趣味の英語  31

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        未来に関する助動詞 will と shall

1 単純未来 人間の意志に関係ない未来の事柄を表す。

2 意志未来 未来の事柄に関する人間の意志を表す

1 単純未来は今の英語では、簡単です。もっとも、自分が作るときは簡単でも、

人が作ったものを判断するのは、逆に難しいということでもあります。

単純未来は、全て will 使えばいいのですから、簡単です。

ただし、shall を使う場合もあります。特にイギリス英語では shall を使い

ますが、これもすくなくなっています。

一応、shall を使う場合も見ておきましょう。次の三つの場合が考えられます。

a. 一人称の平叙文での単純未来  I shall 〜   私は〜するでしょう。
                      We shall 〜  私達は〜するでしょう

b. 一人称の疑問文での単純未来 これは要するに、上の文の疑問文です。

                     Shall I 〜   私は〜するでしょうか?
                     Shall we  〜  私達は〜するでしょうか?

c. 二人称の疑問文での単純未来  

  You shall 〜 は単純未来にはありません。疑問文のみです。

                     Shall you 〜 ? あなたは〜するのでしょうか?
                      あなた方は〜するのでしょうか?

これらは、今は殆ど使われないので、こう言うものがあるということだけ覚え

ておけば良いでしょう。

ただし、一人称の I shall 、 We shall の場合は、 は特別な意味で用

いられることがあります。

 I will , We will  は単に意志を表すのに対し、shall はそのことはもう

決定済みで自分の意志では変更できない意味を含有し、強い意向を表すること

があります。

 I shall go on a hike, rain or shine.

これくらい覚えておけば大丈夫でしょう。

 単純未来では、後は 全て will を使えば良いのですから、自分で作る場合
 
は簡単と言うことです。

  It will rain tomorrow.
 
  I will be 20 years old next week.
( I shall be 20 years old next month . )

       
   -------------------------------------

2 意志未来 は 使い方が3通りあります。

2ー1 文の中の主語の意志を表す。

    これは全て will が使われます。 平叙文も疑問文も同じです。

    前の 単純未来と混乱しますね。
  
2−2 文の中の主語に対して、その文の話し手の使役の意志を表す。

    〜させよう。と言う意味になります。
 
    これらは全て、shall を使います。

    He shall go to you. 

文の主語 he に対して、話者 I が 彼を行かせよう

    といっています。

    だから、 I will let him go. または、I will make him go. と

同じです。この様に文の中に「 I 」 という語が入っていれば分かりやすいの

    ですが、shall の文では、意思を伝える本人の I が全くありません。

    この shall は普通目下の人、子供等に対して用いることが多い。
     
    You shall not have any more cakes.
    ( I will not give you any more cakes. )
       
ケーキはもうあげないよ。

文の主語と話者( 私・I )が同じことは普通はありません。

だから、I shall 〜 

    と言えば、他の用法になります。

自分で自分に、〜をさせましょう、とは普通はは言いませんから。

    当然、2、3人称に用いられます。

shall はもともと義務や強制、権力で相手に強制させるような語感を持っています.

    したがって、アメリカ人はこれを使うことを嫌うようです.

    ただし、Shall I/we 〜 は「〜するのは私の義務でしょうか?」となるので、逆に

   相手に敬意を払う感じになり丁寧な表現と言われています。これは

だから、アメリカ人でも、使うらしいです。

   しかし、日常の会話では、Do you want me to do 〜

   Would you like me to do 〜 と表現する方が多いようです。

   次のような場合があります。

   Passengers shall not converse with the driver while the bus is in motion.

    バスの運行中は乗客は運転手に話しかけてはいけません。

   これは、法律や規則で 個人対個人ではないので使われるようです.
    
2ー3 これは、相手(聞き手)の意向・意志を聞く形で出ます。

     だから、疑問文での用法となります。

 a. Shall I 〜 「私が、〜 しましょうか?」聞き手の意志を聞いてい

ます。

    Shall I help you lift your baggage on the rack ?  荷物を棚に上げるのを手伝いましょうか?

   1の shall を使った単純未来の疑問文と同じになります。

   Shall I be late for school? (単純未来)(しかしイギリスでも余り使われないようになっています。)

   私は、学校に遅刻するでしょうか?

   また、同様に 

   Shall we be in time for school?  (単純未来)(上と同様)

   学校に間に合うでしょうか?

