趣味の英語 32
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助動詞 can
can の用法は次のようになります。
1 能力 2 可能 3 許可 4 権利・資格
5 可能性 5−1 肯定文
5−2 否定文
5−3 疑問文
1 能力を表わします.
Can you skate?
No,I can't skate. I've never skated.
Birds can fly but we can not fly.
これらは全てその能力があるかないかの「出来る」「出来ない」と言う意味で
使われているのは分かると思います。
2 可能
We can skate on the lake today. The ice
is thick enough.
これは、氷が十分厚くはっているので、スケ−トをしても大丈夫、出来る、と言って
いるのであって、能力とは直接は関係ありません。
即ち、外的条件によっては「出来る」「出来ない」と言う場合も can
を用いること
が出来ます。
ただし、これらの線引ははっきりとは出来ません。また、する必要もないでしょう。
例えば、外人がみな英語を喋れるとは限らないと思って、
Can you speak English?
これは、英語を母国語としないような外的条件を考慮して聞いたつもりでも、会話と
しては能力の意味に取ることも可能で、相手に失礼と言われています。
Do you speak English?
と聞いたほうがいいのです。
また、外人に「お寿司は食べられますか?」と聞くのは、日本語としては何の不都合
もないですね、でも、
Can you eat sushi? と聞いたら、
Yes. Because I have a mouth.
という答えがかえってきた、という笑い話もあります。やはり、
Do you eat sushi?
でいいのです。笑い話みたいなものですから、そういう意味にも取れるということ
です。
can には未来形と完了形がありません。どうしてもというときは
be able to を
can の代用として使います。
しかし、未来を表すときでも、can をそのまま使っても殆ど支障はありません。
また、be able to は、能力、可能の意味に限定されるので、能力、可能を特に強調
したい場合は、 現在時制でも be able to
を使うときがあります。
ただし、could の代用として用いる時は意味が違ってくるので、注意して下さい。
could は後でやることになると思います。
見える(see ),聞こえる(hear) などの知覚動詞は、一般的意味では、(自然に)見える
、(自然に)聞こえる の意味であり、「出来る」「出来ない」の
can にはそぐわな
はずですが、実際には
I can see 〜 、 I can hear 〜 は自由に使われます。
この場合は、can を付けることによって知覚しようとする努力の意味を含むことに
なります。しかし、結果的には意味は 殆ど違いはないことがわかります。
3 許可 これに使われる can は許可の他軽い命令を意味することがあります。
You can have the cake after you have finished
lunch.
Can I come and see you tomorrow?
You can go home.
例文最後のものは、「帰ってもいいよ。」→「帰りなさい」の意味を含み、軽い
命令になります。
許可と言えば、may がありますが、can の方がより口語的と言えます。
しかし、言葉ずかいなどしつけに厳しい家庭では、子供が
Can I go out? など、can を使うと
May I 〜 と言いなさい、のようにしつけられるそうです。
目上の人には許可を求める意味で Can I 〜 ? は使わない方がいいと言えます。
4 権利や資格 権利があるから、資格ががあるから、「出来る」「できない」
を意味しますが、やはり
厳密な区別はできません。
You can't travel first-class with a second-class
ticket.
これは、資格とも権利とも言えますね。
否定では、may not は 法律的に許可されていないと言うことを意味するときがあります。
5 可能性 この用法は「あり得る」と言う意味で「〜かも知れない」の
may に近いで
すが、内容は必ずしも同じではないので注意しなければなりません。
can の方は条件が整えばありえると言う意味が含まれます。よって、「時にはあり得る
」と言う意味になります。
ただし、否定文と疑問文では、「はずがない」「あり得ない」、「はずがあるだろうか
」「ありえるだろうか」の意味で自由に使うことが出来ます。
疑問文では、強い疑いの意味になります。
It can be (get) over 40 ℃ here in this
land. This land is the hottest in this country.
この地方は40度以上になることがある。ここはこの国で一番暑い地方だから。
It may be the hottest summer this year.
It was 40℃ yesterday.
今年は、一番暑い夏になるかもしれない。昨日は40度もあったし。
上の文の can を使った方は、この地方は一番暑くなる地方だから、時には40度
以上になることもあり得る、という意味です。可能性の推量をあらわしています。
下の may を使ったほうは、暑い日が現実にあるので、このまま進めば一番暑い夏に
なりそうだ、という可能性を意味しています。現実に進行している事実をみて、推量しています.
Cold can be fatal. 風邪だって(条件さえ整えば)命取りになる(可能性がある)。
This illness may be fatal. (色々処置をしたけど、中々快報に向かっていない。)
この病気は命取りになるかもしれない。
上の文を、風邪を引いている人に言っても殆ど悲観的にはならないと思います.
しかし、下の文を現に病気をしている人に言ったら、かなり悲観的になります。
要するに、can を使った可能性・推量は、一般論的表現になります。
may を使った推量は、現に起こっていることで、まだ、分からないけど、その方向に
進んでいるようだから、「〜かも知れない」と言う違いがあります。
なお、上の文例を見ても分かるように、可能性に使われる
can の本動詞は be 動詞
が多いいようです.
Such a great man can make a mistake.
これほどの人でも間違いはする。
でも、一般的は意味で使えば、可能性か可能・能力かわからなくなりそうです。
仮に can を全て「〜出来る」と言う意味で統一したとしても、
本動詞が、一般動詞なら、「〜出来る」と訳さざるを得ません。
一方、be 動詞のようにイコ−ルを意味する動詞では、「そのような状態であることが
出来る」と言う意味で、「そのような状態になれる、なりうる」と言う意味になります
。
これは、結果的に可能性を意味しています。他のイコ−ルを意味する動詞でも同じで
すが、最終的には、文中副詞句や副詞節の修飾語句によって判断します。
否定形の can't で 次に be 動詞やそれに類する動詞が来たときは、
「はずがない」の意味で
可能性の否定を表していることになります。
疑問文の Can 〜? は 可能性を意味する用法としては、やはり,be
動詞が多いです。
次は一般動詞の場合です。
Can she keep our promise ? 守るだろうか?
可能性の推量と言われれば、なるほどと思われます.しかし、「出来ますか」とどう区別する
のかわかりません。 ただ、これを反語的意味に取ると、出来るかな? 出来ないだろうな?
となり可能性が含まれていることがわかります.このことからしても Can
you 〜? の疑問文
は相手に失礼になる場合があると言うことかもしれません.
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否定で「はずがない」は有名なのでわかると思います。
Can the rumor be true ? いったいその噂は本道だろうか。
It can't be true. 本当のはずがない。
What can he mean ? It seems nonsense to
me.
いったいどう言うつもりなんだろう? 何の意味もないと思うんだが。
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尚、can は 依頼や自分からの申し出に使われることもあります.
Can you help me out ? 助けてくれませんか?
Is there anything I can help you with
?
何か手伝いましょうか?
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can の否定形は cannot または can't です。
can not は殆ど使われません.
can not を使うと意味が違ってくることがあります。
You can not talk to her.
これは、「出来ない」ではなく 「話しかけないことが出来る」となり
話しかけなくてもいいですよ、と言う意味になります。
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過去に関する否定の可能性・推量 は
cannot have -ed の形で用いられ、〜したはずがない と言う意味で使われます.
これは 常に否定形でしか使われません.〜したはず は must
have -ed で別の表現になります。