趣味の英語 30
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今日は、比較の問題です。
比較は、形容詞や副詞の程度を比較するものです。
最上級をのぞいて比較は一対一の比較でなければなりません。
例えば、
A is longer than B. はいいけど、 A is
longer than B and C. は
A は BよりもCよりも長い と言うことにはなりません。
もし、 B+C=D なら、
A is longer than D. という意味になってしまいます。
A is longer than B or C. としなければいけません。
これだと A と B 、A と C を平行して一対一で比較していることになり
ます。
The Mississippi is longer than any other
river in the world.
などで、他のどの川より となっていますが、これも同様に一つ一つを取り上げて
平行して比較しています。やはり、一対一の比較なのです。
従って、river は rivers としてはいけません。
比較の勉強は、原形比較と比較級比較そして最上級比較をはっきりと区別しながら
勉強しておかないと、あとで、頭がこんがらかってしまいます。
たいていの場合、切り離しては説明出来ません。互いに関係があるからです。
しかし、ル-ルや注意点は3者に共通しているものと共通していないものがあるので
注意しなければいけないのです。
*********** 自者比較と他者比較の説明 ************
比較される主体を A,B とします。比較はこれらの持つ性質の優劣を比較すること
になりますが、この比較の対象は同様の性質を持ったものでなければなりません。
石の重さとこんにゃくの硬さを比較は出来ないですね。
しかし、石の硬さとこんにゃくの硬さを比較することは出来ます。
この場合、石とこんにゃくが比較される主体で、硬さが比較の対象です。
A と B を比較するには、次の3とおりの方法があります。
(1) Aがある性質に関してBよりすぐれていること。
(2) Aがある性質に関してBと同等であること。
(3) Aがある性質に関してBより劣っていること。
(a) She is more beautiful than her sister.
(b) She is as beautiful as her sisiter.
(c) She is less beautiful than her sister.
(d) She is the most beautiful of them all. この場合、them
は二人以上になります。
(e) She is the least beautiful of them all.
この場合も同様です。
** 二人の場は比較級までしか作れません。
このうち、less を使っての表現はあまりもちいられないので、
She is not so beautiful as her sister.
が多く用いられます。
( She is not as beautiful as her sister.
でもいいです。)
less は マイナス方向の比較級であって、一般的な否定とは違います。
not more beautiful と less beautiful とは同じではないと言うことです。
ここでの比較は、形容詞と副詞についての比較です。名詞や動詞、その他の比較は
別です。
A whale is no more a fish than a horse
is.
クジラが魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ。
これは名詞を比較しています。たいていの参考書は同じ章の中に入っているので、
ごちゃ混ぜにならないよう、注意しながら読みましょう。
上の例では、fish のところに形容詞が来ることもありますが、それは偶然です。
no more A than B で A と B は 名詞、動詞、形容詞が可能だからです。
このような構文は大抵、慣用構文なので覚える必要があります。
さて、ここで形容詞、副詞の比較級を使った比較文を中心にした話に戻りましょう。
(1)他者比較 比較される主体が複数ありそれぞれの持つ同種の比較対象の優劣
を比較する。
(2)自者比較 主体は一つで、それが持つ複数の属性を比較する。
他者比較は最上級を除いて原則として二つのものを比較します。
また、比較する対象は同種の性質のものでなければいけないのは先に説明しました。
比較級を使った他者比較は、主体のもつ性質を比較するので補語としての形容詞の比較
をします。従って、形容詞の後に名詞を付けて比較することはありません。
This girl is more beautiful than that girl.
であって、
Cathy is a more beautiful girl than Mary. のような比較はしません。
もし、あったら、それは別の範疇に入ります。
そもそも、This girl is more beautiful than
that girl は
This girl is more beautiful than
that girl is beautiful.
のことで、普通は is beautiful は省略されています。美しさの比較になるわけです。
同様に後者は This girl is a more beautiful
girl than that girl is a beautiful girl.
たしかに、beautiful の比較ではあっても、どう言う少女かが問題になっており、美しさの
比較が話題にはなっていません。
副詞の比較級は、一般的な比較分では、動詞を修飾するはずなので、次に名詞が来ることは、
想定しません。
最上級をの場合は、特定のグル-プの中から、特定の一つを選ぶので、どこのなにか、
どこの誰かと限定されるので、最上級の形容詞の後に名詞が来ることが想定されます。
だから、最上級には 普通 the がつきます。
ただし、この最上級の形容詞の後の名詞は省略される場合が多いです。
前にあげた例文で、
She is the most beautiful of them all.
