海上自衛隊 用語解説
本項は 「海上自衛隊パーフェクトガイド」掲載の用語集として整理したものを、校正前の状態で掲載しています。
そのため、細部の修正等については、追跡していません。
最新の解説は 艦船の用語等をご覧ください。
(一般用語)
艦艇 海軍所属の船舶を一般に艦艇と言います。細かくは、その中で、正面・外洋で働くものを指します。対して後方・基地で働くものは、支援船、艦船 等と言います。
艦 一般に艦艇を指す。
船 一般に船舶を指す。
艇 艦船のうち、比較的小型のものを指す。
舟 艦船のうち、かなり小型のものを指す。
(船体形状)
平甲板型 船首から船尾まで、平らな形。
船首楼型 船首が一段高くなっている形。凌波性を良くする。
長船首楼型 船首楼を船体後半まで、そのまま延長した形。元来の上部構造物を囲い込み、風圧側面積を増さずに、船内容積を増加させことができる。
遮浪甲板型 長船首楼型を更に船尾まで延長した形。本来は、強度甲板の上に、全通の甲板が一層乗った形を言う。見た目、平甲板型。
中央船楼型 船体中央に船楼を設けた形。元来の上部構造物を囲い込み、風圧側面積を増さずに、船内容積を増加させことができる。
三島型 船首、中央、船尾に、独立した船楼を設けた形。貨物船に多い。
船尾楼型 船尾に船楼を設けた形。
凹甲板楼型 船首と、船尾に船楼を設けた形。補給艦などに多い。
涙滴型 潜水艦の形の一つ。滴のような形で、水中での推進抵抗が少ない。
葉巻型 潜水艦の形の一つ。涙滴型をずんぐりした形で、艦内容積を増すとともに、水中での運動性に優れる。
双胴船 船体が2つ並行に並んでいて、甲板が橋渡しになっている形。船体の3倍程度の広大な幅の甲板を備える事が出来、船としての安定性も良い。
水中翼船 船体の下に翼を取り付け、高速航行時には、この翼の作用で船体を浮揚させ、高速航行を可能とするもの。
船楼(せんろう) 船体の上にある、船体構造に連結した構造物。舷側鋼板のみを延長したブルワークとは異なり、閉囲された箱となっている。
ブルワーク 船首の舷側鋼板を甲板上に延長し、船首の深さを大きくさせ、凌波性を向上させるもの。
凌波(りょうは)性 波きりの性能。波きりが悪い=甲板に波が打ち上げる=海に突っ込むわけで、推進効率が悪いばかりでなく、危険でさえある。
ハル 船体そのもの。
(船首形状)
バルバス・バウ(球形船首) 船首の直下に、おおきな球を装備し、わざと波を起こす事により、通常発生する波との合成波で打ち消し、推進抵抗を減らそうとするもの。
ナックルライン 船首舷側に、やや張り出す線を設けたもの。波をこのラインではじき、甲板への打ち上げを減らそうとするもの。
バウ 船首の意味
(船尾形状)
トランサムスターン 最近の艦艇に見られる、ばっさり切ったような艦尾。
スターン 船尾の意味
(搭載機関)
蒸気タービン ボイラーで蒸気を作り、それをタービンに送って軸を動かすエンジン。 大型高速船や、艦艇で多用される。
内燃機関 経済効率を優先される。これも、ピストンを動かす、レシプロです(航空業界でレシプロと言えばこれを指す)。ディーゼルエンジンやガソリンエンジンがこれだが、船の場合は、ディーゼルも重油で動かす。
ディーゼル・エレクトリック ディーゼルで電気を作り、それでモーターを回して軸を動かすエンジン。木目の細かい推力調整が利点。 砕氷船、調査船に多用される。
電動機 蓄えた電気でモーターを回して軸を動かすエンジン。 潜航中の潜水艦に多用される。 ディーゼル・エレクトリックとの相違は、畜電器を必須で介していること。
ガスタービン タービンに直接燃料を送り、燃焼させて軸を回す。 ジェットエンジンそのもので、最近の艦艇で多用されている。
複合機関 各種機関の利点を有効活用する為に、複数の機関を組み合わせて使用するもの。
COSAG:Conbination of Steam and Gusturbine: 巡航時 蒸気タービン、高速時 蒸気タービン+ガスタービン
