爆雷

爆雷は、対潜用の兵器である。
火薬を詰めた缶を、潜航中の潜水艦に落とし、攻撃するものである。


初期の対潜兵装としては、爆雷が中心であった。爆雷投下軌条、爆雷投射機 などにより、海面下の潜水艦に接近し、爆雷を落して沈めるのである。


爆雷
Dcim1199/DSC_1763.

爆雷投下軌条(写真はロシアの物)
p1314012. Pict_0132. Pict_0833.

爆雷投射機 K砲
p0272010. Pict_0133. Pict_0834.

爆雷投射機 Y砲
Pict_0134. Pict_0835.

対潜前投兵器
爆雷投下軌条、爆雷投射機 などは、敵潜水艦直上まで接近しなければならなかった。 従って、少しでも遠距離から攻撃することが求められ、対潜前投兵器が開発された。
初期のものは、発射薬で数百メートル飛ばす程度であったが、やがてロケット弾として1000m単位の飛距離を持つようになった。


ヘッジホッグ
ヘッジホッグは、複数の爆雷を同時に円周上に投射し、その1つでも潜水艦に接触すれば、残りすべても爆発するという、画期的なものであった。
また、マウストラップという、ヘッジホッグの簡易版の対潜兵器も開発された。
が、これらはすべて、潜水艦の至近距離まで接近して攻撃するというものであった。

p0272009. p1211015. Pict_0135. Pict_0836.

スキッド
第二次大戦中にイギリスで開発された、対潜臼砲、対潜迫撃砲とも呼ばれる。

Pict_0837.

リンボー
A/S mortar Mk10 Limbo
戦後イギリスで開発された、対潜臼砲、対潜迫撃砲とも呼ばれる。
重量175kg(弾頭92kg)の爆雷を2km先まで投射できる。
投射機は口径305mmの3門1組の臼砲で、3軸スタビライザにより艦の動揺の影響を受けないようになっている。


対潜前投兵器は、当時の画期的兵器とされた、Mk.108 対潜ロケットランチャーや、ボフォース対潜ロケットランチャーが開発された。
それまでの爆雷攻撃は、せいぜい数百メートル単位の距離であったのが、これらの兵器により、千メートル単位へと飛躍的に延伸した。

Pict_0838.

ボフォース対潜ロケットランチャー
p0798035.
Dcim3161/DSC_8985.

SUBROC
潜水艦発射型の核弾頭装備の対潜爆雷。
Pict_0759uum.

また、爆雷は、航空機からも投下されて使用される。
爆雷は魚雷に比べて安価な上、潜水艦の位置が特定されていれば無誘導でも何ら問題はなく使用できる。
逆に、音響特性に無関係な爆雷は、確実な攻撃兵器でもある。

P-3C、対潜爆弾
p2360009. p2290005.

Dcim3137/DSC_8393. Dcim3137/DSC_8395. Dcim3156/DSC_3314.

イギリス 対潜爆弾

Dcim3085/DSC_9363.

参考
対潜作戦
爆雷
信管




戻る TOPに戻る

新規作成日:2007年1月14日/最終更新日:2007年1月14日