   のように単純未来(1)の疑問文と同じ形になります。

   b.  Will you 〜 「〜していただけますか?」と相手(聞き手)の意思を
    
    聞いています。

    you は複数の場合も有り得るかもしれませんが、他人の意志を自分で

    勝手に決めるわけにもいかないはずなので、あまり複数にはならないで

    しょう。あるとすれば、みんなを前にして演説などであるかも。

 c.  Shall he 〜 「彼に〜させましょうか?」
  
    これも、he は they にもなるし、it にもなり得ます。

今までのことをまとめてみましょう。

   単純未来
         平叙文(〜でしょう)      疑問文(〜でしょうか?)
  ----------------------------------------------------------------------   
  1 単数   I will [shall]〜        Will [Shall] I 〜?
  人
  称 複数   We will [shall]〜   Will [Shall] I 〜?
  ----------------------------------------------------------------------
  2 単数   You will 〜          Will [Shall] you 〜?    
  人
  称 複数   You will 〜           Will [Shall] you 〜?
  -----------------------------------------------------------------------
  3 単数   He/She/It will 〜    Will he/she/it 〜?

  称 複数   They will 〜          Will they 〜?
  -----------------------------------------------------------------------
  ***********************************************************************
  意思未来
             平叙文            疑問文
       --------------------------------------------------------------
       主語の意思     話し手の意思     相手の意思を聞く
       --------------------------------------------------------------
  1 単数      I will 〜           Shall I 〜?      
  人 
  称 複数      We will 〜        Shall we 〜?
  ------------------------------------------------------------------------
  2 単数  You will 〜    You shall 〜  Will you 〜?
  人
  称 複数  You will 〜    You shall 〜 Will you 〜?
  -----------------------------------------------------------------------
3  複数 He/She/It will 〜 He/She/It shall 〜 Shall he/she/it 〜? 

称 複数  They will 〜  They shall 〜     Shall they 〜? 
  ------------------------------------------------------------------------
 単純未来と意思未来が重複しているので気をつけて下さい。
 例えば、 Shall I 〜 が重複しています。
    
      Shall I be in time 〜?  be は自分の意思で勝手には行為をなす
      
      ことが出来ないので、単純未来と考えられます.
     
      Shall I go ?  go は自分の意思で行為をなすことが出来るので、
    
      意思未来(聞き手の意思を問う)と考えます。必ずしも be 動詞かどうかで

      判断できるとは限りません.

      文全体の意味から判断しなければならないときもありますが、行為が自分の

      意思で出来るかどうかはやはり判断の材料になります。
 
       will も殆どのところで重複しますが、上と同様に判断します.

      また、be だからと言って、意思ではないとも言えません。

      Will you be in time for school today ?

     は 多分、単純未来(今日は学校間に合うでしょうね?)と思われますが、please を付ければ、

     Please will you be in time for schol today?

    間に合うように行ってくれますか? と,なり相手の意思を聞いていることになります.

 いずれにしろ、単純未来か意思未来かはっきり決め兼ねるものがおおいものです。

 どちらかに決めなければいけないとすることは、あまり意味がありません。

 こんな用法があるんだな、の程度で良いような気がします.

 2.3人称の平叙文での意思未来は特殊なものがあります.

 前にも話しましたが、条件や時を表す副詞節では、意味が未来でも will

 は使わないのが普通です. 

 これは具体的には、主節の内容が未来をあらわしているから、ごかいのない限り副詞節まで

 未来を表す will を使必用はない、というのが理由らしいです。

   例)  I will be sick when he begins to talk.

        I will tell you before I go out.

       You may go out if you finish supper.

       You may go out if you have finish supper.

 等々です。

 ところが、次のような場合は will を使います。これらは意思の will と考えられます。

 条件節で・・・・主語に好意ある意思を想定している場合

    If you will come to see us , Mother will be glad.

 if 節の will は、「〜 してくれる」と言う意味で使われています。

    If you will help me , I can nifish the work in an hour.

 これは相手に対する依頼の意味で使っています。

    If you will do it again , do it yourself.

 強い意思を表しています。「どうしてもやるんなら・・」と言う意味で使って

います。
  
    この用法は 無生物主語にも用いられます。

    The door won't open.

 ドアには意思はないですが、日本語と同じように、「どうしても開こうとしない。」

 で無生物主語に用いることによって、逆に意味を強調しています.


   また、二人称あるいは実質的に二人称の場合、相手に対する話者の希望、依頼を

 表すことがあります。

   You will help me, I am sure.

 きっと手伝ってくれるでしょうね。

   The audience will kindly be seated.

 皆さんご着席下さい。



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    その他特別な用法
 
  ****  will *****

  * 現在の推量を表す may よりは確信のある推量 *

  This will be the book you are looking for.

   これは、あなたが探していた本でしょう。

  It's six o'clock , they will have arrived home by now.

   6時です。彼らはもう家に着いているだろう。

  ただし、一人称には用いられません.

        * 現在の習慣的行為 *  

  She will often stay awake reading a book all night.

  彼女はよく一晩中起きて本を読んでいる。 often などの 語 を伴う場合が多い。

  これは、過去の習慣を表すwould の用法と同じです.