CODAG:Conbination of Diesael and Gusturbine: 巡航時 ディーゼル、高速時 ディーゼル+ガスタービン
CODOG:Conbination of Diesael or Gusturbine: 巡航時 ディーゼル、高速時 ガスタービン
COGAG:Conbination of Gusturbine and Gusturbine: 巡航時 巡航用ガスタービン、高速時 巡航用+高速用ガスタービン
COGOG:Conbination of Gusturbine or Gusturbine: 巡航時 巡航用ガスタービン、高速時 高速用ガスタービン
(船体の構造)
錨甲板 艦首上甲板の錨を取り扱う場所。
ヴァイタル・パート 防御上、艦船のもっとも大事な部分。機関室、弾火薬庫などの部分。
オランダ坂 DD162あきづき など昭和30年代の護衛艦に見られる。艦首からきた上甲板と、艦尾の低い甲板を、なだらかな坂で連続させた部分。
バルジ(ビルジ) 主船体の舷側に張り出させた部分。
竜骨(キール) 船体の背骨。最近はプロック建造なのであまり見られない。
スケグ 船尾船底に有って、入渠時に、船体をドックの上で支えるもの。ビルジキール 船底の舷側に設けられた長い板。船の横揺れを軽減する。
喫水 船体の水に浸かっている部分の深さ。
喫水線(ウォーターライン) 船体の水に浸かっている部分の艦の全長に渡る線。
艦橋 ブリッジ 艦艇の操船、指揮を執るところ。通常、艦長、指揮官が集まっている。
舷窓 艦の舷側にある窓。昔の艦は艦内照明が乏しかったので明かり窓が必要だったが、窓が割れると浸水するので、最近の艦艇では少ない。
舷側 艦船の船体側面。
マスト 艦上に備えられた柱。元来は帆船の帆柱であったが、以後、見張り櫓、アンテナの支柱、現代では、各種電子装備の装備位置となっている。
ラティマスト 柱をクロスした棒で連結されたマスト。近代艦艇のマストの主流。
ヤード 檣楼の頂部から水平に張り出した桁。信号旗を掲げる索などを張る。
ガンネル 上甲板と舷側の接合部。
グレーチング構造 甲板の構造の一つで、板に一定間隔の隙間を空けているもの。波の直撃に強く、滑り止めの機能も果たす。平たく言えば「すのこ」のような物。
バーベット 砲塔基部。大砲の砲塔の回転する台座の部分。
ラダー 舵。船尾船底の、スクリュー後方に取り付けられている。
戦闘通路 露天甲板上の通路帯。滑りにくくする為、砂を混ぜた塗料で塗られている。
スキュードプロペラ 近代科学の粋を集め、キャビテーションによるノイズやロスを最小限に収める形のスクリュープロペラ。昔のスクリューは扇風機の羽根のような形だったが、翼端が流れるような形をしている。
ハイスキュードプロペラ スキュードプロペラをさらに高性能化したもの。著しく細く反り返った形をしている。
(艦船の装備品)
移送軌条 甲板上で魚雷などを運ぶ為のレール。
スタピライザー 船の横揺れを軽減させる装置。
ジャイロスタピライザー でっかい地球コマを装備して、船の横揺れを軽減させる装置。
マック マスト+スタック(煙突)の造語。現代艦艇は、レーダーなど、マストに装備する兵器が多数に上り、重量が増す事から、強度が必要とされる。そこで、煙突と合体させる事により、強度性を高めている。
フィンスタピライザー ビルジキール付近に設置され、船体の横揺れに応じて羽根を動かして、動揺を押さえる装置。
フェアリーダー 船体に付属しているもので、係船用のロープを通したりする。
ウィンドラス 係船用のロープを巻き取る機械。
艦首旗 諸外国の艦艇は、海軍独自の艦首旗を掲揚する。自衛隊は国旗。
艦尾旗 一般船舶は国旗、艦艇は軍艦旗を掲揚する。
ラッタル 艦上に装備されているはしご。
舷梯 艦と岸壁の間に掛けられるタラップ(はしご)。
舷門 停泊中の艦船の正式な出入り口。艦艇の場合、衛兵が詰めている。軍人は、乗艦下艦のおり、艦尾の軍艦旗に対して敬礼をして出入りするのが慣例。
LSO 護衛艦などのヘリ甲板に有って、ヘリ発着艦の指揮をする所。
