趣味の英語 34
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前回は過去の内容で could を勉強しましたが、ひとつだけ書き忘れていたことが
ありましたので、ここで付け加えておきます。
それは、 could have done です。
これは、仮定法で使われる形ですが、ここでは、純粋な仮定法ではなく準仮定法に使わ
れる場合について説明をします。
意味は、
「出来ただろうに」「したいくらいだった」
否定の
could not have done の場合だったら、
「〜したなんてありえないことだ(とうてい考えられない)」という意味で使われます。
行為が行なわれていない場合と行なわれたかどうか不明の場合とがあります。
これは、完了形の部分で過去を意味していますから、必ずしも過去を表す修飾語句は
必要としません。
可能性を表していますから、「〜出来ただろうに」いっぽんやりで覚えておいてあとは
全体からかんがえて可能性らしく意訳すればなんとかなりそうです。
You could have finished your homework.
I could have eaten all the cake. 全部食べられただろうに、、これは
全部食べたいくらいだった。の意味に意訳できます。
上の2例は、実際には行為はなされなかったことが想像できます。
He could have noticed me. He actually
looked at me.
私に気が付くことが出来ただろうに、、実際に私を見たのだから。
私に気が付いたはずだ。 実際に私を見たのだから。
この例では、気が付いたかどうかまではわかりません。
可能性の could に関しては、前ペ−ジの could
(過去を表す)も同様で、行為が
行なわれたかどうかは問題ではなく、可能性があったと言う推量の意味だけしかありません。
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次に could が現在を表す場合の用法について勉強してみたいとおもいます。
形は過去形でありながら、中身は現在なのがややこしいです。
この助動詞だけではありません。
それは、助動詞の過去形が仮定法につかわれるからです。しかも、ここに出てくる
could の文では条件を表す if clause がないまま利用されるので、注意が必要です。
本当の仮定法の文で単に if clause が省略されている場合もあるでしょう。
また、仮定法の影響を受てはいるが、本当の意味でも仮定法とは違うものもあります。
しかし、ここで扱う could は後者のことを主として扱っています。
事実と逆の条件を付けることによって、帰結文(主文)の文面とは逆の結論を出す
のが仮定法でしたね。
準仮定法では、事実に反している条件文がないわけですから、帰結文の方では、文面
と逆の意味には普通とりません。
If I were a bird , I could fly.
事実に反している「もし鳥だったら、、」と言う条件文があるので、
「飛べるだろうに」から「飛べない」と言う結論がでてくる。
しかし、
Anybody can do this. Even a child could
do it.
ここでは、事実に反する条件文がありません。だから、「出来るでしょう」から、
「出来ない」という結論は出てきません。
これは、「だれにでも出来る。子供にだって出来るでしょう。」と言う意味です
結論は、「出来る」で終わりです。
ただし、何らかの条件文を想定して、could を使っていることだけは間違いないです。
例えば、
Even a child could do it if he/she
tried. のように、、、
もし、やって見れば、子供にだって出来る、、この「やってみれば」の部分が
仮定法になっています。この影響で can が could
になったと思えばいいです。
上のように完全な仮定法になっていれば、「やってみれば、出来る」から「やらない
から、出来ない」となります。それが仮定法なのですから。
しかし、if clause のない文では出来ないと言う結論は期待されていません。
勿論、状況によっては、ありうるとは思いますが。
例を I could do it. にしたら、「私だったら、出来る。」
と言う事になると思いますが、「私だったら、出来る。」は「他の人だから出来ない。」
ということにもなります。これは仮定法がそのまま影響しています。
いずれにしろ、仮定法の影響を受けていることだけは確か
な事がわかります。
先の例は、能力・可能 の意味でした。
可能性にも使われます。
このペ−ジ最初に could + 現在完了 で過去の動作に対する可能性を書いておきま
したが、could も過去なので、前のペ−ジで説明しなければならないものです。
ここでは、could が過去ではなく現在の意味のものですから、こんがらないように
お願いします。
意味は殆ど can と同じように使われます。主として、否定文や疑問文で使われます。
やはり、be 動詞と供に使われることが多いようです。
She couldn't be a Chinese. She speaks Japanese
very well.
「〜ではありえない」「〜のはずがない」で殆ど
can と同様に考えれば良いと思います.
Could the rumor be true ? She has never
told a lie.
これも殆ど can と同様に考えればいいです。強い疑念を表しています。
では、どこに can との違いがあるのでしょうか?
はっきり言って分かりません。多分、やはり、仮定法の影響は受けていると思います。
そうでない事実を知っていて初めて言えるのではないかと思われます。
反論出来るに足る証拠を持っていると言うことです。
上の2例でも、その反論の証拠たる文が後に記されています。
更に、肯定文でも使われることがあります。この場合は、推量の may
や might と
ほぼ同じ意味になります。
There could be something wrong with the
program.
何か不都合がある可能性がある・・・どこか具合でも悪いのかもしれない
これも私見ですが、多分、色々やってダメなら、悪い個所があるのかもしれない、ということだと
考えられます。if clause を連想させています。
そもそも、条件付きというのは、後で間違いとわかっても、訂正出来るという利便性
があります。遠回しの表現ないし断言を避けるためのものです。
助動詞が 婉曲表現に用いられるのはこのためではないかと思われます。
また、疑問文に用いられると、逆説的反語的の意味になります。
「〜の可能性があるだろうか、いやありはしない」という事になり、逆に意味が強まる
のはそのためでしょう。
これを認めると、色々な事に説明がつきます。
次に述べる許可、依頼、及び申し出などもこれで説明がつきます。
許可 この場合は、Could I ....? は Can
I ....? より丁寧な言い方になり
ます。
Could I use your phone ?
I wonder if I could smoke here.
上の二例で下の文は、直接の疑問文ではありませんが、間接的な許可を求めている点で更に
遠回しの婉曲表現になっていますが、そっちはここでの説明とは関係ありません.
なお、許可を求めている疑問文なので、当然ながら、yes
, no の答えが要求されます。
答えでは、Yes , you could No,you couldn't とはなりません。
もともと、if clause を連想させるような、婉曲表現から出発しているわけですから、
答えの方でも、それと同じ婉曲表現はおかしなものになってしまいます。
Yes,you can. あるいは No, you can't. あるいは、May
I 〜 ? に対する答え方
と同じになります。
Could you pass me the salt? 依頼
Could I have have another cup of
coffee? 依頼
I could get him on the phone , if you
like(d). 申し出
今回はこれで終わりです。実を言うと、どの参考書を見ても、助動詞の過去は
仮定法の項で説明されているだけであまり詳しくは出ていません。
色々な箇所で私見が出て来てきていますので、ご了承ください。