戸名所図絵（天保図絵）

●参考　　　　　品川用水Map

●受講メモから：
・江戸名所図絵（天保図絵）は1840年頃の作で、
　名主であった斉藤月岑（げっしん）が、祖父の代から３代かけて出版。
　７巻２０冊。
　絵師は、長谷川雪旦。
　俯瞰図として描かれているので、地理的状況、景観が把握できる。
　コンピュータグラフィックの技術で拡大して細部を見ると、当時の様子がよく判ってくる。

・廣尾原
　江戸の外れに位置し、まちびとと農村の百姓の接点。
　町の人の衣装と農民の衣装の比較
　季節は秋
・富士見茶亭
　崖地から富士を眺める
　すいか、水菓子、ひば湯（夏ばて防止の気付け薬）
・行人坂
　今の目黒駅、雅叙園へ登る急な坂
　明暦の大火は行人坂から出荷して、風に乗って江戸市中を焼き尽くす
　目黒川
　五百羅漢、浅間神社が描かれている
・貴船明神社
　目黒川河口部
　中の橋、海徳寺
　本社（今の荏原神社）の位置が川の反対
・御殿山看花
　江戸の花見の名所
　松と桜。松の下では幕を張って歌会、桜の下では毛氈敷いて花見の宴会
　食器がハイカラ（グラスの様）
　品川沖に弁才船（べんざいせん）が停泊。上方と結ぶ帆船で品川沖から日本橋方面へは小舟で輸送。
　御殿山は、お台場の埋め立て等に土を削られ益々崖地に
・中延八幡宮
　八幡宮、法蓮寺が描かれている
　立会川
・浅草海苔
　海苔の採取から乾燥までの海苔生産の工程が一枚の図に全て描かれている。