空中線 艦のマスト間に水平張られた電線で通信用の架線。アンテナその物も指す。
CIC(Combat Information Center) 戦闘情報センター。艦艇の戦闘指揮を一元的に行える作戦室。各種コンソールや表示板が並び、すべての情報を集中させ、作戦立案、指揮が、迅速に行える機能を持つ。
主錨 艦首に装備されている錨。
ボラード 甲板上に設置された、係船用ロープの巻き付け用突起。
信号旗桁 信号旗を掲げる索のヤード。
信号探照灯 サーチライト。
測距儀 自艦から、目標までの距離を計る装置。レーダー出現まで、海戦の最大の戦闘情報手段。現在でも、艦隊運動の場合には艦橋で使用されている。
ダビット 搭載艇を艦に積載係止し、揚げ下ろしさせる為の装置。
デリック・ポスト デリック型クレーンの柱。
プロペラガード 艦尾水面下のスクリープロペラを、他の船舶の接触から守る為の鉄柵。艦尾水線上に取り付けられている。
ホースパイプ 艦首錨を、艦首直下のバウソナーに接触させない為に、パイプ状のものを張り出しているもの。
ムアリングパイプ 艦首甲板に開けられた、係船用ロープを通す穴。
ボートコンテナ 救命筏の入ったコンテナ。艦船が沈没し、このコンテナが着水すると、自動的に展開され、脱出する乗員らがこれに乗って逃げる。通常、片舷分で乗員数以上の脱出が可能なように搭載されている。
着艦制動索(着艦拘束索) 空母の飛行甲板に張られ、着艦する航空機のフックをこれに引っかけ、強引に制止させるもの。
着艦標識 航空機を狭い艦艇の甲板に安全に着艦させる為の支援標識。
対空識別標識 航空機から艦船の識別が用意となるように、甲板上などに記載される記号。護衛艦しらね「43」など。
ベアトラップ ヘリコプターを狭いヘリ甲板に安全に降着させる為の装置。ヘリから拘束索をおろしてこれに引っかけ、艦側から巻き取る事により、確実に降着出来る。
ヘリコプター格納庫 通常、艦艇の後部に設置されている、搭載ヘリの格納庫。
ヘリコプター甲板 ヘリ発着艦の為に、最近の艦艇では、艦尾の甲板が当てられている。
内火艇(うちびてい) 内燃機関を搭載した、艦載艇。
内火ランチ 内燃機関を搭載した、艦載艇。
カッター 搭載艇の一種。機関を搭載せず、乗員がオールで漕ぐ。
スライディングパッド・アイ 洋上補給装置のキングポストに組み込まれ、ハイライン作業を支援する。
絡車(リール) 各種のロープを巻き取る為の用具。
レセス (錨、VDSなどを)格納する窪み(場所)
(艦艇の兵器)
艦砲 艦艇に搭載する大砲。構造上は榴弾砲ではなく、主としてカノン砲。
両用砲 対水上、対空ともに対応できる砲。
機銃(機関銃) 旧海軍では、口径20ミリ以上のものを機関砲と呼んでいました。
口径 大砲の砲口の直径。「5インチ54口径」と言った場合は、口径(砲口直径)が5インチで、砲身の長さが口径の54倍と言う。
CIWS(シウス) Close-In Weapon System,近接対空防御火器。6連装の20mmバルカン砲と、レーダー管制装置を連動させ、自動的に、接近するミサイルなどを迎撃する事も可能。
魚雷発射管 魚雷を発射する為の装置。
水雷 海上で使用する、爆発物兵器の総称。魚雷、爆雷、機雷など。主として船体を破壊して撃沈せしむる物
魚雷 魚の形をした水雷。
ホーミング魚雷 それ以前の魚雷は撃ちっぱなしで発射後は真っ直ぐ進むだけで前に目標がいないと当たらないが、ホーミング魚雷は、目標に向かって自分で進路を定めて進んで行く。Home going。
短魚雷 昔の魚雷に比べて、長さが短い事からこう呼ばれる。現代の西側艦艇の標準装備で、対潜用のホーミング魚雷。
長魚雷 在来型の魚雷。海上自衛隊で、短魚雷に対して長さが長いのでこう呼ばれる。
爆雷 対潜用の兵器。艦艇航空機から発射され、海中の潜水艦を攻撃するもの。あらかじめ爆発すべき深度を設定し(調定深度)その水深まで潜るか、何かにぶつかったら爆発する。艦尾から転がり落とすか、爆雷投射機で、投げ落とす。