とありましたが、ここでは、文の主語もグル-プの構成も代名詞になっており
どんなグル-プなのか分かりません。主語である、 she
も当然グル-プの一員で
す。それらが全て代名詞ではどんなグル-プなのか分からないので、あまり良い文
とは言えませんね。
大抵は、どこかに分かるような一語を入れるほうがいいです。
She is the most beautiful of all the girls
in her class.
普通はこのようにします。彼女のクラスは男女共学かもしれません。
これだと、男は除いた女性の中で一番、となります。
beautiful の次には、girl または、one が省略されています。
She is the most beautiful girl of all
the girls in her class.
では、girl が二重になるので、普通はどちらか一方を省略します。
また、名詞(前の)girl は of 以下の句によって限定されるので、the
が付きます。
普通の文では、意味だけ考えて限定されると思えば、適当に the
を付けることが
出来たのですが、比較の文では、実際に範囲を指定する限定句が付いていなければ
なりません。
次のような表現んもあります。
She is the more beautiful of the two
girls.
比較される主体が二つの場合は最上級は使うことが出来ません。日本語でも二人のうち
で、一番・・・とは言いませんね.
この場合も範囲が指定されています。従って、比較級でも the
を付けて形容詞
の後には、名詞が来ることが想定されます。上では
beautiful の後の girl は省略され
ています。
主語が she となっているので、それほどの混乱はないと思いますが、それでも
省略されているのが nurse かもしれないし、schoolgirl
かも知れません。
やはり何らかの名詞を入れた方がいいと思います。
of the two girls がなければ、the は必要ありません。
しかし、She is more beautiful. だけの文はないでしょう。
She is more beautiful today. だったら、これは今日の彼女の美しさと
他の日時の彼女の美しさの比較になり、例えば
She is more beautifultoday than yesterday. で、yesterday
が省略されたもの
と考えられます。
(2)の自者比較は、例えば、
She is more kind than gentle. 彼女はおとなしいと言うより親切なのだ。
The bag is more gray than brown. そのバッグは褐色と言うより灰色だ。
同じものの二つの属性を比較しています。
ここでの、注意点は、例のように同一人(同一物)の性質(属性)を述べる場合は、
一音節の語でも、・・er の形を用いません。
もともとこれは本来の意味での比較とは言えないような気がします。
第一、性質の違うものを比較は出来ないはずですから。
He is more (a) poet than (a) statesman. 彼は政治家と言うより詩人だ。
文型が全くおなじですね。これなどは、名詞が比較されています。
これでもわかるように、これは純粋の比較ではありません。
こういうのは、別の範疇のもので、慣用構文として覚える必要が
あります。
ところで、前に出てきた
She is more beautiful today. は自者比較と言えるのでしょうか。
前にも説明してありますが、これは、今日の彼女の属性と他の日の彼女の属性を比較
しています。と、言うことは、今日の彼女と他の日の彼女は別人と考えています。
A is more beautiful today than A' was beautiful
yesterday.
で、A とA' (ダッシュ)は別人なら今までの普通の比較になります。
普通は、A is more beautiful today than yesterday.
のように省略されます。
だから、これは、やはり他者比較と言えます。
She is more beautiful than pretty. 彼女は可愛いというより美しい。
だと自者比較になります。She is more beautiful
than she is pretty.
のことで、二つの she は同一人ですから。これからも分かるように、彼女は
pretty だし、beautiful でもある。でも、どっちかというと
beautiful だと言うこと
が予想されます.
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比較される主体が2つ以上ある場合は次のように3通りの表現が出来ます。
最上級を除いては、一対一の比較であることは今までどおりです。(前述参照)
(a)He is the brightest boy in his class.
(b)He is brighter than any other boy in his
class.
