「品川おもしろ学」セミナー・第8回記録

●講師   岡島 醇さん
         (財)市民防災研究所 事務局長

●テーマ  地震と水
         水の大切さを知る
         参加者42名

●受講メモから;

・77、52、36、22、16、13 これ何の数か解りますか ?

・77年前(1923関東大震災)
 市街地火災が問題になった地震 14万人死亡
 本所被服廠に逃げた人々 → 火に囲まれ1万人死亡
 上野公園に逃げた人々  → 命は助かったが、自宅は焼失
 神田佐久間町、和泉町の人々 → 逃げないで住民がバケツリレーで消化
                 歴史的町並みが今も残る
 直ぐに避難しないで、その場に残って消化することが大事

・52年前(福井地震)
 3700人死亡

・36年前(新潟地震)
 中層住宅や橋梁の倒壊
 液状化が問題になった地震で住宅火災は殆ど無し
 地割れで足を取られ、吹き上げた水で死亡の例も

 その後の十勝沖地震の教訓からストーブなどに遮断装置が付くようになる。

・22年前(宮城地震)
 ブロック塀の倒壊で死亡 → 生け垣の奨め
 家具の増加と大型化に伴い家具転倒で死亡
 電気・水道・ガスが止まって混乱(ライフライン)
 
・16年前(日本海中部地震)
 津波の恐ろしさを知った地震
 内陸部からキャンプに行っていた人達が被害
 地震の後に津波はつきものである事に気が付かなかった。

・13年前(千葉県東部沖地震)
 あわててガス栓を止めようとして天ぷら湯を浴びる

・このように、地震災害は時代や生活様式の変化にあわせて大きく変化してきている。
・「その場に合った身の安全」火はその後で消せばよい。
・揺れが治まったら直ぐに火の始末
  特に、電気製品で壊れているものが無いか、ブレーカーを落とす、元栓を閉める
     通電再開後の火事も多い。神戸では熱帯魚水槽が原因で7軒が出火
・隣近所の助け合い
  神戸では、16万人が自力脱出
        4万人が近所の人に助けられ
        1万人が消防など公的に助けられた
  近所の人にゴミ出しなどで顔を知ってもらって、
   「あっ、あの人が居ない」と気づいてもらえるように。

・水は必要だが、飲み水だけが水でない。
  最初に、消化用水、その次に生活用水、その次に飲料水
・その前に、命。 命がなければ水も何も

・一度、家の中にどのぐらい食料や水があるかをチェックすること(結構あるものです)。
・トイレのタンクの水は、断水したら貴重な飲料水(約9リットル)

・町歩きが大事
 地震が来たときのことを想定しながら自分の目線で町を歩く
  消化に使える水は何処にある(西宮市は川の水を利用して火災を防止した)
    品川も川の水を活かす、プール、共同井戸
    自然の水が大切
  ホークリフトを持っている事業所
  色々の道具がある事業所
  
・番外編(ポリ袋を使った非常用飲料水兼氷のうの薦め)
・材料 15号ポリ袋(厚さ0.03ミリ、縦横=30cm×45cm)を2枚
・雑菌が入らないように下の図のように作って冷蔵庫などに保管しておく
・形が自由になり隅の方に保管できる。

・番外編(投てき水パックのビデオ)
・身の回りにあるもの全てを使って消化すること
   1リットルパック入りの牛乳、ジュース、ウーロン茶
   手箒、風呂の水、金魚鉢の水
   濡れ雑巾、毛布
・ポリ袋で作った「投てきパック」(水袋)を各戸で用意しておき
   消防車が来るまで火勢を弱める。
 


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