機雷 機械水雷。海中に設置され、航行する艦船に被害を及ぼすもの。初期のものは触角を備え、触角に触れると爆発するものだった。以後発展を遂げ、航行する艦船を(水圧、磁気、推進音 などで)感知し、爆発するものになっている。最新のものはキャプターと言う、魚雷複合のもので、海底で待ち受け、艦船を感知すると、魚雷として向かって行く物もある。最近のものはこのセンサーの寿命(電池寿命)が兵器の寿命となっている。また、掃海から逃れる為、最初の何回かの感知を無視するカウント型もできていて、対応が難しい。
係維機雷 海底に置いた重りにつながれている機雷。接触して始めて爆発する。
感応式機雷 航行する艦船を水圧で感知する機雷。
磁気機雷 航行する艦船を磁気で感知する機雷。
音響機雷 航行する艦船を推進音で感知する機雷。
対潜前投兵器 文字どおり、対潜用の投げる兵器。爆雷投射機、ヘッジホッグ、ボフォース対潜ロケット などがこれに当たる。
ヘッジホッグ 爆雷を20発程度組み合わせて連続発射し、目標海面に円を描いてばら撒くもの。いずれか1つヒットすると、他の20発も連鎖的に爆発し、確実に仕留めるもの。
ボフォース対潜ロケット 従来の爆雷投射機では、射程はせいぜい2百メートルだが、ロケット推進として、1キロメートル以上の射程とした画期的兵器。海上自衛隊でボフォースと言えば、すなわちこの兵器の事を指すが、ボフォースとは、兵器の名称ではなく、三菱重工などと同じく、スウェーデンの兵器メーカーの会社名。
ミサイル ミサイルは元来、弾など飛翔体その物一般を指しているが、日本では誘導弾の意味となっている。
ロケット 日本では、ミサイルに対して、無誘導の推進弾を指している。ソ連・ロシアでは、ミサイル一般をロケットと言う。
イージスシステム アメリカの巡洋艦タイコンデロガ級で初めて搭載された、画期的艦隊防空システム。
対空誘導弾スタンダード ターターを改良したスタンダードシステム(SM1-ER)であるが、ランチャーなど基本的構成に大差はない。
シー・スパロー 西側主要の近距離用艦対空誘導弾。対艦ミサイルの防御として装備される、個艦防御用近接対空兵器。航空機発射のスパロー空対空ミサイルの艦載型である。
ハープーン アメリカの艦対艦ミサイル。アメリカで開発された対艦ミサイルで、発射後、海面付近の低空を慣性誘導で飛行し、目標付近でホップアップ後、突入する。水上艦のみならず、潜水艦、航空機からも発射が可能である。
90式対艦ミサイル(SSM-1B) ハープーンと同様性能の、我が国初の対艦誘導弾。ランチャーも、ハープーン同様のキャ二スター形式で、混載が可能である。航空自衛隊のASM-1が原形で、陸上自衛隊の88式地対艦誘導弾の艦載型。
DASH(ダッシュ) Drone Anti Submarine Helicopter。二重反転式の無人ヘリコプターで、短魚雷2本を抱え、ソナーなどの索敵データーに基づき目標上空で魚雷を投下するというもで、アスロック(ASROC)と比較して約12倍の距離まで攻撃可能と言う兵器であった。
ASROC(アスロック) Anti Submarine Rocket。対潜魚雷を付けたロケットを飛ばせ、目標潜水艦付近にパラシュートで落下着水した後、対潜魚雷として攻撃するもの。
VLS(垂直発射システム)Vertical Launch System 従来のミサイルは、弾庫からミサイルをランチャーへ装填し発射していたが、次弾発射のリアクションタイム短縮と、ランチャーの残存性向上のため、弾庫とランチャーが一体化して船体内に埋め込まれて装備されている。
電探 電波探知機/電波短信儀。広くレーダーも指すが、現在は、主として相手のレーダー電波を逆探知するものを指す
ESM(電波探知装置) 相手の発信する電波(レーダー波)を探知し、電子偵察活動を指す場合もある。
レーダー 電波で周囲の状況を監視する装置。
3次元レーダー 普通のレーダーが平面を監視するのに対し、高度も同時に測定できるタイプ。