(c)No other boy in his class is so bright
as he. so は as でもいいです。
(a) の最上級では、範囲を限定しなければならないことが多いわけですが、
前置詞で範囲を限定する場合、in か of かの違いは、それらの後に続く名詞が
単数か複数かによります。
(a)では boy は出来るだけ省略しないようにしましょう。同じ単語がいくつも出て
来る場合は、省略出来ます。
上のように(a)(b)(c)の三つの言い方が出来ると言うことは、ある一つがもっとも
上級であることが示唆されます。
最上級はその一つを含めて全ての中で一番、、、
比較級はその一つを取りのぞいて、他の残り一つ一つと比較して、結局、一番、、
原級では、一つを取り出して、残りの一つ一つがそれ程でもないと言うことで一番
を結論ずけています。
(C)の場合は特に、No other boy の boy は複数になっていないことに注目して下さい
。
動詞も are ではなく is です。
比較級の場合も、~than any other boy で単数になっていますが、動詞には影響あり
ませんから、複数にしないように注意すればいいだけです。
最上級を除いて、比較は二つ以上の相手とは比較できませんから、、、
また、性質(属性)そのものの比較でなければ、(2)(3)場合でも、名詞を
伴った形容詞の比較は、当然あります。
He is the most ambitious man that I know.
これは、どれくらい ambitious
かが問題になっているわけではなくて、どんな人かが問題になっています.
そして、これは、私が知っている人の中で、と解釈出来ますが、それに相当する語句は
文の中にはありません。
これは、He is the most ambitious man of all
(the men) that I know.
の of all the men が省略されたものと考えられます。
実際これは、必ず省略された形で出てきます。日本語でもそうですが、比較文では
省略が非常にはげしいです。
話を戻して、この文は
He is more ambitious than any other man
that I know.
への書き替えが出来ます。ambitious man となっていないことに注目して下さい。
I want to buy a more expensive bag.
これは、I want to buy a more expensive
bag than that bag.
後ろの bag は 当然 one でいいですよ。that
にしたのは適当にやっただけです。
会話では、状況がわかっているので、最初の文だけでいいのです。
更に詳しくもとの文を書いてみると、
I want to buy a more expensive bag than I
want to buy that expensive one.
もともと、比較は主文にも従属節にも同じ性質の形容詞、または副詞がないと
比較はできません。実際は、従属節でかなり省略されています。
それは、日本語でも同じです。
分かりやすく言うと、名詞どうしの比較でたまたま形容詞が付いたと思えば
いいかもしれません。
あのバッグよりこのバッグの方を買いたい。で後者のバッグに比較級の形容詞が
付いたと思えばいいわけです。
最上級の場合もそうです。
彼女が一番強い。では何のことか分かりません。
どういうグル-プで強いの?
僕の学校の中でだよ。
ふ-ん、、じゃ、男より強いんだ?
違うよ、女の人だけのグル-プ、、
じゃ、彼女は君の学校の女生徒の中で一番強いんだ?
違う違う、ぼくの学校の女性の先生の中でだよ。
グル-プは名詞で物か人のようなもので構成されています。で、その中で、となると
名詞を伴わざるを得ません。
of all the teachers in my school のようになり、その一員にも必ず、名詞が
付き、strongest teacher となります。そして、グル-プのうちひとりだけ限定され
ますから、定冠詞の the が付くことになります。
She is the strongest teacher of all the
teachers in my school.
となり、どちらかの teacher が省略されます。上のような場合は普通 of
の前の
名詞が省略されます。
省略した結果、具体的な名詞が全然出てこないような文はあまり良い文とは言えません。
She is the strongest of all in my school.
だと、上のような訳の分からない
会話になってしまいます。
She is the strongest of all the girl teachers
in my school.
のようにすればいいのです。
ところで、girl teacher っていうのかな? 聞いたことないけど、まぁ、こんなとこ
ろです。
ところで、形容詞の最上急がついている名詞の場合、それが限定されているかどうか
見ることは重要です。
Miss Hayashi is a most learned teacher.
これは、teacher に限定句が付いていません。 で、当然
the は付いていないのですが、
ここでの most は 非常に の意味で very
と同じ意味で使われています。
「林先生はとても学識のある先生です。」で比較文とは違います。
しかし、teacher に in our school と言う限定句が付くと、
Miss Hayashi is the most learned teacher
in our school.
となり、最上級の文になります。
また、
Miss Tanaka was happiest in her young.
これは、複数の中で、最も ではありません。 グループの限定もありませんね。
グループを構成する人がいないわけで、happiest
の次に名詞は想定されません。
だから、定冠詞 the は必要ありません.
この様に、補語として用いられる形容詞の最上級にも the
は必要ありません.