機械捜引方式 通常レーダーは機械的に回転して360度を監視している。
電子的捜引方式 電子的に処理して、天空を捜引し、一挙に監視するもの。3次元レーダーは、機械的に回転すると同時に、水平から高度を電子的に捜引している。フェーズドアレイレーダーは、固定された平板で、天空を一挙に電子的に捜引している。
電子戦 文字どおり電波とコンピュータの戦い。妨害電波を出して相手の監視やミサイルを欺き、対してその妨害を除去し、更には別の妨害で再び対応する。
ECM 対ミサイルジャミングの一例。アクティブ誘導のミサイルは、目標確認用の電波を出している。ミサイルから発射されたこの電波は、目標に跳ね返ってミサイルに戻ってくる。ここで、ジャミング側は、この電波パターンを解析し、若干の操作を加えて、タイミング良く電波を発射する。ミサイルは電波の往復時間の間隔を解析して目標までの距離を解析しているから、思ったより僅か早く電波が帰ってくると、目標接近と誤解する。このパターンをうまくこなすと、目標のはるか手前に、焦点を移動する事ができる。
ECCM ECM動作を感知すると、すばやく探索パターンを変化させ、相手のECMから逃れ、だまされない様に対処する事。ECM側は、更にECMで対抗する。電波の騙しあいだ。
ソナー 音で周囲の状況を監視する装置。
アクティブソナー 超音波を出して周囲の状況を監視する装置。
パッシブソナー 音波探知器。周囲の状況を耳で監視する装置。
バウソナー 船首直下に設けられたソナー。球状船首と兼用できる形を工夫されている。
ハルソナー 船首そのものに装備するのではなく、船首船体の下に装備されているもの。艦内(船体内)に引き込み収容格納できるものと、固定式のものがある。
VDS(可変深度ソナー) 海水には海流の温度差により、ソナー音波伝播を妨げる場合が生じ、深海の潜水艦を探知できない。そこで、ソナーを深く潜らせ、的確な探知を可能とさせたもの。
TASS(Towed Array Sonar System) 水中曳航式ソナーシステム。
SURTASS(Survellance Towed Array Sensor System)広域捜索曳航ソナー 800メートルのアレイ・ソナーを、約2000メートルのケーブルで曳航する物で、最近では、地球観測にも転用されている。
チャフ ミサイル攻撃を受けた場合、アルミ箔片を撒き散らし、レーダー反射のターゲットを誤認させてミサイルの目標を欺き、攻撃を逸らせる為の物。
フレア 赤外線誘導のミサイル攻撃を受けた場合、熱源を撒き散らし、赤外線誘導の感知するターゲットを誤認させてミサイルの目標を欺き、攻撃を逸らせる為の物。
レスキューチェンバー 釣鐘状の対圧カプセルで、潜水艦の脱出ハッチに接続し、乗員を乗り移らせ、海面上へ引き上げ、救助する。
DSRV Deep Submargence Rescue Vehicle 深海救助艇。対圧カプセルを連結した小型深海潜水艇で、海中を自航し、潜水艦の脱出ハッチに接続し、乗員を乗り移らせ、救助する。効率的かつ、多局面での救難を可能としている。
(艦艇の種類)
水上戦闘艦 戦艦、巡洋艦、駆逐艦、フリゲートなど、空母以外で、大洋で作戦可能な水上艦艇。
潜水艦 水中で作戦する艦艇。
機雷戦艦艇 機雷敷設、掃海を主任務とする艦艇。
哨戒艦艇 港湾、海峡など、局地的に警備守備する、主として小型の艦艇。
両用戦艦艇 水陸両用作戦艦艇。輸送艦、上陸支援艦 など。
支援艦艇 艦隊に随伴し、艦艇に燃料物資を補給する補給艦艇。主として後方で母艦任務に当たる各種母艦。救難艦などがある。
港内支援船艇 基地など港湾で、各種支援任務に当たる。
(運用)
航路信号 東京、横浜を始め、大きな商業港では、航路管制が行われ、大型船は航路信号に従って入出港する。「I 入港」「IX 入港終了」「O 出港」「OX 出港終了」「X 航行禁止」「F 自由」。おおむね30分から1時間毎に変わる。
入港時刻 船舶が、岸壁に来て、舫をとったとき。従って、完全には係留されておらず、下船は、係船作業が完了し、舷梯の用意が完了するまで待たされる。
出港用意 本来は出港の準備を始める号令だが、海上自衛隊においては、岸壁から離れた時点で発令され、航行を始める準備として号令される。
ヴァートレップ ヘリを用いた艦船に対する洋上補給。
入渠 艦船が工事などのために船渠に入る事。
航路標識 燈台、燈浮標、ロラン、など、船舶の航行を支援する為のもの。
(その他)
ガントリークレーン 造船所の船台に備えられたもので、船台にならべられた柱を連結し、その天井部分を走行させる形のクレーン。最近ではほとんど見られない。同様の構造のクレーンは、LSTみうら型などにも装備されている。
FRAM(フラム/Fleet Rehabilitation And Modernization) 水上艦艇近代化計画。旧式化した艦艇を改造し、近代戦に耐えるようにしたもの。費用対効果の関係から、最新艦を作るほうが効果的な場合もある。
通船 桟橋が足りないとか、水深が浅く、沖合いに停泊した場合、艦と陸を往復させる船。搭載艇がこの任に当たったり、商業港では、通船業者が運行する。
排水量 艦艇の大きさを現す単位。艦艇を大きなたらいに浮かべたとして、そのたらいから溢れる水の重量=その艦艇の重さ。艦艇の戦力は簡単には計れないが、武器弾薬燃料を多く搭載し、大型の機関、厚い装甲を持つ艦=重たい程、強力であると言う考え方から来ている。
キャビテーション スクリュー表面に発生する渦巻。推進効率を落とし、ノイズの発生の原因ともなる。
VTOL vertical takeoff and landing 垂直離発着機
STOL short takeoff and landing 短距離離発着機
ハイライン 洋上における、艦艇間での人員物資移送作業
AAM Air to Air Missile 空対空ミサイル
ARM Anti-Radar Missile 対レーダーミサイル
ASM Air to Surface Missile 空対艦ミサイル
ATM Anti-Tank Missile 対戦車ミサイル
COD Carrier Onboard Delivery 艦上輸送機
FAST Fast Automatic Shuttle Transfer 高速洋上補給装置
SAM Surface to Air Missile 艦対空ミサイル
SLEP Ship Life Extension Program 艦齢延長計画
SSM Surface to Surface Missile 艦対艦ミサイル
SUM Surface to Underwater Missile 水上発射対潜ミサイル
SWATH Small Waterplane Area Twin Hull 半没水双胴船
TACAN Tactical Air Navigation 航空機誘導装置
TACTASS Tactical Towed Array Sonar System 戦術曳航ソナー
USM Underwater to Surface Missile 水中発射対艦ミサイル
VLF Very Low Frequency 超長波
ELF Extremely Low Frequency 超長波
V/STOL Vertical/Short Take-off and Landing 垂直/短距離離着艦機
FCS Fire Control System 射撃式装置
UUM Underwater to Underwater Missile 水中対水中ミサイル
CIC Combat Information Control 戦闘情報センター
ECM Electronic Countermeasures 電波妨害装置
ELINT Electronic Intelligence 電磁情報
SAM Self-Propelled Acoustic and Magnetic 自航式音響/磁気掃海具
新規作成日:2003年2月15日/最終更新日:2003年2月15日